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アジャイルに関する本を20冊以上読んだからどんな人にオススメか紹介していくぅ!

更新情報

  • 2024/05/04 プロダクトマネージャーのしごと 第2版 ―1日目から使える実践ガイドの紹介を追加

  • 2024/05/21 みんなでアジャイルを追加

  • 2024/05/29 ゾンビスクラムサバイバルガイドを追加

  • 2024/06/07 これまでの仕事、これからの仕事を追加

  • 2024/06/13  コーチングアジャイルチームスを追加

はじめに

 システム開発やアプリ開発などIT関係の仕事をしている人であれば、アジャイル開発案件にこれから入っている人やアジャイル開発を検討している人が少なからずいるのではないでしょうか。

 この記事はアジャイル開発の現場にこれから入る人やアジャイル開発を導入しようとしている企業やチームに属する人などがアジャイル開発について知識をつけるうえでどの本がおすすめか立場や理解度レベルに合った本を紹介していく。

 アジャイル開発自体は概念的な話でだいたいアジャイル開発をする際はスクラムを採用することが多いので、スクラム開発に関する本を中心に紹介していきます。
アジャイル開発に関する本はたくさんありますが、そのほとんどはスクラム開発に関することになっていますし、経験上実際の現場でもスクラム開発がほとんどです。
そのため、アジャイル開発に関する知識をまずつけるのであればスクラム開発を知っておけば良いです。
また、スクラム開発はITの仕事だけに必要な知識ではなく、IT以外の仕事でも使える部分が多いですので、自分はITと関係ない仕事をしているという人でも役に立ちます。
書籍でもスクラムに関する本が多いのでこの記事ではスクラムに関する本を多く紹介していきます。

スクラム

アジャイル開発といえばデファクトスタンダードと言っても過言ではないスクラム。
スクラムに関する知識や基本的なフレームワーク自体はスクラムガイドに書いています。
無料でPDFがあり、18ページ(実際の内容自体は10ページほど)と非常にシンプルですが体系的になっていて、まとまっています。
このスクラムガイドを見れば、スクラムを採用した開発ができます。
このシンプルでありながら体系的に一連の活動がまとまっていることがデファクトスタンダードになっている所以でしょう。
しかし、プロジェクトでも同様ですが全く同じシステム開発やITプロジェクトがないように全く同じスクラムを採用した開発も存在しないです。
だから、さまざまなスクラムに関する書籍があるのです。

前置きは長くなりましたが書籍を紹介していきます、

SCRUM BOOT CAMP THE BOOK【増補改訂版】 スクラムチームではじめるアジャイル開発

まず最初にお勧めするスクラムの本といえば十中八九でこの本を進めます。
基本的なスクラムに関する説明がされていて、最初にスクラムについての説明をしたあとに漫画でスクラムを採用していくストーリーがあるので、全くスクラムを知らない人でもとっつきやすく読みやすいです。スクラムを知っている人やアジャイル開発をしていないけどIT関係の仕事をしている人でも読む価値のある一冊です。

SCRUMMASTER THE BOOK 優れたスクラムマスターになるための極意――メタスキル、学習、心理、リーダーシップ

スクラムマスターにフォーカスを当てた本です。
スクラムに関する本というよりはスクラム開発を導入した後であったり、スクラムマスターとしての仕事をしている人に向けた内容になっています。
スクラムの中のスクラムマスターとしての役割の人が直面する問題になどに対してどのようなことをすればいいかなどのノウハウが書かれた本になっています。
スクラムマスターというとスクラムの中でよい活動をするためにチームを導く役割ということもあり、一般の仕事の管理職にあたる人やリーダーにあたる人にとってためになる内容でもあります。
スクラムマスターや仕事でリーダや管理職向けに読んでもらいたい一冊です。

カイゼン・ジャーニー たった1人からはじめて、「越境」するチームをつくるまで

海外でも通じるカイゼンという言葉が使われているタイトル。
こちらもまずスクラムの本で何を読めば良いかと言われたら、進める一冊です。スクラムブートキャンプと同じくらいおすすめします。
スクラムブートキャンプはスクラムに関する知識の基本が書かれています。
対して、カイゼン・ジャーニーはまず開発に関してより良いか初や改善を求める中でスクラムを採用していくというストーリーで一人からアジャイルのプラクティスを実践してやがてチームを形成していく流れでスクラムに関する知識を中心としてアジャイルに関する知識を学べます。
取り扱うケースとしても著者が日本人であることから日本の仕事、日本の職場事情ならではの問題点等を取り上げているので、とても実践として役立つ内容という点はスクラムブートキャンプよりお勧めする点です。
基本的な体系的スクラムの知識を身につける場合はスクラムブートキャンプ、日本の開発現場や職場事情や一人から始めるという点でより実践的に始めやすい本としてカイゼン・ジャーニーを読むと良いでしょう。

