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作詞集・太陽と龍の追憶

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昔、バンドを組んでいた時に作詞したものや、新しく書いたものも含め こちらにて公開しております。 歌ってくれる人、使ってくれる人募集中です 詳しくはメッセージか、ツイッターのDMで… もっと読む
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記事一覧

Sudas

寂しい気持ちを丸めた言葉を
並べて見せて飾っている
誰に向けた言葉でもなく
自分の寂しさ、よくある気持ちを

何がそんなに満たされなくて
何がそんなに自分を縛るの

そんなに汗をかいて
こんなに年をとって
どんなに汗をかいて
こんなに年をとって

寂しい気持ちで紡いだ言葉を
連ねて繋げて縫い合わせてる
誰にも言えない言葉が伸びてゆく
忘れたくない、けど繰り返すのを

何でそんなに満たされなくて

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【作詞】Vertigo【めまい】

真新しいアスファルトの
水溜まりにうつる晴れ間
霧雨をまとった風車と煙突の群れ
雨上がりの気配を嫌って
ひとりアクセルを踏み込んだ

眩暈がするような道のり
帰り路を失くして
閉じこもったままの心なら
何処にでも行ける
誰にでも笑える

真っ白になった空の
雲の上にお日様
霧雨に抱かれた遠い町並み
雨上がりの陽射しを嫌って
ひとりアクセルを踏み込んだ

眩暈を覚えたばかりの日々
帰り道はもうない

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だけどいいよ

だけどいいよ、全部夢でも
夢のような瞬間が
確かに何度もあったじゃない
だからいいよ、全部夢でも

暗い部屋で聞いてた歌を
君に届けたくて
全てが終わるまで隠れていたくて

だけどいいよ、全部嘘でも
嘘みたいな瞬間を
確かに何度も過ごしたじゃない
だからいいよ、全部嘘でも

後ろめたい気持ちのままで
互いに抱きしめて
全てが終わるまで黙っていたくて

Cover Take Cover
全てが終わる

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ナントカ

このままの形で
なんとかならないかなって
ずっと思ってた

このままの形が
なんともならないからって
ずっと迷ってた

余計な物事を抱え込んだ
自分がいつも可愛くて
踏み込むときも投げ出すときも
自分がいつも可愛くて

このままの形で
なんとかなりそうなら
ずっとこのまま

余計な懊悩を抱きしめた
自分の心が飛び散って
踏み外したときも露呈した時も
自分の心が飛び散って

このままの形で
なんとか

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巽ヶ丘55

君だけの特別な僕でありたくて
僕だけの特別な君が欲しくって
悲しいぐらいに凡庸な
自分だけを運ぶスカイライン
空っぽのサイドシート
僕だけが凡庸で置いてかれて

僕は何をしてるんだろう
一体何をしてるんだろう
何処にも行き場などないのに
誰にも愛されてやしないのに

君だけの特別な人がいるとして
僕だけの特別な君がいるとして
泣けてくるほど平凡な
自分だけが座るスカイライン
空っぽの県道55号

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作詞:Perfect Devotion

行方知れずの心を探して
空っぽになった日々を過ごして
帰り道の夕陽を辿って
この身を捧げる理由を探して

最後の最後に
救いは無くって
牙を剥く嘘を隠した
秘密の物語

すがりつく物を探して
空っぽのまま日々を過ごして
帰り道は赤く染まって
この身を捧げる理由を見つけて

最後の最後に
救いを求めて
罠を張る嘘を照らす
落日の陽炎

何処にも無い、理由も救いも
嘘も秘密も
全てを捧げた後で見る

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君の窓に冬が来るよ

真夜中の交差点
電気仕掛けの小鳥が
ピヨピヨ鳴いてる
誰も居ない交差点
電気仕掛けのカッコウ
ひとりで鳴いてる

影が伸びて
風が吹いて
冬が来たよ
僕の街に

真っ暗な交差点
電気仕掛けの小鳥が
信号機の中で泣いてる
誰のための交差点
