平凡な新卒がラノベに出会って出版社に入社するまで
ラノベを世界で愛されるコンテンツにしたい!
プロフィール
こんにちは!
アース・スター エンターテイメントに24年卒で入社したF・Hです!
この記事では、ラノベに興味のなかった平凡な人間が出版社に入ることになった紆余曲折をお話しようと思います。
私は出版業界をメインに就職活動をしていました。
現在はアース・スターにご縁があって、楽しく働いています。
就活時代を思い出すと、出版社に入社できるのは「頭の回転が速くて」、「コミュ力があって」、「器用で優秀」なスーパーマンばかりだと思っていました。
でも私はその真逆の人生を歩んできました。
そういうわけで
どんな紆余曲折がありここにいるのか?
出版社に入るのはどんな奴なんだ?
という疑問に対して、私という一例を知ってもらえればうれしいです。
来歴
暗黒の小学→中学時代
~転校、転校、被災、転校?!~
小・中学生のころ、僕は転勤族の父親の影響で何度も転校を経験してきました。さらに2011年には東日本大震災で被災することになりました。
仲の良い友人関係を築いても、転勤や災害でやり直しになってしまう。自分ではどうすることもできないことがたくさんあって、そんなことが繰り返されるうちに、
「自分が何をやっても無駄なんだ」
「何かに期待するから、つらくなるんだ」
そういうことばかり考えていて、無気力に生きてきました。
中学時代は誰とも話さず、家と学校を往復しているだけ。
今振り返っても、中学時代の思い出は何一つありません。
友人と遊んだこともないんですよ?
ラノベと出会った高校時代
~ラノベ、何それおいしいの?~
そんな自分を変えたのがライトノベルです。
ラノベというものを読んだことはその時までありませんでした。本を読むことはあっても、本棚に並んでいるのは芥川龍之介や夏目漱石ばかり。
ある日、隣の席の友人がラノベをすすめてくれました。
ライトノベルは子供が読むものだという偏見があってあまり気が進まなかったのですが、半ば強引に読まされました(笑)。
そのときの衝撃は今も忘れられません。
絶望や過酷な環境においても前を進む主人公。
夢をあきらめないことの大切さ。
己の弱さや過去の後悔を受け止める精神性etc.
ラノベの主人公は、いつだって強く・優しく・諦めない人間でした。
「変えられない過去に引っ張られるなよ。自分を救えるのは自分だけだぞ」
そのように発破をかけられた気がしました。
今までは過去の失敗を理由にしたり自分の不幸を嘆いて、何かを始めることや将来を考えることを避けてきました。
それでも今の自分を変えるには、怖くても歩き出さなくちゃいけない。
ラノベに出会えたおかげで少し強くなれました。
コロナ禍の大学生活
~コミュ障、サークルを作る。~
2020年、コロナが世界的に流行しました。私の大学も影響を受けて入学式は中止、同級生と会えたのは二学期になってから。2年生になってもほとんどがオンライン授業で、部活動や大学祭も制限されました。
暗いニュースばかりで、鬱や孤独を訴える大学生も増えたと聞きました。
これからどうすればいいんだろう?
自分にとっての大学生活って意味があるのだろうか?
そんな時にふと、ライトノベルを読んだ高校生活を思い出しました。
暗い性格の自分を変えたのは、ストーリーの力です。
自分には他人を変える力はないかもしれない。
けれど、物語の力を借りれば人の役に立てるかもしれない。
そうだ、読書支援をするサークルをつくろう!
もちろんリーダー経験はありません。
合宿とか嫌だな~って思っている間にサークルに入りそびれるような人間です。滑舌が悪いことがコンプレックスで、人と話すことを避けてきました。
それでも、ここで何もしなければ過去の自分と同じままだ。
あの時ライトノベルからもらった勇気は何のためにあるんだ。
決意と勇気を胸にサークル設立に動きました。
すると意外にも大学や生協の方が協力してくれました。
「本を読んだことはないけど、参加したい」と言ってくれる人が集まりました。
気づいた時には60名を超えるメンバーがいて、その大半は読書経験のない人でした。
就活時代
大学時代の経験を通じて、僕は一層「本にかかわっていきたい」と思いを強くしました。
出版社の就職は厳しい。
コミュニケーション力に極振りした人が多い。
エントリーシート(ES)や面接は特別な対策が必要。
就活について調べるとすぐに、そういった情報にぶつかりました。
実際、出版社が新卒を採用する人間は少なく、ESでは三題噺や時事問題など特殊な試験が課されました。
出版社への就職は私にとって無謀のように思えました。
私は本当に平凡で要領もよくないし、気の利いた話や面白い話もできない。
ネットで「出版社、受かる人」って調べた時の人物像と正反対......。
様々な出版社に挑戦し、諦めきれずに受け続けて
今、アース・スターにいます。
どうして、この会社に拾ってもらえたのだろう?
