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#4「デベ業界の稼ぎ方②オフィスビル」

画像引用元https://alu.jp/series/宇宙兄弟/crop/NnObDCeFZdJq90VYeiw3


今日の名言

「割と大事なことを1個教えてやろうか。”真実”は見つけ出そうとするな。作り出せ。」ピコ・ノートン/宇宙兄弟

「事実」は1つです。しかし、「真実」は事実に対する解釈の結果です。割と混合してしまっている人も多いのではないでしょうか?

就活を通して様々な社会人のお話を聞く事が多いですが、みんな各々の「真実」を話しているにすぎません。なので、100%真に受けてはいけません。

「こういう意見もあるんだな~」位で留めておき、色んな情報から「自分なりの真実」を作っていけばいいと思います。自分が発する情報も色んな人が真実を作り出す際の「参考」になればうれしいです。

はじめに

こんにちは!ekisoba です。本日は前々回に続いて「オフィスビル」について見ていこうと思います。前回を見ていない方は是非こちらも併せてみていただけますと幸いです!

オフィスビル(ビル事業)

デベロッパー志望の多くの方は「オフィスビル」をやりたいと思っているはず。しかし、このオフィスビルも稼ぎ方に特徴があります。それを把握した上で企業を見ていくと良いと思います。

自身が重視するポイントは、①投資してから資金を回収するまでの何年かかるのか②売り上げに毎年どの程度貢献するのか③毎年どの程度利益を生み出せるのか④その他特筆すべき特徴⑤商材の展望。この5点です。この5点を以下に記述します。


①分譲ではなく、賃貸が多い。賃貸の場合、投資してから回収するまでの期間は最低10年以上。長い場合で30年を超えるものも。そのため、会社の信用力(本業で安定した稼ぎと利益)がないと銀行はビル事業に対してお金を貸してくれない。

②賃貸メインの為、単年度ごとの売り上げへの寄与はかなり低い。なので、住宅分譲メインで毎年1000億円の会社とビル事業賃貸メインで毎年1000億円の会社ではポテンシャルが全く違う。

③一度入居すれば最低数年は入居し続けてくれるため、安定して利益を生み出せる。住宅に比べると必要な人数も少なく宣伝費用も掛からないので、ビル事業で営業利益30%以上を叩き出す会社も多い。ただし、立地環境や需給の見極めが甘いと膨大な赤字を垂れ流すことにも(昔のテレポートセンター等)なりかねない。

1.本業の稼ぎが安定している会社が副業として手を出すのがビル事業。鉄道(東急)・総合商社(住友商事)・ゼネコン(鹿島建設)をはじめ、メディア(フジ・朝日)・飲食(サッポロビール)・映画(東宝)等、各業界の優良企業がビル事業を展開してきた。近年では本業が芳しくなく、ビル事業の利益が上回る異常事態に陥っている会社も多い。

2.ビルは、ワンフロアあたりの床面積(基準階面積)が広ければ広いほど希少性が高くなる。同じ床面積を借りる場合でも、ワンフロアに収まるのか、そうではないのかで全く値段が異なるらしい。日本は需要に対して大規模ビルが不足していると言われてきた(再開発が進む一因でもあった)が、今後の需要見通しは如何に。

3.SDGSの波がビルにも押し寄せている。ビルの省エネ化は勿論のこと、ビルのZEB認証やDBJ Green Building認証を取得する企業も多い。最近ではグリーンボンド等、環境に配慮した使途に限定された資金を用いてビルを開発する場合も多く、ヒューリックをはじめ各社「総エネ」にも力を入れている。「良いビル」に求められる機能の水準が年々上昇している。

4.総合デベロッパーは地域のランドマークとなるビルを保有し、エリアマネジメント(人や組織づくり)に力を入れている。特に三菱地所は大丸有エリアで「エコシステム」を構築しており、創業支援から成長支援までビジネスのあらゆるフェーズを支援する仕組みづくりを行っている。もはや「デベロッパー(開発者)」という言葉で表せない時代になりつつある。

1.各社海外展開に力を入れているが、住宅事業と同じく人員は少なく「投資事業」として位置づける会社も多い。また、コロナ禍で見直す動きも生じており、見通しはやや不透明。

2.オフィスの空室率は6%を超え、今後もある所までは空室率は増加するのではないか。しかし、今までの2%台が異常。立地が良く、基準階面積が大きい大規模ビルの競争優位性が揺らぐことはなさそう。今後数年は港区で大規模ビルの供給が続くため、港区を中心として取り合いは発生するかもしれない。

3.コワーキングスペース事業や、Hafhをはじめとするワーケーション事業等、オフィスの形態が多様化する動きは加速していく。しかし、デベロッパー各社需要に応えた開発を積極的に行っており、業界全体の影響は軽微なのではないか。

4.コロナ禍で自社ビル(電通やエイベックス等)を売却する動きが進んでいる。こうした自社ビルを買収しながら、総合デベロッパーは更に肥大化していきそう。

就活時代こんな感じてまとめていました。

最後に

今回はオフィスビルの稼ぎ方を紹介しました。自分も一度は、オフィスビル開発したいな……!と思っています。次は「商業施設」を紹介する予定です。

参考になりましたらスキ!ボタンを押していただけると励みになります。今後も緩ーく続けていくのでよろしくお願いします。



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