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大河ドラマ『光る君へ』第32回「誰がために書く」

第32回は視聴率が11.2%だったそうで、大河ドラマの視聴率が新聞で好意的に報じられるのも久しぶりかと…詳細は後ほど。

今回のじぃじのハイライトというと…孤独な権力者、道長の最後の指南役である安倍晴明の死でした。

晴明、危篤の報に…
駆けつける道長
もう起き上がれない晴明
「とうとう光を手に入れましたな」
「これで未来は安泰」
長年の貢献に頭を下げる道長
その夜…
最後にギロッ
予言どおりに不吉な月が…

正直、安倍晴明と言えば、じぃじは野村萬斎を思い出すのですが、今作でのユースケ・サンタマリアは大健闘でしたねぇ。陰陽師である晴明に道長は、どんな時も無茶ブリをするのび太くんの態度でしたが、今回はそんな道長が「もう、君はひとりでも大丈夫だよ」と言われちゃうドラえもんの最終回のような展開でした。

それからお気に入りのシーンも幾つかありました。
ひとつは道長が「まひろの物語」作戦の失敗を伝えに来たシーン…

帝の「忘れてた!」にショックを隠せない後ろ姿
明らかに放心状態
まひろに空振りだったことを伝える道長
意外にも「あっ、そう」みたいな返事をするまひろ
「落胆はせんのか?」と問い直す道長
まだまだ執筆意欲が旺盛なまひろ
その傍らで…
書き上がった原稿を読む道長
「俺が惚れた女は、こういう女だったのか…」
執筆に熱中していて、道長の思いにさえ気づかないまひろ

このシーンも、すっかり大人のカップルになったふたりが描かれていてよきです。ふたりの穏やかな時間が流れているようで、道長も楽しいのでは?
このまま帝の目に留まらなかった方が幸せだったかもねぇ😛

もうひとつのお気に入りは…

「まひろさん?殿が何故まひろさんをご存知なのですか?」
「公任に効いたのだ。面白い物語をかく女子がおると」
「帝はその女子が描いたものの続きをご所望だ」
「藤壺にその女子を置いて先を書かせれば、藤壺にお渡りになるやもしれん」
「名案ですわ」
「そうか」
「倫子が良いなら、そういたそう」
「まひろさんのことは昔から存じておりますし…」
「私も嬉しゅうございます」
「これが最後の賭けだ」

…倫子です。内容は腹黒な相談なんですが、久しぶりに倫子の笑顔が見れてじぃじは嬉しい😛

さて今回の視聴率はなんと11.2%で、前作『どうする家康』を1ポイントも上回りました。

大河ドラマ6作の33回までの視聴率

ついでにグラフも…

大河ドラマ6作の33回までの視聴率

グラフを見てもらうとよくわかるのですが…
今作の従来の大河ドラマとの違いは視聴率が比較的安定していることです。
つまり(おそらく女性の)コア層の視聴者をガッチリ掴んでからなんではないかと思います。前回も語りましたが、たぶんこれは2012年の第51作の『平清盛』の反省と対策が効いてるようにじぃじは想像しています。
『平清盛』では第32回の10.7%を最後に視聴率が10%を超えることがなくなり、じぃじの記憶によればそれを理由にメディアに叩かれまくりましたからねぇ。『篤姫』の視聴率を見てもらえればわかるように、それまでの大河ドラマといえば20%超えが当たり前でしたしねぇ。

そこで今作での視聴者獲得の戦略として、これまで大河ドラマに縁遠かった女性視聴者の取り込みを図っていることは既によく語られてますが…

ここへ来て思うことは「4部構成にする」という戦略。第1部は藤原兼家の一族、第2部は越前編、第3部が藤原定子と清書納言、そしてこれから始まる第4部が藤原道長と紫式部という4部構成かなぁ…などとじぃじは考えてます。もちろん従来の大河ドラマでも重要な事件を境にした2部構成や3部構成はありました…例えば前作の『どうする家康』は7月の第28回「本能寺の変」を境にした2部構成だったかと…ですが、主人公のまひろ(紫式部)が中心となる話が第4部までズレ込むというのは、じぃじも記憶してません。1年もの長丁場である大河ドラマでは視聴者の視聴疲れは必ず起こると仮定すれば、もっとも視聴率が落ち込む8月〜9月に本編とも言える紫式部の物語を始めるのは妙案ですよねぇ。さらに紫式部の物語では最大の謎となる「何故、藤原道長は紫式部を支援し続けたのか?」への答えを用意するため1部〜3部の長い時間をかけて道長の人物描写を積み上げてきた?と考えるのは考え過ぎでしょうか?今回を見ても、道長がまひろを支援することに何の違和感も感じないのは、じぃじだけではないでしょう。

ともあれ…

文献が少ない、すなわち創作する余地が大きい、平安時代に着目した時からこの4部構成の戦略は決まっていたのではないかと思うじぃじです😛

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