振り返ると1つだけ、思い当たることがありました。
それは、ライトノベルへの愛を布教するかのごとく熱く語っていたことです。
あの時の私は「どうにでもなれ」の勢いで、忖度したり取り繕ったりせず、ラノベが好きな自分をアピールしました。
ありのままの自分を知ってもらう
そんな単純なことにも気づけず、ずいぶん遠回りした気がします。
しかし今、アース・スターの一員として働けていることが何より嬉しく、毎日がとてもフレッシュです。
子供っぽく夢を語ってみる
出版社に入社した今、私はようやく夢のスタートラインに立つことができました。
それは
ライトノベルを誰もが愛するコンテンツにすること
です。
振り返るのは過去の、ライトノベルに興味さえなかった私です。
あの時ライトノベルに出会っていなかったら、今もきっとウジウジと暗い性格のままだったでしょう。
だからこそ、ライトノベルに出会ってひとりでも誰かのライト(光)になれたらいいと思っています(笑)。
アース・スターの研修生活
入社して一か月間は、本格的に仕事を任せてもらうというよりは、社会人・出版業界人としての基礎知識を教えてもらっています。複数の課があるため、それぞれの課の社員から仕事内容を教わっています。
チューターの方がついてくださっているので安心感もあります。
「まずは100書店挨拶してこい!」みたいに放り出されなくてホッとしました(笑)
また弊社は中途入社の方が多いです。入社前は「出版業界はお堅い」という印象を持っていましたが、若くて新しく入社した方が多いため非常に風通しがよく感じました。長く出版業界にいたベテランの方から、他業界のスペシャリストがいらっしゃり、とても頼もしく感じています(ホントですよ!)。
印象に残った研修~営業同行~
座学が基本ですが、先日は書店の営業に同行させていただきました。消費者として訪ねていた書店に、版元の人間として同行するのにドキドキ。
シミュレーションを重ねた名刺交換もガチガチでしたが、とうとう社会人になったんだな、と実感がわきました。
おすすめのアース・スターノベル作品
『メイドなら当然です。濡れ衣を着せられた万能メイドさんは旅に出ることにしました』
あらすじ
追放されたメイド(実はめっちゃ凄腕!)が、周囲のワケあり人間たちの心の氷を溶かしていく。
推しポイント
第三章は涙なくは語れない! 親に捨てられたティエンが自信を取り戻していくまでの物語。過去の後悔や恐怖にしばられていながらも、しっかりと前を向けるまでに成長していきます。
『転生料理研究家は今日もマイペースに料理を作る あなたに興味はございません』
あらすじ
元料理研究家は志半ばで事故にあってしまうが転生先で料理作りを思う存分楽しんでいたはずなのに......?!
推しポイント
実はとても世界観が練られたファンタジー! 婚約破棄ラブコメという王道でありながらも、王族の複雑な人間模様や別の転生者が登場して......。ハラハラとワクワクがとまらない。
『死に戻りの魔法学校生活を、元恋人とプロローグから(※ただし好感度はゼロ)』
あらすじ
大好きな人と結ばれて「めでたしめでたし」と思ったら......。子供のころまで死に戻りしてしまう。しかも元恋人と築いた関係もリセットされてしまう。もう一回恋を成就するためにめげない主人公の明るさも注目!
推しポイント
ええええええ~!!!!
とにかく驚きの展開の連続。溺愛もの、ループもの、学園もの、コメディ。いろんな要素があって、飽きることがありません。そして「死に戻り」には秘密があって......。1巻から衝撃の2巻へ、そして完結の3巻。加速度的に面白くなっていきます。
就活生の皆さんへ
就活は誰かに強制されることもない一方、いろんなことを自分で始めなくてはいけません。本当に自分は社会でやっていけるのだろうか、私なんかが採用されるのだろうか等々、不安が絶えないと思います。
そんな時は、好きなエンタメを摂取してリラックスするのも大事です。お風呂で脚を伸ばしましょう。何も考えなくていい日があってもいいと思います。
焦りすぎないこと、本当の自分を知ってもらえるようにすること。
この2つが個人的に大切だったと思っています。
応援しています!!
来年、皆さんとお会いできるのを楽しみにしています!(アース・スターで会えたら一層嬉しいです)
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?