チーム・ジャーニー 逆境を越える、変化に強いチームをつくりあげるまで

カイゼン・ジャーニーの続編。
タイトルの通り、チームでのアジャイルの取り組みに焦点が当たっています。カイゼン・ジャーニーでアジャイルを始めるところからの話ですが、チーム・ジャーニーはその後の話。よりチームでの活動やそもそもの開発するプロダクトに関する戦略やチームの組織論等にも触れます。視点が一つ上の話になっています。カイゼン・ジャーニーを読んだ後に読むのが良いですが、必ずしもカイゼン・ジャーニーを読まないとわからない内容ではなく、チーム・ジャーニーから読んでも全く問題ありません。
チームでの開発をすでに行なっていたり、スクラムの活動というよりはプロダクトやシステムの開発のプロセスやマネジメントなど上のレイヤーの職の人におすすめの本です。
また、組織論やマネジメントに関する部分、プロダクトの戦略等にも触れるのですでにスクラムやアジャイル開発している状態の人やプロダクトの企画など戦略側の人であればこの本はとても役に立つ一冊です。

デジタルトランスフォーメーション・ジャーニー 組織のデジタル化から、分断を乗り越えて組織変革にたどりつくまで

チーム・ジャーニーの著者市谷氏の続編。
デジタルトランスフォーメーション(DX)を目指す中でアジャイルを採用して進めていく話です。
DXを進めるにあたり、よく出会うまたは必要となる知識を体系的に学べる一冊です。チーム・ジャーニーよりもさらに視点が一つ上になっています。
内容としても、開発現場というよりかは事業会社や経営サイドがDXの必要な知識、アジャイルに関する知識を身につけ、どのように活用していけばいいかを学べる内容ですので、経営サイド、部長クラス系向けと言えるでしょう。

組織を芯からアジャイルにする

ソフトウェア開発の世界の話であったアジャイルが組織をアジャイルにするという組織にフォーカスを当てた内容の本です。
アジャイル開発自体は概念的な話であるというのは、アジャイルは概念であり文化であるということがタイトルを見ると分かるのではないでしょうか。
「アジャイルにする」という言葉があるようにアジャイルというのはソフトウェア開発手法ではなく、文化であることが理解できる本です。
ソフトウェア開発手法というよりは組織論であったり戦略という部分も含めてのアジャイルになるので高いレイヤーの役職の人向けの内容となっています。
こちらも、管理職、部長以上といった人向けでしょう。

これまでの仕事 これからの仕事 ~たった1人から現実を変えていくアジャイルという方法

市谷 聡啓さんの書籍は日本の組織や業務、環境においてアジャイルになるにはどうしたらいいか、なぜ難しいかを書いてくれているので、読んでいて理解もしやすいし実践もしやすいです。
これまでのカイゼン・ジャーニーやチームジャーニーなどの内容をうまくまとめた内容になっています。
こちらも一人から始めて、チームや組織に広めていく内容でこちらからよも始めても良い本です。


アジャイルなチームをつくる ふりかえりガイドブック 始め方・ふりかえりの型・手法・マインドセット

アジャイル開発のプラクティスにあるふりかえりに特化した本です。スクラムで言えばスプリントの最後、XP(エクストリームプログラミング)であればイテレーションの最後に行われるふりかえりです。言葉の通りですが、さまざまなプラクティスがあります。そのプラクティスに関する解説と漫画と合わせたストーリー仕立ての解説でわかりやすくなっています。スクラムブートキャンプと同じような感じですので読みやすいです。
YWTやKPTといった振り返りの手法は普段の自分の仕事でも活用できひとりからでも始められます。
アジャイル開発とは無縁の人でも使えるプラクティスに出会える可能性が高いです。

(電子版(PDF)ダウンロード特典付き)いちばんやさしいアジャイル開発の教本 人気講師が教えるDXを支える開発手法 (いちばんやさしい教本)

アジャイル開発について、初めて読むのに良いとアジャイル開発を主としているベンダーの方から私がお勧めされた本です。
アジャイル開発手法を採用して開発をする側とマネジメント層などアジャイル開発に直接開発などに携わらない側の視点でのアジャイル開発がどのようなものか解説されている点がこの本の特徴です。
アジャイル開発の概要や概念的な部分と手法などの技術的な部分の両方が一冊に入っているので網羅的にまず基本的な部分を知ることができる本です。
最初に読む本としては他の最初に読むべき本の中ではより幅広い内容です。
Amazon Prime会員であればKindleで無料で見れます。
Amazon Prime会員の人であればまずこれを見ることをお勧めします。
無料ですからね。
幅広く書かれているのでこれをみてからより専門的な部分に関する本に手を出すというのもありでしょう。

