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作ったものを人に売るという楽しさ 2004/11〜

(前回のあらすじ)

「そうだ、洋服のボタンを作るのはどうだろう?」

普通のユニクロのセーターでも、
素敵なボタンが付くだけで
急にグッといい服に見えちゃう魔法のような。

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試しにラフを描いてみました。
こんなボタンがあったら誰より自分が欲しいもの
男女どちらも使えそうなもの
ピアスやヘアゴムなどにもアレンジ可能なもの・・・

そうしてパッケージもデザインし、
実際に設計図通り作ってできたボタンを、
リベンジで翌年のデザフェスで売ってみました。

私はジャンケンから競争まで、
勝負事がとにかく嫌いなタイプです。
プレッシャーや負けることに耐えられない。
(そのくせプライドは人一倍高い。笑)

なので私の戦略はいつも
強者との真っ向勝負でなく、
敵がいないところで一人勝ちスタイル。
だから独自性やアイデアの部分に、
いつも一番頭を使います。

ちょっと絵が描けたところで、
世の中には私よりプロのイラストレーターや画家が
沢山いるから勝ち目がない。
しかもポストカードを1枚100円で売っても
全然儲からない。
(デザフェスって出店料だけでウン万しますしね。汗)

だから、他の出店者とかぶらない商品だったのは
大きかったと思います。

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この読みは素人なりに正解だったようで、
次々売れて取材も受けました。

・・・あれ?なんか面白い!

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学校の作品作りでは、
どんなにクラスの人や先生に評価されても、
その後はただ家に持って帰って終わりでした。

なのに作ったものを売るとなると、
買う人の事を色々考えて決めていったり、
買われた後の使われ方まで考えたり。

赤の他人にお金を払ってまで
「あなたの作品が欲しい」という行為って、
身内がタダで褒めてくれるより
難易度の高いことだよなと思いました。


ここで、「学校の中でいくら一番でも
社会で通用しなければ意味がない問題」の、
解決の糸口が見えてきます。

「そうか、知らない人に売れたら、
それは学校の外の世界でも通用する価値になる!」

こうして教わったフィギュアから
オリジナルのボタンにシフトし、
学校の課題作りとは別の創作活動を見つけたのでした。


「・・・でも、同じものを何個も作るの、飽きてくるな。」
そう、なんと私は
同じ作業を繰り返すのが苦手だったのでした。笑

もっと一気に作る方法を求めて、
タウンページを開きます。

(つづきます)

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