突然ふりかかってきたW介護(1)
7年近く前のことです。
ある日から私は思いがけない事に、
同居中の義父母二人を介護しなくてはならなくなりました。
夫は一人っ子で、しかも中国に単身赴任中(現在も)、他に頼れる人はいません。
その日は以下のような展開でした。
私:「あれ、おばあちゃんは?」
息子:「知らんで~。」
朝6時過ぎでした。義母が家のどこにもいません。
「もしかして、離れかな?」玄関を出てすぐ目の前に小さな離れがあります。以前は主人の祖父の介護部屋でした。
今ではもう、義母が「物を捨てずに、とりあえず置く場所」になっています(笑)
そういえば、夫が帰国した際に
「お母さん、まずは離れを片付けてくださいよ!引っ越しの話はそれからですからね。」
と言っていました。しかし、離れにも義母の姿はありませんでした。
その離れの横に8段の外階段があります。何気なく下に目をやると、
なんと!!
義母がうつぶせに倒れていました!
両手でごみ袋を握ったままピクリとも動きません。
慌てて声をかけ、外階段に座らせました。どうやって座らせることができたのか、覚えていません。
どうやら義母は気絶していたようです。目の上は腫れあがっていました。
不思議に義母はどこも痛がりませんが、両手両足ともに全く動かすことができません。
3月初旬で外はまだ寒く、当時大学生の息子(春休み中)を呼んで、毛布を持って来させました。
私は慌てて救急車を呼びました。
「あっ、そうや!財布と保険証や。」
「うあっ、そうや!おじいちゃんがおった!!」
認知症の義父の朝ごはんがまだフライパンと鍋の中に……
幸い義父は、周りでなにが起こっているのか全く気づいてない様子、
ダイニングテーブルの前に座り続け、ひたすら朝ごはんを待っていました。
「おじいちゃん、ちょっと用事ができておばあちゃんと出かけるからね。」
私が声をかけても義父は意味が呑み込めず、ボーッとした表情でした。
朝ごはんの配膳は息子に頼んで、私は救急車に乗り込みました。
そして、この日から突然、
「地獄のW介護生活」に突入したのです。
たおたおってこういう者です。
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