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|心理・脳神経科学・社交術 | 錯覚解放宣言|

正しい知覚が可能性を広げる ✔︎

 己を知り敵を知れば百戦危うからず。

 己の心理や、それが発生する仕組みを理解すれば、そこに介入し、それを構成するパラメーターを自ら整えていくことができるようになる。要するに、人間の「心理・脳活動の癖」をメタ認知的に理解することで、今現在の自分や環境を、より正確に認知し、整えていくことができるようになる。

 それは、独裁者が大衆のパラメーターに影響を与える(扇動)ことで、徐々に支持率を得ていく様子と、とても良く似ている。

 社会的な活動を営む上で直面する壁のほとんどは、「自身の認知の仕方の癖」が作り出していると言っても過言ではない。例えば、気づかれないよう意識的に何かをしている際、人は「今見られているのではないか」というような心理状態に陥る。
 
 この「自分にだけスポットライトが当たっているのでは?」というのは人間の癖、心理である。これを「スポットライト効果」と呼ぶ。

 このように、心理・脳神経科学を理解して応用すれば、「自分の中で起きている化学反応」と「現実」との乖離が緩和されていくのだ。

理性と感覚のバランス ✔︎


 18世紀の英国の政治家であるロバート・ウォルポールは、『この世は感じる者にとっては悲劇だが、考える者にとっては喜劇である』という名言を残したわけだが、これは、前で述べたことを強調するような言葉でもある。

 つまり、感じる者は「感覚」を重んじるため、「理性(あたま)」で現実を補正する力が乏く、そのため「自分の中で起きている化学反応」と「現実」との乖離に気づきにくい。

 逆に「適度な理性」があれば、戦略的に人間の癖を知り、その理性というリモコンで現実を補正することができる。現実は、先ほど例に挙げた「スポットライト効果」のような「錯覚、偏見」で溢れかえっている。

 アリストテレスのように「中庸(バランス)」を重んじ、より正確に世界を認知していくことが、人生における壁を壊す武器にもなる。そしてこの広い宇宙の中で、あらゆる物事に目を向け、自分の中に新しい視点を増やしていくことが、より良い内発性を育むことにも繋がっていく。

 感動や好奇心、創造性といった内発性は自ら生み出すことができる。

社交術 ✔︎

 より良い人間関係を気づいたり、新しい友人を獲得するのにも、上記で述べた心理や脳神経科学はとても役立つものだ。
 
 なぜなら、そもそも人間同士で生じる化学反応というのは、リバースエンジニアリング的に「科学する」ことができるからだ。それを観察していれば、特定のパターンや傾向が浮き彫りになってくる。

 先ほど例に挙げた「スポットライト効果」というのも、人間の「心理の動き(癖)」を観察することで浮き彫りになった現象だ。

 そしてここからは、人間同士の化学反応を「科学する」ことで得られた知見を基に、より良い人間関係を築く方法や、新しい友人を獲得する方法などについて少し考えていく。

現状把握(戦略立案)

 まず現状を把握することで、次の一手を決める。

 例えば、パーティで、あるグループに入って新しい友人を獲得する場合を想定するなら、そのグループが「別の人」を許容しているのか否かを読み取ろう。足先が互いに向き合っておらず、それぞれ別の方向を向いていたなら、それは許容しているというサインだ。これも「科学的な知見」だ。

マインド(態度)
 
自信がない人より、ある人の方が好かれるが、自信と傲慢は紙一重だ。
 そもそもの考え方として、「万物は家族だ」「構造の影響を受けている人格と本来の人格は違う」「お互い地球という惑星のゲームプレイヤーだから敬意を示そう」というような平和的で愛のあるマインドも大切だ。

好意シグナル(潤滑油)

 現状把握している間にも、好意シグナルを発信し続けていれば、その後の絡みが円滑になる(見られている前提、寧ろ対象にそれを見せつける)。

 人間の脳は、生物学的な理由から、常に脅威を自動探知するようにできている、ということを知れば、好意シグナルの偉大さに気づくことができるはずだ。そもそも、好意シグナルというのは、例えば「笑顔、眉を上げる、頭を傾ける」などの動作を指す。これらの動作は、相手のテリトリーに入るために、科学的な観点から見ても、有効な手段である。

 そのグループに入れたのなら、まずは「相手の話を頷きながら熱心に聞き、共感する」ことで、自分が脅威ではなく友好的存在だということを間接的に伝える。

共通点探し(潤滑油)

そして共通点という種を探し、それをその仲間と育もう。


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