電気仕掛けのカッコーの巣の上で
ひとり泣いてる

影が消えて
風が冷えて
冬が来るよ
君の窓に

まるで忘れられた海の底で
夜空を見上げてるような
あぶくがひとつ

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作詞:さらば永遠に僕の妹

浜名湖の朝風を浴びながら
出会わなければ良かったなんて
気になるなら聞いてみれば良い
意気地のなさを立場のせいにしか
出来もしないくせに

君は何を着ても似合うから
花嫁姿はさぞかし美しいだろう
見たくなければ居なくなれば良い

幸せは誰も放し飼いにはしない
だってそうだろう僕の幸せは
君を独り占めする事だった

さらば君は永遠に僕の妹
いつまでも好きでいさせてくれ
出会わなければ良かったなんて

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作詞:叢雲

もう行かなくちゃ
あてのない日々は
9月で終わりだよ

心変わりしたのは
なんとなく過ぎた
日々に夕立が来て

稲妻のような激しい
事件も失恋もなくて
ただ心に空に広がる
叢雲がいつの間にか
晴れただけ

もう何も見えない
遠く伸びた線路は
何処までも続くよ

嵐の起こる予感さえ
何も感じてなくって
田舎道の踏切をゆく
赤い電車を見送って
気が付いただけ

何気なく風の吹いた
空に心に広がるだけ

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作詩:Nombre

君の憂鬱に名前を付けて
僕の心臓に刻み付けて
君の未来に名前を付けて
僕にだけそっと教えて

低い空の下で自分を偽り
出来ないふりして黙って生きてた
君の憂鬱に名前を付けて
僕の心臓に刻み付けて

暗い空の下で自分を隠し
出来の悪い演技をしてきた
君の未来に名前を付けて
僕にだけそっと教えて

誰とも一緒に旅立つことなく
大きなカバンに詰め込んだ夢
君が選んだ一人の道を
自分の足で歩いてく夢

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【作詞】今日、夏が終わったよ

これで最後だと決めたのに
心が涙をこぼした日
二人が一人に戻るとき
何かが終わりを迎えた日
今日は夏が終わった日

甘えて甘えて優しいあなたの
苦しむ顔など思い浮かばず
甘えに甘えたあなたの優しさ
苦しい顔など見せることなく

これで最後だと思ったから
二人で一緒に笑ってた
あなたは確かに笑ってた
何かが終わりを迎えてた
気付けば夏が終わってた

これで最後だと気が付いて
瞳の奥がじわりと痛んで

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作詞 Verano

ふと気づけば疲れてしまって
地面よりも空が近くて
雨上がりの夜の
無垢な路地を歩く

濡れたままの舗装路
街の灯が跳ね返る
赤から青へ

ふと気づけば疲れてしまって
暮らしよりも海が欲しくて
夏が終わる夜の
無垢な路地を走る

駆け抜けてく舗装路
街の灯が飛び去る
空から海へ

ふと寂しさに疲れてしまって
地面から空を見上げて
見飽きた筈の夜の
無垢な路地を汚す

寝転んだまま舗装路
街の灯が溶け

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君の名前が鳴り止まない

思いのほか短い夏が
意外としぶとく続いてて
それって結局普通じゃん
ドラマチックなことなんて、やっぱり
そんなに中々おこらない

思ったより寒い夜が
いつもより長く感じて
それって季節の変わり目じゃん
ドラマチックな恋なんて、やっぱり
どんなに待っても始まらない

好きだと伝えて返事を待ってる
手紙の色の花が咲いて咲いて
君の名前が鳴り止まない
どんな歌より美しい
君の名前が鳴り止まない

思って

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作詞:狂った青空

作詞:狂った青空

本当に狂った空なんていうのは
何も暴風雨や雷を繰り出す嵐の夜じゃなく
雲ひとつ浮かべる事すら許されず
青ざめたように無表情な空だと思う

何度も見た同じ夕陽が
バックミラーのなかで
遠ざかってゆく

色とりどりの空き缶の
散らばった夜にありがとね
飛び出してきた自転車の
持ち主のヘルメットに羽が生えて
赤いきまぐれ超特急と

狂ったような青い空が広がってゆく
誰も彼も微笑を絶やすことなど有り得ない

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