じっくり待とう!発達障害の息子を見守る私
1年半前、現在27歳の息子は、自閉症スペクトラム(ASD)と注意欠如・多動症(ADHD)の混合の状態だと診断されました。
昨年の事ですが、息子が一歩外に出た時の表情で、息子なりに精一杯頑張っているのだとわかった事がありました。私の考えがガラッと変わったのはそれからです。
私は初めて見る息子の険しい顔を見て愕然としました。
その日は私はたまたま玄関の外で掃き掃除をしていました。
ですので、いつもは玄関の内側で
「行ってらっしゃい!」と事業所へ行く息子を送るのですが、初めて玄関の外で送りました。
息子が玄関の外に一歩出たとたん、顔つきが急に変わったのです!
とても暗く、険しい顔でした。見たことのない表情でした。
玄関の内側では、息子は出かける直前でもギャグを言ったりして、明るく面白い感じなのです。
私はいつもそこまでしか見ていなかったので、
「家の中では明るいのになあ…」と、思っていました。
駅に向かう歩き方は、右足と右手が同時に出るようなギクシャクした変な感じになっていました。
以前の私なら帰宅後、「普通に」歩く練習をさせるでしょう。息子に損をさせまいと思って。
でも、もうやめました!
いくら注意しても、説明しても、怒っても、重い扉は開くことはありません。逆に息子を傷つけるだけです。母親の心に報いるために無理をし続けるでしょう。
あの、初めて見る息子の厳しい表情で、それがわかったからです。
開かない扉を開けようと無駄な努力をするより、開いている扉をもっと開けてやって、風通しを良くしたほうが息子も幸せだと、やっと思えました。
先日就労支援B型の事業所がお休みの日、息子は家にいました。
姑はデーサービスの日でしたので、私は息子と二人でお昼ご飯を一緒に食べました。その後、息子がこう言いました。
「ちゅうごくごの勉強があるんでしょ?後片付けはやっておくから……」
おお!すごーい、自発的!
「ありがとう、助かるわ。」
息子は人一倍時間をかけて洗い物をしています。
以前でしたら、私は絶対にこう言ってしまいました。
「遅い!ちゃっちゃと早くしなさい!」と。
(いやいや言ってはいけない、見守ろう。せっかく自発的にやっているのだから。)
後でこっそり台所を見に行きました。
私が片付けた後よりも、数倍もきれいに片付いていました。ピカピカです!
ありがとう♡
「普通」の人ができる事が息子にはできにくかったりするので、
息子が世間に出るのは本当に大変で、生きにくく、苦しい思いの連続だと思います。息子を見て、つくづく感じます。
これから私は、もっと息子の状態を理解して、寄り添っていけたらいいなぁと思いました。
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