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『将棋』は教育にいい!

 子育てをされている方は必見です!
 私の趣味の一つである『将棋』。覚えたのは中学1年のときでしたが,もっと早くから始めていればよかったなと思っています。将棋で学んだことは数多く,社会に出てから活かされることが多いので,お子様の趣味に強くお奨めします。※いくつから始めても将棋から得られる効果は大きいので,ご年配の方にもお奨めします!

◉将棋とはどういうゲームか

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 まずは将棋のルールについて。ただ,ルールの解説は本筋ではないので本当にざっくり紹介します。
 将棋のルールは,2人で交互に駒を動かし,相手の王様を先に捕まえた方が勝ちとなるゲームです。スタート時点では駒が20枚vs20枚,8種類の駒から構成されています。これら動き方の違う8種類の特徴を活かしながら,自分の王様を守り,相手の王様を攻める戦略ゲームです。
 それから特徴的なルールとして,相手から取った駒を自分の駒として使うことができます。また,自分の駒が相手の陣地に入ると,駒が裏返り(”成る”といいます),動き方が変わります。

◉養われる5つのこと

1.論理的思考力
 将棋は"運"で勝てるゲームではありません。あえていうなら,先手・後手を決めるとき(将棋では先攻→先手・後攻→後手といいます)くらいですが,強い人には先手だろうが後手だろうがまず勝てません。
 将棋で勝つためには,相手の駒の動きに応じて,自分の駒を合理的かつ効率的に動かす必要がありますが,このときの思考は完全にロジックです。相手がこう動いてくるならこうしよう,そしてこうきたらこうしよう…という思考が最初から最後まで続きます。何手も何十手も先を読んで目の前の一手を決めます。このように考えることで,論理的思考力が養われます。
 実社会においても,上司とのやり取りや顧客への説明・説得等,論理的に考え,伝えなければならないことが多々あるかと思います。将棋で養った論理的思考力は必ず活かされます。

2.想像力
 将棋は,頭の中でとことん考え抜いた人が強くなるゲームです。強くなれば,将棋の盤と駒を使わず,会話だけで(頭の中だけで)対局することも可能になります。※私は目隠しして弟と対局したこともあります。私は言葉で伝え(棋譜といいます),弟は目の前にある駒を動かすことで対局しました。弟は私の分まで動かす羽目で大変だったかと思います(笑)
 このように,頭の中で何手も先を想像する思考は,想像力を養うことに繋がります。
 ちなみに,将棋がだいぶ分かってくると,1局(将棋は1試合=1局と数えます)の手順をすべて記憶できるようになります。そういう意味では記憶力も養われることを追記しておきます。

3.判断力
 将棋の基本的なマナーに「待ったなし」があります。これは,自分が指した後,他の手に変えてはいけないということです。待ったなしが前提にあると,自分の1手を決めるときにこれで本当によいか考えるようになります。このような思考回路は,日常においても何かを決断する際に,その判断が正しいかどうか考え,選択・行動するようになります。よく考えて選択するようになる中で,判断力が養われていきます。
 ちなみに,将棋は対局が終わると感想戦(1局を振り返って,何がよかったか何が悪かったかを検討する)というものを行うのですが,このときに正しい判断だったかどうか,対戦相手と検討したり,強い方に指導して頂いたりします。

4.リスクマネジメント
 将棋は,相手の手を想像して自分の手を決めますが,「相手の手を想像する」というのは,「自分がされて最も嫌な手を考える」ということです。何通りもある手の中から,これをされると嫌…,でもこっちの方がもっと嫌…という風に,最悪のことを想定して自分の一手を決めます。これはまさにビジネスでいうところの『リスクマネジメント』です。
 「この製品の納期が遅れた場合はどうするか」,「新商品が空振りに終わったらどうするか」等,常に最悪のことを想定(リスクを想定)して次の行動を考える癖をつけていれば,大きな損失は回避できるようになるはずです。将棋で養われる”最悪のことを考える習慣”は必ず活かされます。
 ちなみに,将棋を学んでいると,(感想戦で)負けたときは何が原因だったのかフィードバックするようになります。ビジネスの場において仮に失敗したとしても,その失敗をフィードバックし,失敗を成長へ転換できるようになると思います。

5.コミュニケーション
 将棋からコミュニケーション能力も養われます。
 その理由の1つが,将棋は性別を問わず幅広い世代で楽しまれるゲームなので,将棋を通して色々な方と接する機会が得られるからです。小学生の女の子と対局することもあれば,70代のおじいさんと対局することもあります。対局や会話をする中で,コミュニケーション能力は養われます。また,将棋を通して礼儀作法も学べます。対局時に挨拶することはもちろん,目上の方に対する尊重や言葉遣いが自然と身に着いていきます。
 それから,もう1つの理由が,将棋は"嫌がらせのゲーム"だからです(笑)…将棋というのは,相手が最も嫌がる手が自分にとって最も良い手になります。将棋をやる中で,相手が嫌がることが何なのかを常に考えるようになります。日常においても相手が何をされれば嫌なのかを考えるようになり,(嫌がらせを行動してしまえば確信犯ですが)これをやってはいけないという気遣いができるようになっていきます。このような気遣いがコミュニケーション能力を高めていくことに繋がっていくと思います。

◉その他

 将棋で養われることを5つ挙げましたが,その他将棋をやることのメリット等をいくつかご紹介します。
・頭を使うゲームのため脳トレにも最適です。
・基本的に将棋盤と駒,対戦相手さえいればできるためお金がかかりません
・インターネットができる環境であれば,簡単に世界中の方と対局ができます。ただ,残念ながらインターネット上ではマナーの悪い方もいらっしゃいます。誹謗中傷を見かけることもありますのでご注意ください。
・将棋がそこそこ分かってくると,負けたときは本当に悔しいです(笑)なので,更に学ぼうという向上心忍耐力が養われます。
・将棋がそこそこ分かってくると,(会話もせずに)対局しただけで,不思議と相手の性格が読めるようになります。
・将棋をしている人=地味・暗い人というイメージは少なからずあります。しかし,将棋道場等へ行ってみればそんなことはありません。本当に気さくで面白い方が多くいらっしゃいます。また,(私事ですが)私は小学~高校までサッカー部のキャプテンでしたので,どちらかというと派手なポジションにいました(笑)
・今回は将棋に焦点を当てましたが,囲碁,チェス,オセロといったボードゲームであれば同様のことが養われると思います。各々の面白さ・魅力があり,私はどれもやりましたが,最もハマったものが将棋だったということです。

◉まとめ

 将棋は教育効果の高いゲームです。
 ゲームと言えば,スマホやテレビゲームがあると思いますが,これらはちょっとやりこめば誰でもクリアできるようにレベルが設定されています。
 しかし,将棋というゲームはやればやるほど難しく,本当に奥が深いです。言葉では伝えられない奥深さが将棋には間違いなくあります。あの羽生善治先生ですら「自分は将棋をわかっていない」と発言されるほどです。深く深く考える思考は深海のようなもので,自分だけがたどり着いた世界のように感じるときがあります。このような思考体験は日々の生活やビジネスの場において必ず役に立ちます。何より楽しみながら様々なことが鍛えられることが最大のメリットだと思います。
 是非教育に!また,ご自身の脳トレにご活用ください!

 最後までお読み頂きありがとうございました。

※今日の写真:ハーバード大学の図書館(将棋で賢くなってハーバード大学へ!)

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