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【不定期連載】後輩のお悩み相談室②~落ち着かないクラスへの声掛け

僕はよく思うのですが、
悩んでいることがあるなら、
相談した方がいい、
どんどん人に話す方がスッキリできます。

悩みって、
一人で抱え込むと「凝る」んですよね。
悩みはじめはそれほどでもなかったはずなのに、
独りで考え込んでいるうち、
出口がみえなくなって、
だんだんと凝り固まり、
最後は悪性腫瘍のように
良くない影響をもたらします。

肩凝りにたとえます。
肩が痛いからといって、
肩をぐりぐりマッサージするだけでは
治る見込みは薄いでしょう。

肩凝りは大抵首筋の張りを生んでいるし、
背中もバキバキに固まっているはず。
骨盤の歪みから、巡りめぐって
肩に負担がかかっていることもあります。

だから、肩凝りの症状に悩んでいたら、
専門家に首も背中も骨盤も見てもらうべきです。

体はつながっているので、
自分では思ってもみなかった原因が
わかるかもしれません。
こういうのは、
やっぱり専門家の知見をあおぐのが一番。

ただし、です。
これらは「対処療法」にすぎません。

肩凝りはパソコンのやりすぎなど、
その人の生活習慣がもたらしていることが
多いですから、
最終的には、
肩凝りの原因となる要素を
一つ一つ改善する必要があります。
そこまでしてはじめて
本質的な解決の糸口になるのです。

肩こりひとつでも、
いろいろな要素が複合的にからまっている。
これらを1人が頭で考えて解決しようなんて、
それはムリなお話。

必ず、誰かと一緒に
お悩みの凝りを解きほぐしましょう。
僕自身、悩んだらすぐアドバイスを求めます。
ロダンの「考える人」は独りで悶々考え込んで、肩が凝りそうじゃないですか?(苦笑)

さて、昨日のコラムの続きを書きます。
読んでいない方は、こちらへ。

前回のコラムはお悩み相談前の
僕自身の妄想シュミレーションでした。

そうかもしれないし、
そうじゃないかもしれない。

でも、経験則上、
ひとまず僕なりの仮説を立てた上で、
フラットにお悩みを聞いていくと、
揉みほぐすツボが見えやすくなるので、
そうしています。
さて本番、どうなることやら?

約束どおり、昨日の18時半に
電話がかかってきました。

「こんばんは。
 夜分のお忙しい時間にすみません」
「大丈夫だよ、今夜のごはんは何にするの?」
「スタミナ丼です。
 いい夫婦の日(11月22日)だから、
 旦那の好きなものにしようと思って」
「スタミナ丼、いいね。それでは……。」
こんな感じから、本題に入っていきました。

彼女のクラスの様子を一通り聞きました。
今は教育実習生が来ていて、
クラスも授業も任せているから、
あえて自分は指導していない。

でも、外側にいるからこそ、
子どもたちの態度の悪さが目につく。

学年主任とも相談して
個別面談を繰り返しているのだけど
いっこうに良くならない。

私も大分注意しているのだけど響かない。
どうしたものか??

そんな訴えでした。
「何に一番困ってるの?」
「伝わっている気配が一切ないことですかね」

彼女は、とても熱心で生徒思いの先生です。
冷静に一人ひとりの特徴や良さを
よくわかっています。

全体としては仲がよく、人懐っこいので
決してイヤなクラスではないのだけど、
一部のだらしのない子の雰囲気に
引きずられているんですよね…、
と悩んでいました。

どうすればよいのか?

彼女の主訴は
「どうすれば伝わるか?」
「どういう声掛けが効果的か?」

です。

みなさんは、どう思いますか?

こんなとき、
ずばーっと答えを指摘して、
相談相手が目から鱗をぼろぼろこぼし、
「ありがとうございます、
 先生のアドバイスのお陰で
 たちまち解決できました」
なんてことを昔は夢想していたのですが、
アラフォーになって、
ようやく現実が見えてきたところです。

そんなのはムリ(涙)
悩みに「絶対的答え」は、ありません!

先述した通り、
僕たちにできるのは、
凝りをほぐすツボを探すだけです。

答えはないけれど、
答えらしきものの方向性としては、

話を聴きながら、
どこをどうしていくと、
相談相手が一番
「できそうだ!」と思えるのか?
どういう視点を持てば
相談相手の不安や恐怖が軽減できるのか?

相談されるときに、
僕が拠り所にしているのは、

相談相手の「気持ち」

それだけです。

話を聴きながら、
彼女が、自分の悩みをどういう風に捉え直すと、
前向きに行動できるだろう?

と考えることは、
全身を触診しながら、
凝りを解きほぐすツボを探す行為と
似ているなあ、

そんなことをイメージしながら、
彼女の悩みのなかで、恐らく、
彼女自身が気づいていないツボが
だんだんと見えてきました。

長くなったので、続きは次回に書きます。
最後までお読みいただき
ありがとうございました。
少しでもあなたのお役に立てたら嬉しいです。

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