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自省録

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#自省録

全然凄くなかった自分を受け入れた日

全然凄くなかった自分を受け入れた日

 私の周囲には凄い人達がたくさんいた。

 素晴らしい画力を持っていたり、文才があったり、豊富な知識があったり、ユーモアがあったり、頭の回転が早かったり、度量が大きかったりと人それぞれに魅力があった。

 だからなにもない私にも何かしらの才能があるはずで、努力すればどうにでも出来ると本気で思っていた。今は全然努力してないけれど努力さえすればきっとすぐにあの人達のようになれると。

 これがとんだ思

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テンパらなくても待ってくれる人はいる

テンパらなくても待ってくれる人はいる

 

 最近どんどん自分のことが分かっていく感覚がある。

 思考にかかっていた靄が突然晴れ、頭の中がクリアになった日があった。その日を境に自分や周囲の人がどういう人間なのかが見え始め、中学生や高校生が「自分とはいったい何者なのだろうか」と悩むことをやっと考えられるようになった。

 そんなだいぶ遅めの思春期を過ごしている。

 さて今日はタイトルにもある通り、人と話すたびにテンパってしまう人の原

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大好きなおばあちゃんへ

大好きなおばあちゃんへ

 共働きの両親のもとで育った私の、一番傍にいてくれたのは父方の祖母だった。

 小さい頃から大のおばあちゃん子で、祖母の後をついていき畑でミミズと遊んだり、子ども用包丁を使って一緒に料理をしたり、縄跳びをしたり、一緒に寝たり、本当にたくさんのことをやってもらった。

 中学高校に通っている時には、地元の駅まで迎えに来てもらい、夕飯の買い出しに一緒に行って、両親は遅くなることが多かったので二人で夕飯

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「早く結婚しそうランキング」1位の今

「早く結婚しそうランキング」1位の今

 

 学生の頃、よく言われてきた言葉がある。

 「早くに結婚しそう」 「いいお嫁さんになりそう」

 所属していたサークルでは年に数回部内誌を発刊していた。その中にサークルメンバーのイメージをランキング化したコーナーがあり、私はその中の「早く結婚しそうな人」ランキングでもずっと1位だった。

 勿論というかだいぶお世辞もあると思うが、この言葉を言われることはなんだか誇らしかった。結婚しても幸せ

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