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戦略の組み立て方③
戦略こそ企業の生命線である。言い換えれば戦略がしっかりして入れば、大幅に売上や利益の増減が顕著に現れないものである。逆に戦略がしっかりしていないから、大幅に売上や利益を損なうとも言い切れる。

まずは戦略の正しい組み方を学ぶべきであろう。その前提に理念やミッション、何をやりたいのかを明確に掲げ、くみ上げていくだけである。そして、社会や経済事情において変化しているので、ちゃんと見極めて見直すだけである。Copy&Pasteではないのである。
戦略が明確になって入ればこそ、戦術が存在し、戦闘態勢が組めるのである。戦術だけが存在していても、戦略が明確に無ければ戦闘態勢は崩壊するであろう。

前回はコアコンピタンスの話をしている。ある企業によっては顧客の最大化である有料会員がもたらす売上に着目した。もちろん主語と述語と数字による分析と市場性のマッチング、未来への市場開拓含めあらゆる方面と分野で、この有料会員の最大化こそが企業のコアコンピタンスとして明確に掲げることで、目的として設定されている。
では、これらのパンフレットはどうだろうか。ある別の企業の有料会員のパンフレットを新規に作成するということで(自社開発)、完成形を見たが結果的に会員数を伸ばすどころか不評であるという声が上がっている。なぜならば「見にくい」からである。パンフレットを作成するだけが目的にあって、この有料会員がもたらす企業の生涯利益、目的、市場分析(ターゲット層含め数字分析)を理解していないからである。どんなにカッコイイと思われるパンフレットを作成したかも知れないが、これは自己満足であって自分を主張するのみであって、お客様が見やすく、また内容や目的が伝わらなけければ意味が無いのである。例えば年齢層によっては横文字の有無や文字の大小、フォントの校正も変わるだろうし、文章よりも写真や絵図を大きく用いるはずである。伝えることが何なのかを明確にすることによって、作成方法も手段も異なるのである。恐らく外部に出せば、こういうヒアリングがあるはずだが、それ以前にこの事業の目的が明確になっていないから、つまり戦略が明確になっていないから戦術も戦闘も組めないで会員数を伸ばすことができないのである。特に直接販売員となる戦闘レベルにおいては「型」を組むことができないのである。

仮に「型」ができていないからと言って嘆くことではない。優秀なリーダーやマネージャーなら、すぐさま「逆算」することで凌げることができる。方向転換とは言わないまでも、自分のチームだけで目的意識を見い出すことができるのである。これが「バックキャスティング」である。つまり、なぜ、なぜの繰り返しによって、ゴールから今の位置を明確にして短期的であり中期的な目標設定を作ることができるのである。今期はとは、半期はとか、四半期とか、今月とか、今週とか、週末とか、いくらでも設定することが可能である。

ブランドの価値というものは売上に大きく作用するものだが、短期的な売上と長期的な売上になるブランドもある。例えば既に長期的なブランドを持っている事業があるなら、ロングテールの法則というものがある。長く親しまれているブランドと言った方が良いかも知れない。日本の伝統物には、こういうモノが数多く存在し、また老舗と言われる数百年続いている企業も、日本では世界一存在するのである。しかしながら、数百年前のモノと全く同じであるかどうかは、手に取ってみたり味を確かめたりすると一目瞭然ではあるが、現代風に少しづつではあるが「変化」しているのである。いわゆる現代に合うようにしているのである。このようなブランドでは短期的な売上を求めるのは困難であるが、維持向上させる為には、長期的な利益を算出する為にも思い切った新しい戦略に沿って見直すことができるのである。その為には、このブランドを最も支えてくれた職人や愛してくれているスタッフを大事にしなければならない。なぜなら、彼らは仕事を楽しんでいるからである。

優秀な戦略や戦術、戦闘形態が整っていても、そこで働いているスタッフが楽しんでいるか、仕事に自分の人生の価値を見出しているか、プライドや誇りを持っていなければ、企業は衰退して行くであろう。少なくともモチベーションを下げる、士気を低下させることを避けるべきであろう。戦術を組むリーダーやマネージャーは、スタッフにビジョンをみせているだろうか。そして、大事なことはコミュニケーションを怠らないことである。

「サクマドロップ」はみんな知っている。長年愛された缶ドロップであるが「廃業」に追い込まれたようだ。長年にわたって愛され親しまれてきたブランドである。先に書いたロングテールの法則である直球商品だ。ではなぜ廃業に追い込まれたのか。様々な分析もあるようだが私は専門家ではないので、成長軸(柱)が他の事業に見出せなかったようです。老舗が堕ち易いマーケティング理論である。富士フィルム社とコダック社の分かれ道は有名な逸話を残している。富士フィルムはデジタル時代に備えて、早くから一般カメラのフィルム事業からの徹底を決め、化粧品などの新規ブランドや、フィルム技術で培った応用技術を活かしてデジタルへの転換を図り医療技術を開発して新規分野で成長を遂げている。一方でコダックは、一般カメラのフィルム事業へのこだわりを持ち続け、デジタルの波に押しつぶされたのである。サクマドロップも、他の成長軸を見出して入ればと思うのですが、、、、。最近ではヤクルト社もヤクルトのコアコンピタンスとなる「乳酸菌」を活かして、化粧品や他の健康食品等の成長軸を模索している。

基幹事業と成長軸(柱)は異なるものではあるが、戦略の定義付けによって命運を預けることに陥ってしまう可能性を秘めている。要するにどのような定義付けをするかによって、ミッションや理念、目的からなる目標指針、それがゆえの戦略、戦術、戦闘レベルまで落とし込みが必要である。

今の時代は目まぐるしい勢いで社会経済が変化している。この変化に対応できているかどうか。変化対応力については、どこかのコラムに書いているので参照してもらいたいが、市場も多種多様性の変化に伴い、市場原理も短絡的に特定することは困難である。だからこそ、成功や失敗の繰り返しを起こすかも知れないが、成功にも原因があるように、全ての結果から原因と結果を分析して、何度も何度も戦略を見直し書き換えて行くことが賢明である。そして、一度決めた戦略に基づいて情熱と熱意を傾けて、生産性を高める戦術を見出して、徹底的に挑戦して戦闘体制を作ることが今の世の中に求められているのではなかろうか。。。

いやぁ~寒いのは苦手だ。。。
息子は冬が好きだというが、私は冬以外が好き。っというのも家の中の冬が嫌いなのかな?冬の風物詩は料理も景色も何でも好きだと思うのだけど、とにかく体が冷たくて寒いのは嫌だ、、、とくに膝というか股関節。。。しかし電気代は困ったなぁ。。。灯油もスゲー高いし。。。