福元聖矢(智辯和歌山2年)
夏の甲子園2024成績
今春から練習試合を含む5ホーマーと聖地での一発も期待された、福元聖矢の初甲子園は5打数無安打(初戦敗退)と不完全燃焼に終わる。
それでも福元をはじめとする2年生のスタメン3人、さらにエース渡邉颯人にとっては、来春のセンバツに向けた大きな収穫だ。
次は歴代屈指の強さを誇る智辯和歌山を見せつけてくれるに違いない。
夏の和歌山大会2024成績
春から名門のリードオフマンを託された、まだ2年生にしてイケイケの核弾頭こと福元聖矢。
この夏は得点源となるシーンを幾度となく生み出し、1番打者としての適性を示す働きでチームの甲子園出場に貢献した強肩豪打の天才肌だ。
広角に打ち分けられる長打力、外野の深い位置からも鋭いレーザーを発動できる鉄砲肩をもって、その存在感を色濃く煌めかせている。
大会通算打率.529 OPS 1.138 出塁率.550 長打率.588
福元聖矢:プロフィール
中2で飛距離100m超
中学時代から強豪チームの正捕手として、非凡な打撃センスを発揮していた福元聖矢。
中学2年にして100mの柵越えを放ってのけた、天性の飛ばせる能力が福元の真骨頂だ。
中学3年時には大阪を代表するスラッガーに成長し、同じく関西屈指の右腕と騒がれた福田拓翔(明石ボーイズ→東海大相模)を相手に演じた名勝負は語り草。
智辯和歌山では入学直後の春の県大会でベンチ入りを果たし、代打ながら2試合に出場。背番号20番のスーパー1年生として耳目を集めた。
ダイヤのAで例えるなら「轟雷市」に近い存在だ。
再び福元が注目されたのは、1年秋の新チーム発足後から。和歌山新人戦の初陣から4番を任され、大会中盤以降は本職のリード面でも評価を上げた。
この新人戦で抜群の結果を残した点は大きい。何と言っても、全国有数の熾烈なレギュラー争いで知られる超名門の智辯和歌山だ。
そこを踏まえ、後述する和歌山新人戦2023の全データを穴が開くまで熟読してくれ。
ちなみに智辯和歌山は、この新人戦で優勝を果たしている。それなのに秋季和歌山大会のベスト8で敗退し、センバツ出場も望みを断たれた。
これは和歌山独自の大会システムに起因する。結論を述べると、新人戦で優勝してもすんなり近畿大会には進めない。
例年8月中旬から開幕する新人戦は、和歌山の全チームが出場する。
ここで準決勝までの4チームは秋季和歌山大会1次予選が免除。同2次予選は実質ベスト16から開幕し、決勝まで進んだ2チームがセンバツ切符の権利を得られる。
つまり秋の和歌山大会は2度開催され、この2度目を勝ち抜かないと即センバツが絶たれる超絶シビアなローカルルールだ。
ちなみに智辯和歌山は、この2次予選の2戦目、ベスト8で敗退している。
そして新人戦でベスト4に入った全チームも相次いで姿を消す異例の状況に転じたのが、この和歌山新人戦2023だ。
それでも流石は全国屈指の名門校。ただでは倒れない。
春から新たに据えたリードオフマンの福元聖矢が、チームを鼓舞するかのような積極的な打撃で大車輪の活躍を見せる。
以前までとは打って変わり、まさに超強力打線の存在を合戦の太鼓役のように知らせて周る広告塔として、ドデカイ狼煙を挙げ続けた。
ポジションも外野にコンバートと心機一転ながら、福元は自慢の肩でも魅せている。
そんな凄まじいキャリアを有するだけに、冒頭の今夏の成績はやや物足りない。
その分、福元ら2年生の世代にとっては初めての甲子園。
シン・智辯和歌山を象徴する1人、聖地でブレイク直前の福元聖矢の一挙手一投足は必見だ。
福元聖矢:全データ
春季和歌山大会2023成績(準V)
代打で2試合に出場し、各1打席ずつの2打数0安打。入学直後に名門の登録メンバーを勝ち取るものの、ホロ苦い最初の春を味わうことに。
続く夏の大会は初戦敗退もあり出場機会ゼロながら、3年生が引退した新人戦で目覚ましい成長を遂げている。
秋季和歌山新人戦(優勝)
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