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作詞集・太陽と龍の追憶

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昔、バンドを組んでいた時に作詞したものや、新しく書いたものも含め こちらにて公開しております。 歌ってくれる人、使ってくれる人募集中です 詳しくはメッセージか、ツイッターのDMで… もっと読む
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#創作活動

君の窓に冬が来るよ

真夜中の交差点
電気仕掛けの小鳥が
ピヨピヨ鳴いてる
誰も居ない交差点
電気仕掛けのカッコウ
ひとりで鳴いてる

影が伸びて
風が吹いて
冬が来たよ
僕の街に

真っ暗な交差点
電気仕掛けの小鳥が
信号機の中で泣いてる
誰のための交差点
電気仕掛けのカッコーの巣の上で
ひとり泣いてる

影が消えて
風が冷えて
冬が来るよ
君の窓に

まるで忘れられた海の底で
夜空を見上げてるような
あぶくがひとつ

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作詞「冬景色」

今日も俺の頭の中で
行ったこともない町の
冬景色が広がってゆく

儚げな午後の日差しを
遮る鈍色の雲
屋根の連なりを見つめる
茶色いマンションは七階建て

今日も俺の頭の中に
見たことも無い町の
冬景色広がり続ける

朧げな夢の行き先を
探して流れる雪雲
坂道を登り切ったら
海が見えるのを知ってて

夢に見た冬景色
いつか眠りの旅路で
通り過ぎた冬景色
今にも雪の舞いそうな
冷たい風のなかへ

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最後の青空

生きている限り空の下に居るとして
最後にアッパレ晴れた空を
見上げていたのはいつだったかな

幾ら食べてもお腹がいっぱいにならなくて
何か買いに行こうかなと思っても
そのわずかなお金も勿体なくて
無気力に横たわる
部屋の天井だけが回る
屋根の上は夜空、星がチカチカ

生きている限り空の下に居るとして
最後にまんまる満たされた月を
見上げていたのはいつだったかな

俺このままどうなっちゃうんだろうっ

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作詞 青い虹

青い虹が空を染めて綺麗だから旅に出るんだよ
狭い寝台並ぶ車体横倒しの状態そのままにして頂戴
線路は海に、空気は水に、後ろは見ずに、何処へも行かずに

空気の代わりに沈む世界で
魚になって泳ぐ田舎道
見上げた空も雲もゆがんで
海の底まで沈む世界で

青い虹が空を離れ名残惜しく旅に出るんだよ
淡い記憶切り裂く地獄美しくなる時刻午前二時の遅刻
道路は海に、蒸気は水に、真っ白になれずに、何処へも行けずに

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虹のように空のように

何も知らないことにして
気付かれなければいいとして
ちんまりと椅子に座って
顔色を見上げて暮らす日々を
終わりにしたくて椅子を蹴る

立ち上がって踏み出せば
冬晴れの硬い青空
何処までも行ける気がした

何も知らないふりをして
気付かれないよう過ごして
ひっそりと息をひそめて
顔色を窺って生きる日々を
逃げ出したくて走り出す

息が上がって立ち止まれば
燃えるような夕焼け
何処へでも行ける気がした

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茫然メリーゴーランド

明るい将来 疑う事もせず
前向きなつもりで 生きてきたけど
振り返ってみれば ロクな事がない
全部都合のいいように 塗り替えただけ

挫折した 夢ばかり
拾い集めて泣いている
散らばった あれもこれも
かき集めてまたバラまく

楽しそうな人ばかり 選んで見つめていた
輝いて見える人が 流れる血を拭えば
振り向けばそこに 何も残らなかった
全部中途半端で 涙も流れなかった

あきらめた 恋ばかり

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