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“アラサー”と“うつ”に向き合って

 この時期になると、どうにも気分的に常に不安になります。

 自分の仕事にしろプライベートにしろ、やる事なす事全てが間違っているのではだとか、私が気づいていないだけで他人から笑われるような事をしているんじゃ無いかと思い込んでしまうのです。

 カフェに居ても、周りの会話が私を嘲笑する声に聞こえたり、そんなのあり得ないのに実はそうなんじゃないかと現実的では無い不安が常に付き纏います。

 家に一人にいても『あれ?歯を磨いたっけ?』とか『顔洗ったっけ?』とか『ガスの栓閉めたっけ?鍵閉めたっけ?』とか普段何気なくしている行動が不安の種になったり『鍵を閉めた記憶はあるけど、それは偽りの記憶なのでは?いや、昨日の記憶なのでは?』と自分自身に対しても疑心暗鬼になったりと散々なメンタル状態です。

 症状が出始めたのは、もう2、3年前にもなります。当時は本気で若年性のアルツハイマーや認知症になったのかと思い込んでしまいすっかり気分の塞ぎ込んでしまいました。訳の分からない頭の中のぼんやり感と希死念慮に、半ば半狂乱になりながら症状を片っ端からメモをして、行ける範囲内の物忘れ外来や様々な病院に駆け込みました。

 この辺の話につきましては、私の下記noteを読んで頂けたら幸いです。初期も初期に書いた記事で非常に粗い文章ではありますが、こういった症状をメモして万が一本当に重篤な疾患だった時に、何かの役に立てばと思い私はnoteを始めました。逆に同じような症状に悩まされている方が居れば、このnoteを読んで前向きに症状に向き合っていけるようになって貰えたら幸いです。

 結局は“うつ病”という診断だったのですが、私はうつ病は甘えという超前時代的な考えを持った人間なので、医師の反対を押し切って意地でも診断書は受け取りませんでした。

 こう言った出来事があり、私自身も“うつ病”や“アルツハイマー等の記憶障害”に対してかなり勉強しました。そして、自分の症状に対して理解をすると対処法が見えてくるようになり、現在は自分なりに折り合いを付けて生活をしております。

 例えば意識的に体を動かすようにしたり、私の場合は通勤が徒歩なのでイヤホンを持って帰宅時にわざと遠回りをする日を設けたりしています。また、症状が出始めてから毎朝日記を書くようにしています。寝る前に書いたほうが効果的との事なのですが、就寝前だと体が“寝るモード”に突入してしまい、忘れがちになるのです。従って私は朝食を食べた後に記入しています。個人的にはその方が頭のストレッチみたいな感じがして朝の仕事もボンヤリする事が少ないと感じるからです。

 日記の記入内容は、3食何を食べたかのメニューと1日の出来事を書くようにしています。コツとしては“時間を意識して書く”事だと思います。平日の日記であれば、何時頃にどんなお客様が来店しただとか、何時くらいに会議が終わったといった感じです。休日なら何時に起きて、何時頃に出かけてと言った感じです。時間を意識しない頃の日記は1日の出来事が本来と前後してしまったりして読み返した時に、余計に頭が混乱してしまいました。

 また、休日の日記で私が心掛けている事は記憶に残る物を日記に貼り付けるという事です。例えば水族館の入館チケットや、食券機の半券、美味しかった食べ物のラベルシールを私は日記帳の月初予定を書くページのような使用しない部分に貼り付けています。

 記憶力の低下に日記を書くというのは確かに効果的なのですが、書いているだけではただの習慣になってしまいます。物忘れ防止や脳トレという概念から見ると、日記を書くプラスαで読み返すというのが重要なようです。というのも、書いた日記を読み返す事によって『あぁ、あの時こういう事があったな、あの時〇〇に行った時に△△はこんな事を言っていたな』と頭の中の記憶を次から次へと呼び起こせるので、記憶力トレーニングに繋がるからです。記憶というのは巨大な樹と誰かが例えていましたが、正にその通りで出来事一つを思い出すと次から次へと関連した事を思い出します。思い出すというのが非常に大切なのです。

