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読書ノート

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読んでいる本、読んだ本、読みたい本についてつれづれ書いている日記のようなもの
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2024年1月の記事一覧

積読は未来への置き手紙

宇多田ヒカルさんの『Letters』という曲に「言葉交わすのが苦手な君は いつも置き手紙」という歌詞がある。置き手紙。積読をしていると、これは置き手紙だと思うことがしばしばあります。正確には「あの頃の自分が残した置き手紙だ」と、しばらく経ってから思うことがある。

2024年1月、逢坂冬馬さん『歌われなかった海賊へ』と、小川哲さん『君が手にするはずだった黄金について』の2作を読み終えました。hon

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平積みじゃない本を買う

本屋さんでは、つい平積みの本に手が伸びてしまう。「今はこれが話題なのか」と。「面陳(面陳列)」とも呼ばれる並べ方。表紙や帯の惹句も目に入って、魅力がはっきり伝わってきます。

でも、当然ながら、本屋さんの本の大半は棚に挿してある「棚挿し」の本。新刊の波に押されて、平積みの本もすぐに棚に眠っていく。これまた当然ながら、魅力的な多くの本が棚の中に眠っているわけです。そこから一冊を引っ張り出すのも、これ

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2024年最初に読んだ本

2024年最初に読んだ本

2024年最初に読み終えた本は、酉島伝法さん『金星の蟲』(ハヤカワ文庫JA、23年10月18日初版発行)でした。単行本『オクトローグ』を改題。身体から謎の寄生虫を産んでしまう表題作や、落下を続ける塔の話、巨大なブロッコリーを探査する話など、まったく正月らしくない奇想小説でした。

表題作は、印刷工場で働く主人公がお腹の調子が悪く、尻から出血していくブラック労働小説かと思いきや、ある日、大便かと思っ

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2024年も読むぞ

2024年も読むぞ

明けましておめでとうございます。2024年1月1日、今年の読書に向けた抱負を記録しておきます。

2023年と同じくらい読む
『読書メーター』の記録より。2023年は1年間で179冊読んだらしい。超えなくていいし、量ありきの目標にしなくてはいいと思いますが、今年も昨年と同じように、読書を楽しんでいきたい。きっと、読む数が著しく下がったら、それは心が疲れている証拠だろうから、気を付けていきたいです。

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