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鳥取で人類の進む先を垣間見る3選


 鳥取は人口が最も少ない都道府県である。そんな県だからか、福祉方面への取り組みが進んでいる。鳥取駅前には黄色いタクシーがたくさん止まっているが、これは全てUD(ユニバーサルデザイン)タクシーである。また、鳥取県は障害者就労B型工賃が日本一である。

 少子化と高齢化が進む中、人類の未来がここで見て取れるのではと、鳥取を思考の依り代にしてテーマを深掘りしてみた。




①日本一遅いエスカレーター



 鳥取駅北口にある、日本一遅いと噂されるエスカレーター。一般的なエスカレーターは分速30メートルとされるが、このエスカレーターは約10メートルを40秒(分速15メートル)で進むので、速度も1/2と、高齢者や障害者に優しい設計となっている。




②とっとり花回廊


 南部町にある日本最大級のフラワーパーク。全園バリアフリーとなっている。実際に行ってみると確かに大きい。




③鳥取県立バリアフリー美術館




 鳥取県立のバーチャル美術館である。障害のあるアーティストの作品に特化したオンライン上の美術館で、展示室ごとでテーマを分けて作品が展示されている。ちなみに私の記事で紹介する初のバーチャル空間となる。








 長寿命化によって人生100年時代と言われている。その一因は死亡しにくい環境が整ってきたからにある。1884年に東京で初めて近代下水道が開通した。背景にはコレラの大流行があり、水が感染源になっていたことが分かり、1900年に汚物除去法と下水道法を制定した。

 ネットで確認できる「人口動態調査 人口動態統計 確定数 死亡」によれば、1920年での死亡数は142万人であり、人口10万人に対する死亡率は2,541.1である。ここから死亡率は1979年まで減少していく。

 1969年に日本で新車の運転席は必ずシートベルトをつけることが義務化された。シートベルト着用している場合の致死率は0.16%に対し、非着用者の致死率は14倍の2.30%である。


 1976年以降、日本住血吸虫の感染例はなくなった。セルカリアという吸虫がミヤイリガイに寄生していたが、このミヤイリガイは田んぼなど水のある環境に住んでおり、この貝に人の足が触れただけでセルカリアが人体に乗り移り人を死に至らしめていた。田んぼを土で埋めて果樹などに転換させ、あるいは用水路をコンクリートで固めるなどの対策によって撲滅に成功した。

 1979年の国内の死亡数は689,664人であり、人口10万人に対する死亡率は597.3と戦後最も低い死亡率となる。この時の最も多い死亡数は脳血管疾患で158,974人である。この年を底に、死亡率は増加していく。



 1995年、windows95が発売され、日本でのインターネットの普及を進める。TVやインターネットの普及による生存率の変化についてのデータを探しても見当たらないが、検索エンジンによる危険地帯や危険行為の回避は生存率に寄与しているかもしれない。逆に、危険地帯や危険行為を認識しやすくもなってはいるが。

 2007年、イギリスの研究で人工着色料・食品添加物によって子供の多動性が増強されることが確認された。

 2010年、国内で初めてモバイル端末からのインターネット利用者がパソコンからの接続者数を超える。2016年、AlphaGoがイ・セドルに4勝1敗した。世界的なAIブームのきっかけとなる。2019年、国内の死亡数は1,381,093人であり、人口10万人に対する死亡率は1,116.2と、1979年の倍となっている。最も死亡数が多いのは癌で376,425人である。

 2020年、コロナウイルスが流行する。また、コロナワクチンにマイクロチップが埋め込まれるなどの陰謀論がSNSであふれかえる。2023年、ワクチンの効果について研究結果が発表される。その研究によれば、ワクチン接種による予防効果は未接種者の10.3~23.7倍と有意に高いことが示され、未接種者と接種者における死亡率の差は高齢者ほど顕著に出ていることが確認された。



 2022年、画像生成AIのMidjourneyとチャットボットAIのChatGPTが公開される。2023年、超加工食品の摂取が多いほど癌発症・死亡リスクが増大するというイギリスの調査結果が医学誌に発表された。同年、ADHD・ASDに一般的なプラスチック添加物のビスフェノールAが関与している可能性が指摘された。AI半導体の需要の高まりを受け、2024年6月、NVIDIAが時価総額で世界首位になる。



鳥取砂丘


 2000年代初頭の研究で、ケニア北部の遊牧民族であるアリアール族の多くがADHDに見られる遺伝的変異「DRD4/7R」を持っていることが判明した。この遺伝子を持つ人間は冒険心が強く、新しいもの好きで、1ヶ所にとどまることが苦手で、そして全人口の1/5がこの遺伝子を持っているとされている。

 近年、世界的にADHDは急増している。アメリカのADHD症例数は2016年に540万人から2022年に650万人以上へ増加した。また、日本のADHDの症例数は2010から2019年の間でADHDと診断された子供は0歳〜6歳で2.7倍、7歳〜19歳で2.5倍、20歳以上で21.1倍に増えている。

 2018年、デジタルメディアは後天的にADHDの症状の発症リスクを10%増加させるという研究が発表された。2019年、スウェーデンの研究で、ADHDの患者はそうでない人に比べて早期死亡率が11.57と2.16で5倍程度の開きがあるという結果が発表された。

 ADHDの死亡率についてシートベルトの役割を果たすのは薬物治療になるのだろうか。しかし、2024年、ADHD治療薬の長期使用で心血管疾患リスク増大が報告されている。そしてまだ、ADHDの根治治療法は存在していない。


 ちなみに、昔から私はなぜか砂漠の景色が好きなのであるが、これに何かしらの遺伝的傾向はあるのだろうか?












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 終わり

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