見出し画像

【アドラー式子育て】イライラが減り幸せな家庭を作る心理学【よこの関係】

今回は、伝説の92歳現役保育士大川茂子さんが居られる奇跡の保育園 小俣幼児生活団でも取り入れらている教育法のひとつを紹介していきます。この92歳現役の保育士大川茂子さんは、60年の保育士経験からモンテッソーリ教育とアドラー心理学の考え方を参考にして保育を行っています。

モンテッソーリ教育というのは、藤井聡太棋士やgoogle,Amazon、Facebookの創業者らが受けていたとされ今注目を集めている育児・教育法です。

この育児を更にレベルの高いものにしてくれるのがアドラー心理学です。このアドラー心理学は勇気づけの心理学とも呼ばれています。勇気を持って自分自身の人生を自分でコントロールする自己効力感の強い子に育てたいならアドラー心理学を学んで損はありません!

子供だけでなく、親自身もイライラしなくなり子育てがもっとラクになる。不安が減り自信がもてるようになります。笑顔溢れる子育てがしたいなら、是非アドラー心理学を取り入れてみましょう!

↓Youtubeでも解説しています。↓

それでは、まずアドラー心理学とはなにか。そしてどんな風に子育てに応用すればいいかを例を使いながら解説していきます。

アドラー心理学とは、アルフレッド・アドラーが提唱し、後に後継者が発展させた心理学です。フロイトとユングとアドラーは心理学の3大巨匠と呼ばれる心理学の顔ともいえる人です。

そんなアドラーが考えたアドラー心理学の理論で、子育てに使いやすく効果的なものに次の3つがあります。

1つめ、人間の行動には目的があるとする目的論
2つめ、全ての行動には相手役がいるとする対人関係論
3つめ、人の心と体は1つという全体論です。

これらの3つの理論を元に、人間関係を築き、共感したり、信頼したりされたり、貢献できるという自信をもって、共に過ごす相手とひとつになれる
という事がアドラー心理学の目標です。

つまり、子育てにアドラー心理学を活用すると子供とたしかな信頼関係を結ぶことが出来ます。その過程で子供に対する理解が深まりイライラしなくなり、子供も安心して自信たっぷりに成長していくことが出来ます。

アドラー心理学の考え方の中に自分を作る、自分を決めるのは自分とする自己決定権という概念があります。

毎日の子育てがつらい。イライラする。子供は言うことを聞かないし私には子育ての才能が無い。といった気持ちになる事は誰だってあります。ただ、そう思う自分を作ったのは自分です。少し厳しい言い方ですが、逆を返せば自分でこの状況を変えれるという事。

これが自己決定権です。

希望を持ってアドラー心理学を学べばすぐにアナタも変われるという事です。それでは、アドラー心理学の理論を子育てに応用する方法を解説します。

1つ目は、人の行動には目的があるとする目的論です。

目的論とは、子供の謎な行動や困った行動、言うことを聞かない状況でも子供は何かしらの目的があってその行動を起こしているというものです。よくあるのは、

走り回ったり飛び跳ねたり、
ティッシュを無限に引っ張り出したり、
ドアを開け閉め開け閉め開け閉め開け閉め永遠とやっていたり、
ご飯を食べすに遊び出したり、
片付けやルールが守れないといった行動でしょう。

これらは大抵、モンテッソーリ教育の考え方でいう敏感期からくる欲求を満たす為に行っていると考えると非常に理解がしやすいです。敏感期とは、人が生まれてから死ぬまで何かしらの事柄に敏感になる時期があるという理論です。

産まれたら、親の愛情に敏感になり、少し成長したら、体を動かす事や言葉、感覚が敏感になります。更に大きくなったら自分が周りからどう見られるかに敏感になる。つまり思春期です。社会に出たら自分の社会的立ち位置。つまりステータスに敏感になったりします。

これらは全て自分で自分を成長させる為に敏感になり、欲求が生まれるわけです。アドラー心理学の目的論という考え方と、モンテッソーリ教育の敏感期の理論を組み合わせると、子供の行動の目的が非常によく分かるようになります

走り回ったり飛び跳ねたりするのは、運動や感覚の敏感期からくる欲求を満たす目的で行っています。これらの欲求を満たす刺激によって、筋肉の使い方やバランスの取り方、走ったり飛んだりする感覚や、大地の感触といった世界との関わり方を学びます。

