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悪(ワル)の国、茨城に潜入する3選!


 地図屋です。


 茨城と言えば暴走族のイメージがあります。茨城県も自覚があるので、特産品の干し芋とヤンキーの間に生まれた妖怪"いもッキー"というゆるキャラを作っていたります。奇跡のような設定ですよね。もっと知名度あってもいいと思うんですが。

 今回はそんな茨城県を悪(ワル)の国として潜入してみました。漫画ワンピースの尾田栄一郎さんは、見たこともないキャラクターのシルエットが出来た瞬間が一番嬉しいと仰ってましたが、私も見たこともないタイトルが出来た瞬間が嬉しくてたまりません。内容はワンピースと一緒で、至って健全で全年齢対象なので安心してお読みください。

 


①三茶郷のヤンキーピラフ



 よくメディアに取り上げられる有名なお店、三茶郷です。40年前の開店前に店主の上野武士さんが地元のヤンキーグループを招いて試食会をしたそうですが、その際にメンバーからの要望を取り入れた結果、このヤンキーピラフができたとのことです。




②高萩市のバンクシー風落書き



 悪(ワル)と言えば落書きですが、茨城の落書きは一味違います。なんと、高萩市の海水浴場にはバンクシーの絵が描かれています。発見されたのは2019年、それから同種の絵が増え続けているそうです。


"WELCOME TO TAKAHAG!"と高萩市リスペクトを感じる落書き





③鹿島神社の悪路王面形彫像の図像




 鹿嶋市にある有名な鹿島神宮ではなく、東茨城郡にある鹿島神社に掲げられている悪路王の彫像の図像です。悪路王とは、坂上田村麻呂が征伐した蝦夷の酋長、阿弖流為(アテルイ)のことだという説があります。蝦夷を征伐した後、鹿島神社に首級を収めたという伝承があります。しかし大阪にもアテルイの首塚があるのでどっちが本当なんだと困る訳ですが。

 
 蝦夷は朝廷に帰順しなかった民族"まつろわぬ民"で、辺境の和人説やアイヌ説があり、答えは出ていません。実は納豆の消費地全国1位は秋田ですが、発祥地も秋田の横手市の説があります。水戸の納豆が有名になったのは明治に入ってからです。そして、作家の高野秀行さんの納豆に関する著作『謎のアジア納豆:そして帰ってきた<日本納豆>』で、辺境民の蝦夷から納豆が中央に伝わったのではという興味深い仮説を書いてます。

 まあ、納豆のルーツについて仮説は他にもあるんですが、なんとなく思うのは納豆が東北発祥だと面白いなと。糸魚川の"塩の道"、長崎の"砂糖の道"は一部マニアには有名ですが、東北に"納豆の道"なるものがあれば配置のバランスが良いというか、"日本の食の道"で3選組めるなと思ってしまうんですよね(笑)。


水戸のお土産、既成概念を打ち破るチョコ納豆。チョコ→納豆と後味が変化します。






 今回初めて高野秀行さんの名前を出しましたが、この人は私が敬愛してやまないノンフィクション作家で、単著・共著・訳書を全部読んでます。

 高野さんについて簡単に説明すると、90年代に東南アジアのアヘン製造地域に7ヶ月潜入し村人と一緒にアヘンを栽培し、ついには自身がアヘン中毒になってしまい、そして日本に帰るとアヘンが吸えないので代わりにアル中になってしまった人です。その後、西南シルクロードという最古のシルクロードをゲリラと一緒に旅をして、その道の過程でインドに密入国し、そのせいでインドから入国禁止をされてしまった人でもあります。『謎の独立国家ソマリランド』、あるいは最新作『イラク水滸伝』の作家さんだと言うと伝わる人もいるんじゃないでしょうか。

 やることなすことが破天荒過ぎる人で、いつか評伝か全著作レビューかを書いてみたいと思ってます。




↓の本には爆笑させられました。自信を持ってお勧めする一冊です。






以下、過去記事です。

↓↓↓書き言葉と話し言葉の違いは何ぞや的なことを書いてます↓↓↓


↓↓↓かなり個性的な旅のテーマじゃないかと今でも思います↓↓↓


↓↓↓個人的に好きなタイトルです↓↓↓



 終わり


#旅のフォトアルバム

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