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【自己紹介文】本気なら伝わる 本気だから感動する

感情はウソをつけない

唐突ですが、
僕は自他ともに認める「ウソつき」です。
エイプリルフールをおもしろがる家族の影響で、
ウソが習慣化されてしまいました。しょっちゅう、どうしようもないウソをついています。

「枝瀬泰」というペンネームも
「枝瀬」=「エセ」が由来で、
うさんくさい、あやしい、ペテン師の匂いがする人に昔から惹かれる傾向がありました(今も、あやしい人、大好きです)。

僕は某県の某進学校で高校教師(国語)をしています。(これはウソではありません)。
国語を教えていると、常々「言葉はウソをつける」ということに思い至ります。
そして、言葉ではどれだけ嘘八百を並べ立てても、感情にはウソをつけないよなあ、とつくづく実感しています。

言葉は時として「感情」をごまかすツールになります。そして、その言葉で自分や他人を縛り付け、驚くほど人を苦しめる場合があります。
自分の感情にウソをついてごまかしても、痛いしっぺ返しがくるだけ。

僕は僕自身の言葉にかなり手痛く苦しめられてきました。

感情は、素直にありのままに感じるに限ります。
それを「本気」といいます。
僕は、この世の中は「本気」がすべてなんだと思っています。

僕たちがドラマや小説などのフィクション(嘘八百の物語ともいえますね)に感動するのは、そこに人の、「本気」の感情があるからだと思っています。

感情を、ありのままに認め、受け入れる。
その大切さに目覚めたお話をもって僕の自己紹介文にさせてください。
少し長く自分語りをしますが、最後まで読んでくださると嬉しいです。

教師になるきっかけ

昔から学園ドラマが好きで、武田鉄矢『3年B組金八先生』や田原俊彦『教師びんびん物語』にハマっていました。

「なにかを伝える」「なにかが伝わる」という営みが自分の性に合っていたんだと思います。

「先生」という存在が好きでした。
僕が高校生の頃の先生は学生運動の最後の世代で、授業をボイコットして学校という体制に反抗するエピソードには目を輝かせて聞き入っていましたし、一方で、いい加減でテキトーな先生も人間味を感じて好きでしたね。
倫理担当の先生が顔面蒼白でドアを開け、「今日は二日酔いだから自習!!」と言って机に突っ伏すと、教室が「ひゃっほーい!!」と大喜びする。そんなおおらかな(いい加減な?)雰囲気が大好きで、いつか自分も教師になりたいと考えていました。

教師の道を諦め塾講師へ

が、漠然と教師の道を考えていただけの自分は、超テキトーでした。
大学で教職課程の授業を選択したのですが、それが所沢キャンパスでの授業だということを確認していなかったのです。(自分のキャンパスは東京でした)授業と授業の10分の休憩時間で、所沢に行くのは物理的に不可能。それだけの理由で、1年生の4月の時点なのに、あっさり教職の道は諦めたのです。いい加減なものでした。

その後は個別指導の塾講師のアルバイトに明け暮れました。小学生1年生から高校3年生まで、多くの生徒と関わりました。楽しかった。めちゃめちゃ楽しかったです。

大学卒業後は、高校受験の学習塾に就職しました。職場の先輩に恵まれ、ここでの経験も本当に楽しいものでした。冬になると勉強合宿を行い、
その合宿では松尾芭蕉『おくの細道』を全員に暗唱させます。教室長が作ったビーフシチューを食べながら、「月日は百代の過客にして・・」と口ずさむ生徒たちの姿を今でも鮮明に覚えています。

長男の誕生 高校教師へ

しかし、今の妻との結婚、そして妊娠を機に、
改めて自分自身の今後のキャリアを考えました。

塾講師は楽しいけれども、原則は夜のお仕事です。土曜日も、そして夏休みや冬休みも、講習が詰まっているので、このままの働き方だと、子どもが生まれたあとも、あまり家族で遊べないな、それは嫌だな、と思ったのです。

それで塾講師を辞め、フェローをしながら1年間かけて教職単位を取得し、翌年、高校教師に転職しました。

と同時に長男が生まれました。子どもの誕生は一層、仕事への情熱を燃やしてくれました。

教育の仕事に打ち込んでいく中で、
僕は原田隆史先生という存在を知りました。

もう強烈でした!
熱いなんてものじゃない!!
本物の教師だと思いました。
「教師塾」という私塾(勉強会)を主宰されているとのことで、すぐに申し込みをし、月1回金曜日の夜、浅草に出向きました。

19時から始まり、勉強会が終わるのは夜の3時。
その後、和民で、始発が出るまで教育について語り合い、そのまま部活に赴きます。ドーパミンでまくりなので、練習後も部員と相撲を取って遊ぶ。そんな生活を送っていました。
僕の青春そのものです。

部活動も、僕自身に専門性はなかったのですが、コーチや、知り合いの顧問に恵まれ、1年目から関東大会進出者を2人出すことができました。

楽しかった、本当に。
でも、一方で妻は産後うつになりかけていました。僕はほとんど家にいることがなかったので、
自宅で、生まれたばかりの長男とずっと一緒だった妻は相当なストレスを抱えていました。