 ただし、私はあまり字が綺麗なタイプでは無いので、読み返した時にそもそも文字が読めないという時もあります。恥ずかしながら。しかし、エピソードを思い返せるような物を挟んでおけば、先ほど書いたような、あの日あの時誰と何をしたという思い返しが出来るのです。 


 この時期になると精神的に不安定になると最初に書きました。さらに冬前は、冬眠前のクマの如く妙に食欲も増してしまったりして暴飲暴食しがちになります。

 この症状が“冬季うつ病”というものとドンピシャに当て嵌まるのです。
 調べれば出てくるのでURLは貼り付けませんが、ザックリと説明すると晩秋から春先にかけてうつ症状が悪化するというもので、日照時間の少なさや体を動かさない事に起因するようです。

 私の出身は岩手県なのでこれからは半年間近くドンヨリとした天気が続きます。輪をかけて雪も降り積もるので、サイクリングやキャンプ趣味の私は全くアウトドアが出来なくなります。デスクワーカーで体を動かさない&肩も凝りがちなので血流も悪くなるでしょうからその辺も記憶力や判断力の低下に拍車をかけているのでは無いかと個人的には考えるのです。

 どなたかの話か忘れてしまいましたが、『病院に通う人間は高齢者の次に30歳前後が多い』と聞いた事があるのですが、この年齢になると身体的には老化が始まり、仕事もある程度責任を伴う立場となりストレスも蓄積されます。気持ちは若いままなのに対して、ストレスで削れた心と衰え始めた体とのバランスが取れず違和感を感じて病院通いがちになるという理屈だったと記憶しています。

 かく言う私も28歳あたりは、肩凝りに耐えられず整体通いになり、先述した記憶力や脳のぼんやり感に脳神経外科、内科、精神科、心療内科に毎週行っていました。今は病院通いでは無いです。特に回復した訳では無いですが、慣れたと言えばいいのか、開き直ったといえば良いのか、向き合い方が自分なりに分かってきたからだとようやく最近思えるようになりました。


 私の仕事の取引先の方が『夢と物欲を失わないようにする事が老化防止』と以前話していた事を思い出します。

私の場合は、軽度といえどうつ病と診断された身です。しかし、だからこそ私は、それに負けないと言う意欲が生まれて回らない脳みそに対して刺激を与える為にキャンプやサイクリング、そしてnoteといった様々な新しい事を始めました。新しい事にチャレンジすると、アレが欲しいコレをしたいと次のビジョンや物欲が湧きます。すると、仕事に対しても意欲が出て前向きになれるのです。

 最近は私が触れてきた物事をSNSで発信していたところ、同じような趣味を持った人たちと交流が生まれ、今ではその仲間内で物を作ったりと新たな挑戦をしています。


 老化、衰え、そしてうつ病、コレらは私には縁遠い事だと思っていました。もっと高齢になってからの話だと思っていました。

 しかし実際は気がついたら隣に居る身近な存在となって居たのです。

 それらを理解して、向き合ったからこそ新しい事をしよう、或いは続けよう、発信しようと言う意欲が生まれるようになりました。

症状が出るの自分には戻ってはいません。きっと戻らないのだと思っています。私自身、27歳のあたりはもっともっと記憶力が良かったと思いますし、文章も文字ももっとスラスラ書けていたと記憶しています。すっかり気が滅入った時期もありました。でも、診断されて症状を調べたからこそ、今の私が居るのだと思います。決して悲観せず、逆に新しい事が出来るチャンスだったと今は思えます。

 きっと同じような症状に悩まされている方はたくさん居ると思います。そして、それの対処法は十人十色だとは思います。しかし、一例として読んでいただき、塞ぎ込んでしまった方が少しでも明るくなる力になっていただければと思い、今回noteを書いてみました。

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