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ホームスクール 近畿・四国・山陽山陰の旅・2

2020年のコロナ騒動以来、海外に行けなくなった私たちは、以前よりも多く日本国内を旅するようになりました。 その旅をいくつか紹介します。‎日本でもバックパッカースタイルの安宿・安飯・安移動の旅です。

2022年、近畿、四国、山陽山陰へ。

神奈川県から三重県へ向かい、鈴鹿に宿泊して、滋賀県、京都府、兵庫県の山間部をドライブします。私達の国内の移動は基本、車で一般道をひたすらひたすら走るのですが、高速道路と違い現地の集落や風景をのんびり眺めながら旅ができます。特に関西は、山間部の狭間にある盆地の集落の景観が非常に美しい。

一軒一軒が庄屋か? と思わせるほどの瓦屋根の豪邸(豪農)だらけなのですが、集落のその統一感が「もしもここに移住したら?」と想像すると、同時に閉塞感も感じるのです。そういった意味で埼玉県や静岡県を旅すると、新しい家があちらこちらに建っていて、景観は美しくなくとも自由を感じるのです。こういった感覚は一般道を走ればこそ、です。

「姫路城」に着きました。

姫路城

姫路城から姫路駅まで伸びる商店街も散策してみます。

その後は岡山県へ向かい、岡山市内に宿泊します。この日はなんと1泊1部屋¥2500でした。大きめツインベッドの古いが奇麗なビジネスホテルです。案の定、スタッフは外国人だらけですが、岡山城のすぐ近くで立地も良く、窓からは路面電車が見えました。

翌日は「倉敷」に向かいます。倉敷は私は4回目なのですが、お店が年々お洒落に小奇麗になって、個性さは失われていきます。倉敷も京都も鎌倉も川越も、似たようなお店、似たような企業ばかりです。本当の意味での個人店こそが、その街の個性をつくるのに。関西方面に来る楽しみの1つは、飲食店に個人店が多いこと。今回の食の楽しみは、讃岐うどんと広島焼きです。

倉敷

倉敷のあとは、瀬戸大橋で四国へ渡ります。夏の瀬戸内海は美しい。

瀬戸内海

丸亀市で個人店の讃岐うどんを食べ、愛媛県松山市へ向かいます。松山では市内のマンションに民泊して数泊。まずは「砥部動物園」へ向かいます。

砥部動物園

こういうこじんまりした動物園が大好きです。カバの親子がかわいいね。次は日本の昔話に出てくる八百八狸(はっぴゃくやだぬき)の発祥地、「山口霊神」。息子は小さな頃から日本昔話や妖怪の話が大好きです。この場所は息子が見つけてきました。

山口霊神 八百八狸

そして今回の旅の大本命、「道後温泉」です。ここ数年、すっかり夏目漱石が大好きになった息子は、「坊っちゃん」に出てくる道後温泉に行きたくて行きたくて仕方がなかったそうです。

道後温泉

息子は「坊っちゃん」「吾輩は猫である」から読み始めて、前後期三部作から、ほぼ全ての漱石の著作を読み終え、更に3~4周ほど読破しました。今現在のお気に入りは「三四郎」「彼岸過迄」「夢十夜」だそうです。坊っちゃんでは赤手拭いを首に巻いて温泉通いをするので、ここ道後温泉本館では小遣いで赤手拭いを2枚買っていました。

息子は、赤手拭いを巻いて温泉に通い、湯舟で泳いで、天麩羅蕎麦4杯と団子2皿を食う、のを楽しみにしていましたが、本館は改装中で、話に出てくる「神の湯」や上等「休憩室」には入ることができませんでした。「泳ぐべからず」の張り紙を見たかったんですけどね・・・。天婦羅屋は実在しませんが、漱石が実際に食した団子屋は実在するので、その団子屋で息子は「坊っちゃん団子」を堪能していました。

他には、坊っちゃん列車、カラクリ時計(赤シャツやマドンナも登場)、ターナー島を見てきました。

(この旅の帰宅後には、東京都新宿区にある「漱石記念館」にも行ってきました。敷地内の公園には「吾輩は猫である」のモデルだった猫の墓もあります。)

松山数泊の間に、私がどうしても行きたかった「しまなみ海道・サイクリングロード」に行ってきました。

しまなみ海道

しまなみ海道は四国と本州を結ぶ連絡橋で、今治市から尾道市まで約70km、瀬戸内海の頭上を自転車で縦断できます。私は友人から激安で譲ってもらったミニベロ・BD-1を大事にリペアして、折り畳んで車に積んで持ってきました。妻と息子は現地でジャイアントのクロスバイクをレンタルして、いざ出発。

踏破するにはロードバイクなど自転車に慣れた人で片道1日、往復で2日かかります。普通の体力の人だと片道1泊2日ぐらいです。今回は今治を出発して大島を一周してまた今治に戻る約40kmのルートを取りました。5時間ぐらい。しまなみ海道は坂道のアップダウンが凄いので、真夏の炎天下では予想よりもかなりの体力を消耗します。普段からよくサイクリングする私達でも、しまなみ海道の5時間は、もうへとへと。全行程の往復踏破はまた今度にします。

松山に戻って翌日、車でしまなみ海道を渡って広島県へ向かいます。

今回の旅用に、息子に読ませたマンガ「ヒカルの碁」。このマンガを読むと何かに努力したくなるので、息子の刺激になればと。これに登場する囲碁の棋士である本因坊秀作のお墓参りを「因島」でして、「尾道」へ向かいます。

因島 本因坊秀作 石碑
尾道

尾道は坂が多くて真夏の散歩は疲れます。商店街は前回よりかなり廃れていました。

次は「鞆の浦」。江戸時代の港が現存する日本で唯一の場所です。

鞆の浦

今日の宿は福山市の駅前。夕飯は広島焼きの個人店で堪能し、夜には駅前で夏のナイトマーケットもやっていました。ライトアップされた「福山城」も、また良し。