ティッシュを無限に引っ張り出したり、
ドアの開け閉め開け閉めなんて謎な行動や、
ご飯を食べずに遊び出すといった、

イタズラにしか見えないことも本人からしたら、大真面目で成長する為に必要な行動を取っているだけかも知れません。運動や感覚の敏感期からくる行動かも知れませんし、親の注目という敏感期からくる行動かもしれません。

子供が小さいうちは、親の注目が集められなければ簡単に死んでしまいます。なので親の注目を集めたいという欲求は非常に大きいものです。

親の言うことを聞かないと叱られる。

でもそれは注目されているということになります。子供はたしかに叱られるのは嫌がりますが、注目はされるので欲求は満たせます。

ただ、自己肯定感といったものを犠牲にしている、デメリットのある注目の集め方を無意識にしてしまっているので問題ではあります。

子供がどんな敏感期からくる欲求を満たしたくて行動しているのかが分かれば適切な対応が取れるようになります。例えば、

病院でソワソワし始めたら運動したいのかなと当たりをつけてその場で静かにできるハンカチの綱引きなんかをして少しだけでも運動させて紛らわせて上げることができるし。もしくは感覚刺激が欲しくてソワソワしてるのかなと思えたら、腕をもみもみしてあげて感覚刺激を与えてあげるという対応もできるかもしれません。

こんな感じできっと今までよりもスムーズに対処出来るはずです。アドラー心理学の考え方に、誰もが自分だけのフィルターを通して物事を見ているとする認知論というものがあります。

誰もが自分だけのフィルターを持っているというのは、子供がニヤニヤしながら妹にちょっかいを出している時、

いたずらしてる!
妹とあそんでる!
構って欲しがってる!

といった具合に、見た人によって解釈が違うというものです。子供を見る際に、自分の感じ取った印象だけでこれはイタズラだと決めつけてしまうのは、色んな可能性を無視してしまうことになります。

先ほど解説したようにこの行動には、イタズラして親の関心をひこうという可能性もあるし、運動したいという欲求や感覚刺激の欲求からやってしまっているのかも知れません。こういった色んな可能性に気付くには知識をみにつけるしかありません。

自分だけのフィルターだけでなく、本やYouTube、noteなどで語っている知識を増やして、色んな見方を身に付けると子育ての可能性が広がります。是非、知識を深め子供をよく見て、いろんなことを試しながらその子の専門家になりましょう。

それでは2つめのは、全ての行動には相手役がいるとする対人関係論を子育てに応用する方法です。

この全ての行動には相手役がいるというのは、

お母さんには反抗的だけどお父さんの言うことは聞く。
お父さんに相談はしないけど、お母さんにはする。
親の言うことは聞かないけど友達やバイト先の先輩の言うことはよく聞く。
普通は、命令されても拒否するけど仕事となると引き受ける。

といった時に顕著です。これは力関係や信頼関係といった人間関係による行動の変化です。お父さんは怖いという力関係かもしれないし、お母さんなら聞いてくれるという信頼関係かもしれない。友達や先輩は理解してくれると言う信頼関係。仕事の立場からくる力関係。などなど人の関係は、様々な点で信頼や力による関係性が出来ています。子供との付き合い方によってどんな事に対する信頼を得ていくかを考えましょう。

たとえば、「アレしろコレしろそれはダメ。」みたいな否定ばっかりしていては反抗的な態度を引き出すばかりになってしまいます。

反抗的な反応を引き出すから反抗的な態度で接してくるようになるんです。

子供を信頼して、良いところを見つけて関心を寄せてあげる。これだけで反抗的な態度を減らせるはずです。なぜなら、人は返報性の法則という、相手から受けた好意などに対し「お返し」をしたいと感じる心理が備わっています。

好意的に接してあげれば、好意的な反応をかえしたくなるんです。

逆に、高圧的な態度で接すると、反発の法則といって反抗したくなる心理が働いて、反抗的な態度を引き出すことになってしまいます。それに大抵の子供は無意識的に親からの注目を集めるために行動していることが多々あります。そのため反抗的な態度も、親が叱って注目してくれるのでエスカレートしていきます。