ここはウォーターフォール市、アジャイル町 ストーリーで学ぶアジャイルな組織のつくり方

ウォータフォール開発が主流だった組織がアジャイル開発のプラクティスを適用してカイゼンしていくストーリーでアジャイルのプラクティス、適用方法について学べる本です。
話としてシステムの運用というケースでアジャイルを適用していくので、基本的にアジャイル開発の本は新規事業や新しく開発することからの話が多い本の中でこの本はレアな本です。
すでに定着しているプロセス、よく起こるウォーターフォールVSアジャイルという構図の中でアジャイル開発を適用することの適用方法やノウハウ、どういった問題がよく起こるのかが知れる本です。
社内SEやあまりアジャイル開発とは縁がないIT関係、運用の仕事が多い人向けの本です。

アジャイルコーチング

コーチングの本です。
アジャイル開発をするチームを導く立場での知識やプラクティスを記した本です。スクラムでいう開発チームでもなく、プロダクトオーなでもなく、スクラムマスターでもなく、スクラムをしているチームなどをアジャイルなチームにするためにどのようなことをすればいいのか、どのような状況に陥るのかなどを素早くキャッチアップするためのノウハウが書かれた本です。
内容はコーチングに関する部分がメインになるので、管理職の人などに役立つ内容が多く記載されています。アジャイル開発などに問わず、会社の異グループやチームに適用できる内容も多いので管理職リーダー向けの内容になっています。

コーチングアジャイルチームス

より実践的な内容が詰まっています。
実際にスクラムを採用しているプロジェクトに参画しているスクラムマスターやアジャイル推進をしている人がより良いアジャイルな組織、活動に変えていくために行うべきノウハウが書かれています。
スクラムを始めてみたけどこれでいいのか?、アジャイル開発を導入したけど形だけな気がするなど思ってる人に光を差し伸べてくれます。
ソフトウェア開発やプロジェクトに入る仕事をしていなくても、役立つ内容になっています。

プロダクトマネージャーのしごと 第2版 ―1日目から使える実践ガイド

 スクラムに関する本、スクラムマスターに関する本が多いですが、プロダクトマネージャーとしてのプロダクト開発に携わるときの知識やノウハウが記載された本です。
記載されている直面する問題や事例が生々しく、マネージャーなら頭を悩ませているシチュエーションであるところは共感が湧く内容です。
プロダクトマネージャーに限らずマネージャーレベルになったら読んで欲しい一冊です。
また、データ分析に関する賞はデータ分析に携わるアナリストやデータサイエンティストの方も読んで欲しい内容です。
プロダクト開発においてデータが示していること以上にプロダクトのコンセプトや何に価値を見出すのかということがまず一番最初になくてはいけないということ、データ分析をただすればいいというものではないことを理解させてくれます。

みんなでアジャイル

アジャイルは手法ではなく文化といわれます。この本はなぜアジャイルなのか、アジャイルは単なるソフトウェア開発手法ではなく、もっと抽象的な概念であることを教えれくれます。
また、アジャイルがシステム開発やソフトウェア開発の世界の中だけの話ではなく、組織、会社としてアジャイルになることがどういうことか、どうすればよいかについて言及しています。
第7章の自身がアジャイルに活動するにあたってのフレームワークの提供やマーケティングや営業、経営企画部門などでの適用の仕方が書かれている点がおすすめです。

ゾンビスクラムサバイバルガイド

ゾンビスクラムという正確な定義は書籍を読んでもらって理解していただければと思いますが、一言で言えば、形だけのスクラムでアジャイルをしているような状態を指します。
そんな、とりあえず初めて見たスクラムであったり、スクラムを行っていてもアジャイルになれていない状態を改善して、健全なスクラムに戻し、アジャイルになるためにメソッドが詰まっている本です。
すでにスクラムやアジャイルな活動をしているが、どうも形だけで効果が出ていないというときに読むと良いでしょう。

アジャイルサムライ−達人開発者への道−

アジャイル開発の中でもエクストリームプログラミングの内容がメインとなっている書籍です。
2011年に発売された書籍でアジャイル開発といえば一昔前はこの本がバイブル的な感じでした。
今でも十分バイブル感はありますが、まだアジャイルがソフトウェア開発の世界での話の時代の本でもあることとスクラムの普及で少し影を潜めた感はあります。
知識やノウハウが細かく書かれていて、内容的には開発者向けの内容です。
がっつりソフトウェア開発の内容ですので、ソフトウェア開発に従事している人やITプロジェクトに参画している人向けの一冊です。

アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~

2009年に発売され得た書籍で昔からあるアジャイルに感んする本です。
アジャイル開発の計画やベロシティなどの見積もり方法など細かな知識やノウハウが書かれた本です。
昔はこの本とアジャイルサムライくらいしか体系的かつ網羅的に書かれている本がなかったのですが、今はスクラムの本がたくさんありますし、より簡潔であったり、あるトピックの特化した本がいっぱいあるので、マニアック向けの本になっています。
具体的にどのように適用しようとかアジャイルのプラクティスを活用するときに役立ちます。
理解するようというよりは実用書に近いイメージです。

さいごに

自分が読むべき本や読んでみたい本がありましたら幸いです。
アジャイルに関する本は今となっては膨大にありますので、また読んだ本は追加してレビューしていきたいと思います。

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