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「青くなれなかった春に」

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どうでも良いことが全部愛おしく思えるような日々に恋焦がれていたかつての僕。 灰色にしか見えなかった春も、大人になって見ると、意外に「青かった」のかもしれないと思えるようになった。…
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#日記

勝手に終わった恋だった。

勝手に終わった恋だった。

中学生の時、人生で初めての恋人が出来た。

好きが何かとか、
愛が何かなんて考えたことはなかったし、

所詮は大人の真似事でしかなかったけれど、
僕にとっては紛れもなく初めての恋愛だった。

少し前に「大人の恋愛と子供の恋愛は何が違うと思いますか」と聞かれたことがある。

私はその時「本質的には何も変わらない」と答えた。

恋なんて全部等しく脆くて、痛くて、それでいていじらしく心地の良いものだと思

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「らしい」の正解を未だ知らない

「らしい」の正解を未だ知らない

15歳の僕が選んだ進学先は、地元から車を走らせて5時間くらい離れた場所にある偏差値が40にも満たない底辺私立高校だった。

進学の決め手は、単純に勉強が嫌いだったことと、幼少期からずっと続けていたスポーツの成績が評価され勧誘を受けたこと。

そして一番の理由は「高校生から家を離れるってなんかカッコ良くない?」という安直な理由だった。

県を跨ぐ進学で、当然実家から通学は出来ない。
同じように全国か

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0.大人になった気がしていた

0.大人になった気がしていた

今まで生きてきて一番大人になった気がした日は、大学生になった4月1日でもなく、入社式を迎えた4月1日でもなく、ましてや初めてセックスをした日でもなく、高校生になった4月1日だった。

学ランを脱ぎ捨て、少し身丈に合わない紺のブレザーに身を包み、足元は白基調のスポーツシューズから真っ黒のローファーに履き替えただけで随分大人になった気がしていたのを覚えている。

勿論それはただの勘違いで、大人になった

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