だから子供が反抗してきても信頼して、良いところを見つけて関心を寄せてあげる。いい事をして注目してもらえるなら、反抗的な行動をして注目を集める必要は無いからです。

そして、子供が反抗的は態度をとったり悪いことをしたら相手にしないようにしましょう。すると良くない事をすると相手にしてもらえない。つまりつまらないわけです。

こういった経験を通じてこの人はこうすると構ってくれる、話を聞いてくれる。という信頼が出来てきます。これが相手によって態度が変わる原因です。

親子の関係は「たて」ではなく「よこ」。自分がいないとダメな存在ではなく、共に助け合う関係だということをお忘れなく。

それでは、最後。3つめの、人の心と体は1つという全体論。アドラー心理学では、理性と感情はお互い補い合うものと考えます。子育てでは、子供を怒りたくないけど、子供が言うことを聞かなくて怒ってしまう。という事が頻発します。

でもこれは子供が言うことを聞かないから怒ったんじゃなく、親がイライラしたから、怒ってしまったワケです。

怒りは、第2感情といって、なにか前提となる感情が高ぶって怒りに繋がります。主な原因となる第1感情には、心配や不安、悲しみ、寂しさ、疲れ、焦り、正義などがあります。

子供が言うことを聞かなくて怒ってしまうのは、自分のなかで理想とする子供の姿と現実とのギャップがあるからです。そこには、自分の理想。つまり、正義にそった行動をしたいしして欲しいという願いがあります。それが満たされないので怒ってしまいます。

しかし、第1感情は自然と湧き上がるものです。人は、心が感じた事を、頭で処理して行動に移します。そのため第1感情を選ぶことは出来ないですが、その状況からどんな行動をするかは自分で選ぶことができます。

子供が言うことを聞かないから怒る。というのは、自分で怒るという選択をしたということ。別に無視するでも、「まあいいか」と流すことも、他のいい所を見つけてあげるということも出来たわけです。

心と体はひとつで、理性と感情は補い合うんです。心がイライラしたら体は発散させるために怒ろうとしますが、優しい気持ちになれれば、身体は褒めたり喜ばせようとします。ダメな所をみつけてイライラしたら怒ってしまいますが、いい所を見つけてあげれば優しい気持ちになって褒めてあげれます。

あまり理想をを高くせず子育てを楽しみましょう。子育てに正解も不正解もありません。完璧な親、立派な親になるより、幸せな親になろうと思う方が素敵だと僕は個人的に思っています。

アドラー心理学では、勇気づけという考え方がありアレコレ出来るように指示したり、出来なかったことを叱って躾けるのではなく、当たり前に出来てる事に注目してあげます。そうすることで子供は安心して自信を持てるようなります。それに親も明るい気持ちになってイライラが減り、幸せが増します。

勇気づけは、子供だけでなくパートナーや友達、仕事の関係者でも非常に使えます。勇気づけをする方もされる方も自己肯定感が向上するとてもお得なものなので是非使って見てください。

以上がアドラー心理学の3つの理論を子育てに応用する方法でした。振り返ると、

1つめ、人間の行動には目的があるとする目的論
2つめ、全ての行動には相手役がいるとする対人関係論
3つめ、人の心と体は1つという全体論です。

これらの考え方は、かなり普遍的で様々な場面で使え応用も効きます。

1つ目の目的論が、自分も使えると感じたなら是非、僕がモンテッソーリ教育について解説した動画を見てください。↓

アドラー心理学の知識も相まって理解が深まります。

2つめの、対人関係論を理解してもっと突き詰めたい人は、将来の幸せと成功を左右する非認知能力、自己肯定感が育つ褒め方の動画がオススメです。↓

3つめの、全体論で解説した知識を元に、【怒らない技術】怒りを操るアンガーマネジメント【イライラやストレスの対処法】を解説しているのでこちらもおすすめです。↓

それでは、今後も科学的根拠と児童発達支援の現場で培った体験的スキルをもとに子育てや勉強、日常、仕事に役立つ情報を発信していきます。

今回のnoteが役立った、参考になったという人はスキ・フォローをよろしくお願いします。

=============

Youtubeでは、10分ほどの子育てに役立つ情報を発信しています。チャンネル登録よろしくお願いします。
https://www.youtube.com/channel/UCKubL--8d1hPYMvtasbR0sg

noteでは、Youtubeで発信した内容を文字に起こしています。Youtubeより発信は遅いですがフォローよろしくお願いします。
https://note.com/deve_wataru

Twitterでは、各媒体での僕の発信通知・140文字以内の子育ての豆知識や学びを発信しています。フォローよろしくお願いします。
https://twitter.com/Deve_WataRu

科学的根拠と、児童発達支援及び放課後デイサービスでの業務で培った体験的スキルを元に、子育てや、勉強、仕事に使えるテクニックを発信しています。内容はあくまでも一説であり、その真偽を確定するものではありません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?