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エスカレーター上の振る舞い② - 慣習見直しの説得?

 昨年の夏に、掲題の前編①をupした後も、社会情勢は何ら好転していないように思えるのですが、報道によると『2020年10月26日から、全国50の鉄道事業社などによる、エスカレーターは歩かず両側に立つよう呼びかけるキャンペーンが一斉にスタートした。』とのこと。

 当方は在宅勤務がメインの立場なので”渦中に身を投じる”機会が減っていたのですが、ワイドショーで特集されているのを先日観て、相変わらずの空回り議論をしている様子でした😵

 

《前回の着眼点はコチラです👇》

 

 番組に出演したコメンテーターが口を揃えていた視座は《「エスカレーター上を歩く」ことに対して反対🚫≒両側立ちを推進》。
 皆さんの中でも同意見をお持ちの方が少なくない、でしょうか🤔

 ただ、例えば商業施設内などにおけるそれと、混雑する都会の駅におけるそれとでは、事情や前提が大きく異なりますので、大きな一括りとして端的に是非の答えを出そうとするのは乱暴な議論となります。

⇒ここでは、【多数の人】が、【基本的にのんびりとはしていられない状況に見舞われている時間帯】の【都市部の駅に設置された】エスカレーターにおいて、の想定で話が進みます。

 

◆◈◆◈◆◈◆◈◆◈◆

 

 本稿での議論展開の順序について迷ってしまうのですが、まず強く受け取った命題は、

《どのような理由付けで「慣習を変えさせるのか」》

に焦点を合わせているように感じました。

 その類の議論で拍子抜けするのは毎度のことなのですが(~_~;)
~『歩きスマホ』『受動喫煙』の懸案も然り

 

 で、その展開の中で今般取り沙汰されていたのが、

(【急ぐ人のために】片側を空ける現状の慣習を改め、)両側立ちを徹底することで、輸送効率が30%アップするとの実証結果もある ??🙄

という話📺

 

 つまり、ここでは一旦、〔安全性〕については横に置いておきます。
 【事故が後を絶たない】という評価も、(慌てて小走りになったり周囲との接触を顧みない粗雑さであったりで)事故を起こす人の振る舞いに対して指摘すべきことであって、ひと括りにしてしまうと本質を外した着眼にすぎない --- という見方を当方が持っているかいないかに関わらず🤣

 

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 『(全体のうち少なくない)急ぐ人のために行なっている片側空けは、〔スピード化〕〔効率重視〕との捉え方で浸透してきたものの、むしろ逆効果になる』という見方を説明しようとする検証があるようです。

 2015年にロンドンの地下鉄で行なわれた実験に始まり、一部の論者には『急ぐ人を含めた皆のためにも、効率重視だからこそ、の両側立ちだ』との言及があるのですが、これがどうもしっくりきません😩

 

 番組内でも具体的に示された内容として、《100人がエスカレーターを昇りきるシミュレーションを動画にしたもの》なのですが、まぁ諸事情があるのか無いのか、実際のヒトが行動したわけではなくてコンピュータ上💻での処理です。
 〔のんびり立ち止まって乗る人〕と〔歩いてさっさと行きたい人〕との割合がどうであっても、という設定柔軟性があることは称賛できます。

が。

①エスカレータの”乗り口”まで100人が一列でアプローチしている
②全ての段に2列にギッシリと乗って(立って)いる

という状況が示され、実機・実者の世界とは”かけ離れた”想像の世界を描いているにすぎない、という感想を抱かざるを得ません😒

 

その前提の不適合点につき、
お分かりになりますか?

 
①実際は多方面から集まってきます。第一印象的にはその〔殺到〕風なことが混乱を大きくしてしまうかも…とイメージしがちですが、現場では皆、”それなりに”譲り合って、2系統に分かれて接近してきたという結果になっています。〔輸送力〕の結果を客観的に評価しましょう。
⇒想像動画では、順番待ちの人々があたかも遊園地の乗り物順番待ちの行列のように「一列になってから来る」との前提で、それだと、”乗り口”の位置で初めて、かつ一人ずつ捌くようなイメージなので、実状のスマートな(2系統でムラなく埋まっていく)自動仕訳よりはボトルネックを生じさせてしまうのは当たり前。
 つまり、〔乗り方〕ではなく、実状とは異なる〔集まり方〕という別の要件を押し付けた場合のシミュレーションになってしまっている。

②密接なカップル👫等でないかぎり、一段おきのステップに立つのが実状ですよね。次の段に続けて乗るとかなり近いです。『ソーシャル・ディスタンス』以前から。
 そして、乗る時はまだマシですが、降りる際。その詰め方が危険であることは経験ありませんか?降り口で立ち止まるのは”もってのほか”危険ですが、そこそこ速やかに退くふるまいをしても「小幅なステップ」でモタモタ…とするし、危険不安がよぎります😵

⇒両側立ちの輸送力はもっと弱い!及び、「歩く」の相対的捌き力はもっと大きい!

 

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 当方の、文章による叙述力のみでは充分な実感を頂くのは苦しいとも予想できるので、ここはやはり、大枠でお伝えしたいことは

都合よく示唆された内容に関し、気安く、
「なるほど!確かにそのようですね👍」
と、薄い思考で受け止めてしまわないようご注意🚫

ということろでしょうか😏

 

・上述の文脈ではイメージしきれなかった方
・きちんと腹落ちさせたい方
・テレビで共感された実際の内容をご自分の目で動画をご覧になりたい方
👇で検索ください! urlを載せたりしません😒テキストにもしません✌

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 念の為申し添えますが、反論したいのではないですよ🙅

 「この方がむしろ速い」として一般庶民に示す内容として、真っ当ではないカタチ作ったテクニック的な窘めで導くように見え、本質思考としてはいかがなものか、という違和感のお話です。

 

† 自動車交通について提起した「すごく大事なこと」の以下の過去記事。ここでの言及とチグハグしていると感じてしまった方は、是非とももう一歩深層へと踏み込んでくださいませ🙇
本質追究はブレていませんよ😊
互いに近い領域で、合理性追求の軸は同じです👍

 

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 本当に”のんびり”でいいなら、機敏に移動したいと思う境遇の人に先に乗らせてあげたらいいんです。その柔軟性もなく、「自分も暇じゃないんだから譲らない」というチグハグ感の人が論理をぶつけてくるとなるとまた困りものですね。

 「急ぐなら階段で行けばいいのでは?」「歩行する設計ではないらしい」「この幅広さが悪い」などと、今更ながら稚拙な方へと議論展開する必要はないですよ🤣

 ですが、関連懸案を少し拡げれば。
 エスカレーター上では立って乗りたいと思う人のうちの少なくない動機である「今スマホ!」な人は、歩きスマホのみならずその他の場面においても、他者の妨げにならないように心掛けることをまずは土台に置くことで、このような空回り議論の必要性もなくなるのではないか?という”気付き”に近づければ、と思います。
† 『信号待ち中の自動車は休憩ではない』のと同様、『エスカレーターはスマホをするために用意された場所ではなく移動中』であるとの意識不足も問題を複雑化しています。

👇このような、一人分に収まらない振る舞いとか🚫

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~円滑・スマートな往来を望むなら~

全体慣習を改めるよりも気軽な個人単位でのふるまい改善
あらゆる〔進行〕場面で有効な心得💓
👇まだの方は是非どうぞ🙇

 

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