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おこづかいから46万を払う 2005/01〜

前回のあらすじ

学校で作品作ってるだけじゃダメだと気付き
頭打ちになり悩んでいた私が、物を作って売るという
学校の外の世界への新しい活路を見つけた!
これは創作意欲において、かなりの希望でした。

「・・・でも、同じものを何個も作るの、
飽きてくるな。」

そう、なんと私は
同じ作業を繰り返すのが苦手だったのでした。笑

もっと沢山作る方法を考え工場を探そうと思い、
タウンページを開きます。


電話で一件一件問い合わせて、
法人でないどころか学生なことで断られたりしましたが、
話を聞いてくれる所が見つかり、
自分の作ったサンプルを持って
町の工場に直接出向いて相談に行きました。

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金型から作るので、最小ロット200個から。
絵柄ごとに金型が必要な為、
計1200個のボタンを発注しました。
見積もりで46万と言われましたが、
3年間遊んでいなかったので使わずに勝手に貯まっていた貯金を
全部おろして支払いました。

商売も経営も全く知らない状態だったので、
今思うと結構なリスクだったなと恐ろしくなるのですが、
この時は
「ボタンを沢山作りたい!
そのための手段はいとわない!」
というその一点しか見ていませんでした。


工場との交渉や構造の再検討の繰り返し。
そして届いた重たい段ボールに、
両手ですくってジャラジャラと溢れるボタンの山。笑

お金払っちゃったけど、
これ本当に売れるのかなという不安・・・どころか、
「さて、作っちゃったからには売らなきゃな!」
と、むしろ気合いが入って、
やっぱりこの先やること一点しか見ていませんでした。
若さって強い。笑


都内の雑貨屋さんに飛び込んでお願いしたり、
雑貨屋さんの載っている雑誌を買って、
全国のショップに問い合わせました。

数店舗で置いてもらえることになり、
お店の人と何がよく売れるか、
どういう声があるかなど話し合ったりしながら、
毎月納品書や請求書などもネットから見よう見まねで
作って覚えていきました。

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そして気付いた私。

「全工程を1人でちょっとずつやるの、
めちゃくちゃ効率悪い!!」

あ!会社の組織って、だからあるんだ!

新商品を考える人、
製造加工する人
営業する人
お金の管理をする人
サイトを運営する人
商品の説明文を考える人・・・

なるほど、一人一人担当者がいれば、
自分の担当をやっていればいいって効率いいわ。
なるほどなぁ。

それまで会社の組織って、
めんどくさいことだらけの
大人を拘束する箱だと思ってました。笑
学生から見たすごい偏見です。

このことから「教えてもらう学び方」でなく、
「自分で気付く学び方」へとシフトしていきます。

そういうわけで専門の3年生は、
学校の中だけでひたすら真面目に学ぶよりも、
外部に学びを「掴みに」行っていました。


1年ほどでボタンの売り上げも目標の100万円を達成したので、
就職することもあり、ここで販売終了しました。

そして専門を卒業します。
クラスで成績トップだったので、
就職は学校の推薦で決まりました。
が、それがむしろアダになります。。

(つづきます)

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