日日自炊自足【4月10日の夕食 と 劇場ibitsu】
残りの
・ピーマン の胡麻和(味付:砂糖 醤油 すり胡麻)
・かぼちゃ の味噌煮(味付:ラカントS みりん 味噌)
・キムチ(市販品)
and
・袋入り市販のおでん に 椎茸 長葱 ウィンナー を足したもの(味付:田楽味噌)
・焼きのり 海苔(味付:醤油)
昨日昼間、思っていたよりも気温が上がらず、たまらず「袋入りおでん」を買って帰った。
正月に残し食べきれなかった餅2つ。
場所がとられるのが嫌で、大きな外袋は年明けはじめての不燃ごみで早々に捨て
シンクの下、忘れないよう個包装の状態で手前に並べて4か月。
世間は出会いの季節だというのに、さようならの日がやってきた。
我が家にはオーブントースターがないので(引っ越しを機に処分)、餅はフライパンで焼く。
点火して少したつと、空焚きによる煙がもうもうと上がる。
その様子におののいて火加減を弱めたり、もう一押しと強めたり・・小刻みに攻めと守りをくり返す。
その間隣のコンロは、一定の火加減によりおでんのスープと具材が温められている。
後から足した、椎茸、長葱、ウィンナーにはあっさりと火が通ったような様子である。
鍋は既にベストな状態で、焼けた餅が飛び込んでくるのを待っている。
餅の様子にはしばらく変化がない。火力を上げてみるか・・
仕上がりを気にするばかり何度も作品を手に取ってしまう弟子に、師匠がかける「待つのも仕事のうちだ」という、どこかで見たようなシーンを頭の中で再生する。
脳内師匠の言葉にしぶしぶフライパンから離れ、昨日までに残った惣菜を冷蔵庫から出し食卓に並べている間に
餅の腹が裂けた。
と同時に気が変わる。
「あ 磯部焼」
脳内師匠の目が「ようやく気付きおった」というように細くなる。
慌てて器に醤油を出し、海苔を用意する。
餅ふたつ分をきっかり湿らせ、尚且つ余らせない分量の醤油、1枚を2等分か3等分かで悩む焼海苔。
待っていただけの時間が緊張に変わり、おでん食べずとも上がる体温、滴る汗。
磯部焼の命
焼いた餅の角
中腹部が裂けてはみ出したぷっくりとした白
全てを醤油に侵される前の・・パリッとシナの絶妙なバランスの海苔。
この全てを・・・最高の状態で口に運ぶんだっ!!
と
いう昨日の食卓
おでんに餅を入れようと思ったけど、急遽磯辺焼きにした
の解説を演劇風にお送りいたしました。
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