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エンタメニュースを見ながら感じる新時代の潮流

歌のオリンピック現象

ONE PIECE FILM REDでは、歌い手のAdoさんが豪華絢爛なアーティストたちから楽曲提供を受けていた。

私見だが、彼女の異次元の歌唱力は、人類の歌という表現の限界を押し広げているのではないかと思う。

つまり、「今まで人間には歌えないと思って諦めていた楽曲表現が、この子なら形にしてくれるんじゃないか」と思わせる力があるのだ。

そして、超絶難易度な彼女の楽曲が発表されると、そこに世界中の喉自慢たちが追随し、歌のレベル全体を押し上げていく。

昔、「人類には100メートル10秒台を切ることは無理だ」と言われていたのが、1人がその壁を破ると次々に追随者が出た現象に似ている。

「ここに答えがある」と誰かからお墨付きを与えられると、人間は軽々と限界を超えてしまう生き物なのだ。

業界は違うが、生命保険という分野も素晴らしい奥深さとポテンシャルを秘めていて、まだまだ可能性を押し広げることができると思っている。

「生命保険分野は、"良い保険/悪い保険ランキング"以外の話題を出したってみんな食いつかない」という常識を打ち破ってみたいと思う今日この頃だ。

お金の出所で決まる成果物の質

アニメ「チェーンソーマン」は毎回エンディングテーマが変わる。しかも有名アーティストばかり。

製作委員会方式をやめ、集英社がリスクを取って鬼のようにお金をかけるとここまでのことができるのかと驚くばかりだ。

社会人をやればやるほど、お金の出所は成果物に圧倒的な影響を及ぼすことが分かる。

政治家は票やお金をくれる支持母体の利益を代表するので、誰が権力を握るかで採用される政策は高確率で予測できる。

スポンサーCMに頼らず、会員からのサブスクを収入源とする動画配信サイトはテレビとは異なるコンテンツのあり方を世に示している。

正直いって若者が「世の中を変える!」とぶち上げる姿はあまり怖くない。むしろ承認欲求が強すぎて御しやすいとすら思う。粛々と新しい稼ぎ口を作り出す若者のほうが世の中を変える可能性はずっと高いだろう。

そういう意味では円安を受けて海外に出稼ぎに行っている人の方が、国内でコメンテーターをやっている人よりもよほど社会にインパクトを与えていると思う。

「自分にもできるかも」と多くの人の背中を押すからである。

Vtuber業界の隆盛に思うこと

初めてVtuberをみた時に、「あ、この人たちはスナックのママだな」と思った。夢破れたアーティストが、新しい皮をかぶって敗者復活戦を行う舞台ということだ。

以前に生まれて初めてスナックに行った時、お店の女性たちは歌手を志望していたとか、アイドルを目指していたと語っていた。

こういった職業は夢が破れると、職歴もスキルもない20代後半の人間が誕生する。それでも人は生きていかなくてはいけないので、参入障壁の低い接客業・飲食業に行くことが多い。

普通にやっていたら収入が上向かないと分かると、人間はイチかバチかの一発逆転を狙う傾向が強まる。

格差が大きく、若者の失業率が高い国ほどサッカーが強いのは偶然ではないのである。

Vtuberは「自分を売り込む営業職」という見方もできる。VRの登場で今後盛り上がるであろうオンライン営業の世界において、直面するであろう問題に真っ先にぶち当たる職業だ。

すなわち「働きすぎて喉を壊すリスク」と「3Dモデルを動かす技術者の不足」「誹謗中傷の可視化によるメンタルダウン」である。今は歯科業界でバブルが起きているが、次は耳鼻咽喉科かもしれない。

Vtuberをオタク文化と毛嫌いしている人間は、「最先端の営業技術の実験場」という目線で見るとまた捉え方も違ってくるのではないだろうか。

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