仕事と部活の両立問題。
部活に熱心な教員なら、だれもがぶつかる壁です。

2人目妊娠 うつ傾向に陥る


人間、うまくいきすぎているときは、誰かを苦しめているものですね。「教師塾」で学んだノウハウを用いて、僕は僕自身のクラスをピカピカにしていった・・・つもりでした。
なまじ生徒の反応が良かった分、勘違いして、だんだんと僕の価値観の押し付けが目立つようになっていきました。

教師はアンパンマンであるべきだ。
自分の頭をちぎって生徒に与えることが「愛」なのだ。

そんな独断専行のクラス経営。
でも、当時の自分はそんなことに気が付けるはずもなく、空回りを加速化させていきました。そのあたりの失敗の顛末は、こちらの記事をお読みください。

妻は2人目を身ごもりました。
家族と仕事の両立はますます難しくなります。

そして、僕は、ここで最もやってはいけない痛恨のミスを犯します。
それは「他人との比較」です。

「教師塾」の先生方は、もうそれはスーパーな方たちばかりでした。部活も学級経営もすぐれている。苦しいことも苦しいと思わない、目が輝いている。イキイキしている。成果も出している。

当時の僕にはそう見えていました。
そして、それらスーパー教師と自分とを比較した時、とてつもない「無力感」「劣等感」にさいなまれました。

自分は大した成果もあげず、生徒のためを思って行動しても空回りばかり。家庭と仕事の両立もうまくいかず、なんかダメだ、うまくいっていない…。

そう深く思い込んでしまったのです。
もともと根詰めて考え込む性質があるので、一度悩むと、その苦しみがぐるぐると逡巡して、次第にうつ傾向を強くしていきました。

最後は、叫びたいほどの焦燥感に襲われたかと思うと、ひどい無気力になって、一日中、なにも考えられない状態に陥りました。

そんな自分に絶望して、娘が生まれる1週間前に
(今でも、なぜそんなことをしようとしたのか信じられないのですが)自死未遂まで起こしました。

3人目の誕生 自分らしさを大切にする


娘が生まれた直後から、僕は1年間カウンセリングを受けました。心がふさがっているときの担任業はとてもつらかった。生徒もつらかったと思います。目の前の担任の表情が暗く重いのですから(苦笑)

スーパー先生たちといると劣等感が頭をもたげてしまうので、「教師塾」とは、少し距離を置くことにしました。

そして、カウンセラーのアドバイスを受けながらゆっくりゆっくり自分の心の回復に努めました。
この辺の顛末はこちらのコラムをお読みください。

次第に心身が回復し、自分はあることに気がつきます。

自分は自分にしかなれない

当たり前ですよね(苦笑)。
でも、30代半ばになって、ようやく本気で
僕はそのことに思い至ったのです。
スーパー教師と比べて劣等感なんてナンセンス。
オレはもともとウソつきでテキトーじゃないか、と。それから、家族を最優先にした働き方がしたい。

自分の気持ちと正直と向き合うことで、心がラクになりました。その頃には、3人目の子どもが生まれていました。

今の僕の教育観は「余計なことをしないことに価値がある」です。
これはたぶん、誤解を受ける表現かもしれません。でも、今の自分にはぴったりくる言葉です。
根っこは「教師塾」で学んだ原田隆史先生の教育観と全く一緒だと考えています。


教育は「憧れにあこがれる」営みです。
この先輩かっこいいな、この先生みたいになりたいな、教育現場には、そんな「憧れ」の感情が連鎖してつながっています。

でも、あるとき、憧れにはなれない自分に直面するのです。辛く苦しく、劣等感やコンプレックスに悩みますが、そこが、自分さがしの一里塚。
スタート地点です。

自分とはなにか?
自分の強みは?
自分はなにをして生きていけばいいの?

これらを模索していきましょう。
古典文法よりも、因数分解よりも、化学反応式よりも大切なことです。

キーワードは、「自分の本気の感情」と向き合う、です。
言葉は、基本「ウソつき」ですからね。
頭でっかちな言葉ではなく、自分の心の深いところにある確かな感情に気が付いてください。

自分の今までの体験を価値に

で、自分自身、最近深いところで気が付いてしまったのです。

「オレが体験してきたことって、もうちょっと価値があるんじゃないの?」と。傲慢に(笑)。

というのも、最近自分の給料を時給換算に計算したことがあって、そのとき、大学の塾講師の時代から時給が800円くらいしか上がっていなかったのです。

自分の、20年近くの経験やノウハウは時給800円しか高まっていないのかあ、とガッカリした時、
「いや、そんなことない!もっと価値がある!!」と思ってしまいました。

そのとき、ちょうど、noteというツールを知りました。これだ!!

伝えたいことが山のようにあります。
僕が「価値がある!」と自信を持ってお勧めする
マインドセットなり、ノウハウをお話ししていこうと思っています。
たまに誤解を与えるような表現もあるかと思いますが、そこは「ウソつき」の言うことなので、なにとぞご容赦を。

言葉はウソ八百でも、
あなたに価値を与えて喜んでもらいたいという気持ちだけは「本当」です。

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