ベルリンの壁を歩く
週末はベルリンまで日帰りで行ってきた。
私が今滞在しているキールからハンブルクで電車を乗り継いで、3時間半ほどで行くことができる。
ベルリンは大学時代にも一度訪れたことがあったが、今回、特に印象深かったのはイーストサイドギャラリーという一角だった。
今も残るベルリンの壁の一部がアートギャラリーとして公開されており、壁中にさまざまなテイストの絵が描かれている。
とてもフォトジェニックなスポットで、国籍問わずたくさんの観光客がセルフィ―に夢中になっていた。
今年で平成が終わるというけれど、平成が始まった年はベルリンの壁が崩壊した年でもある(ベルリンの壁の崩壊したのは1989年11月9日)。
ベルリンの壁の建設が始まったのは、1961年8月13日。
第2次世界大戦の終結から約16年後のことだった。
それからベルリンの壁が壊されるまでに28年がかかった。
そしていま私たちは東西冷戦の象徴が破壊されてから29年後の世界を生きている。
こうしてみると、私たちはまだあの戦争からそう遠くないところにいる。
世界はいまもあの時とつながっているのだ。普段私たちが意識しないだけで。
今月になって私が働いている職場にもシリアから2年前にドイツに来たという人がエンジニアとして働き始めた。
つい忘れがちなことだけれど、いまも争いに満ちている。私がそこに目を向けないだけで。
平成元年生まれの私は来年で30歳を迎える。
還暦までの折り返し地点。
このさき30年どんな世界が私たちの目の前に待っているのだろうか。
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