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造形師からフィギュアの作り方を習う 2003/09〜

(前回のあらすじ)

「学校の授業だけこなしていても、
卒業後、社会で通用しないよな、これ…」

と思い、学校の内部で比較してるんじゃなくて、
学校の外の世界と自分から接点を作っていかなきゃ
いずれまた何もやってこなかった自分に愕然とする!

学生という恵まれたこの環境は、
卒業と同時に泥舟になって沈むと気付き、
危機感を持ちました。

学校の外の世界にいる大人と接点を作ろう!
外部講師を当たった結果、
私を面白い奴だと気に入ってくれた
造形師の先生の工房へ呼ばれます。

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その人は、普段は大手玩具メーカーから
キャラクターやフィギュアの原型を作ったり、
彫金加工でアクセサリーを作っている人でした。

「さわちゃん、自分の描いたキャラクターで
プラスチックのフィギュア作らない?
シリコンで型を取ってそこに樹脂を流すと何個も作れるよ。
俺教えるからさ。それで売ってみなよ。
売ると、世の中での自分の作品の価値がハッキリ出て
自分の実力わかるから。

と、最初先生に学校で
「さわちゃん、うち来なよ!」
と言われた時は
若干いけないコトが始まるフラグかと思いましたが、
普通に善意で教えてくれました。笑

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さてフィギュア、2ヶ月引きこもって作りました。
工具を一式買い、
毎日部屋にこもって徹夜で作っていて、
時計を見ないほど手元だけに集中していたので、
新聞屋さんのバイクの音が聞こえて朝だと知る状態でした。

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空がオレンジな時、
今が朝なのか夕方なのか分からなくなってきました。

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どうにか最後は完成させイベントで販売しましたが、
正直めちゃくちゃしんどかった。。

3ヶ月昼夜問わずひたすら引きこもって作り続けて、
こんなのを数個、1000円とか2000円で売っても、
全然割に合わない。

しかもド素人の作る
キャラクターフィギュアの需要なんて、
そんなにないことも明らかです。
この道の先は「無謀」の2文字でした。

「しんどいだけだなこれ・・・」


プラスチックやシリコンを
自分で扱えるのはかなり面白いけど、
これの正規の使い方は、あまり現実的ではない。
早くも応用を考え始めます。

プラスチックを扱えるのは強みだとして

フィギュアとかマイナー向けで
ただ飾るだけのものでなくて、
複雑な作業をしなくていいように
単純な形で1工程で作れて、
量産できて、
オシャレで実用性もあって、
小さくコストもあまりかからなくて、
しかも誰もまだ作ってないもの・・・

「あ、洋服のボタンってどうだろう?」


(つづきます)

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