虹のように空のように

何も知らないことにして
気付かれなければいいとして
ちんまりと椅子に座って
顔色を見上げて暮らす日々を
終わりにしたくて椅子を蹴る

立ち上がって踏み出せば
冬晴れの硬い青空
何処までも行ける気がした

何も知らないふりをして
気付かれないよう過ごして
ひっそりと息をひそめて
顔色を窺って生きる日々を
逃げ出したくて走り出す

息が上がって立ち止まれば
燃えるような夕焼け
何処へでも行ける気がした

何処にも居場所がないなら
夢を探しに行かないか
誰にも相手にされなけりゃ
夢を見るだけ見てみよう
走って走って生きて生きて
正しく生きるより楽しく生きよう
好きな道を好きに生きて

虹のような橋を渡って
唸りを上げる海を越えたら
誰にでも会える気がした
立ち上がって踏み出せば
冬晴れの硬い青空
何処までも行ける気がした


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