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親友が私の好きな人を好きになったら

友人から、昔の恋の話を聞いた。
昔、数年付き合っていた彼氏がいたが、友人の親友がその人を好きになってしまったらしい。

私「それで、どうなったの?」

友「二人が幸せならいいや~って、私から別れちゃった。元カレは二股したかったみたいだけどね(笑)親友の方が大事だもん。ちなみに、その親友とは今でも付き合いあるよ。」
 
 
私はその話を聞きながら、中学時代を思い出した。
私にも似た経験があるからだ。

 
 
 
 
中学時代、私はAちゃんから恋の悩みを打ち明けられた。
AちゃんはクラスメートのB君が好きだという。
なんと7年間、片思いしているそうだ。
私に打ち明けるまで、誰にも相談をしたことがなかったらしい。
何故そこまで大切な気持ちを、誰にも打ち明けられなかった気持ちを、この私には伝えられたのだろうと
率直に疑問に思った。
Aちゃんは違うグループに所属していたし、私より仲の良い子はいたのだ。
多分、私の想像以上に、Aちゃんは私を信頼して慕ってくれていたのだろう。
グループに所属していても、他の子との方が仲が良さそうに見えても、もしかしたら私を大切な友人と思ってくれていたのかもしれない。
いや、思っていたのだろう。
私ならば、よほど大切な人に対してではないと、誰にも打ち明けられなかった長年の片思いの話なんて、とてもじゃないが、できない。

私ならAちゃんの気持ちを理解し、応援してくれるだろうと、心から思ったのだろう。

 

Aちゃんとは友達になってから、一年に満たない。
そこまで信頼してくれたのは素直に嬉しかった。
 
「協力するよ!任せて!」

その日、Aちゃんに言った言葉は、本心だった。
その時は本当に本気で、そう思っていたのだ。
 
  
 
私の親友は、B君の親友と付き合っていたということもあり
私達は四人で話す機会も多かった。
私は四人グループに所属していたので、私達四人とB君を含めた男子複数人で
よくワイワイ話をしていた。 

中学時代が、一番恵まれていて、アットホームだった。
一学年100人しかいなくて、私はみんなが大好きだったし 
男女関係なく、和気藹々としていた。

 
 
私は仲良しグループだろうと、他の三人にはAちゃんの気持ちは伝えず
秘密裏に情報を集めた。
図々しくて好奇心旺盛で定評のあるともかさんだ。
B君の趣味や好きなもの、嫌いなもの等
さり気に聞いては、Aちゃんに伝えた。

普段や行事の時などに、さり気なく二人が過ごせるようにもセッティングをした。
B君の写真を撮った。二人の写真も撮った。
私は学級委員もやっていた。
こんなことはお茶の子さいさいだ。

 
私は調子に乗っていた。
人の恋バナも恋の協力も楽しい。
Aちゃんが、B君にまつわることで、密かに嬉しそうな乙女の顔をする瞬間を見ることも
私は嬉しかった。

楽しみながら、Aちゃんに協力していた、はずだった。

  
 
Aちゃんの恋に協力するようになって、半年以上が過ぎた頃、私は自分の心境の変化に気づいた。

私は、B君が好きになってしまった。

B君と話す機会が増え、良さを知れば知るほど、私はB君を好きになってしまった。

 
B君は高身長でスラッとして、スタイルが良かった。
頭も良かった。数学は学年一位だった。
運動神経も抜群で、陸上では県大会に行っていた。走ることも学年一位だった。
B君は面白い人だった。周りを笑わせる人だった。
体を張って笑わせるタイプではなく、頭の回転が良く、ネタが知的で、誰かを傷つけるような笑いではなかったことが、個人的に好感度が高かった。

 
多分私が好きになったきっかけは、運動会だった。
私は運動神経が鈍く、勝利に貢献できないタイプだったが
練習時、クラスメートとして励ましてくれたことが嬉しかった。

そして何より、本番のチーム対抗戦リレーだ。
運動会最後の種目にして、最大の見せ場である。
学年で一番速いB君はもちろん、アンカーだった。
私達チームの勝利を握る鍵である。
チーム対抗戦リレーに出る人は、よりすぐりの足の速い人達だ。
いくらB君が速いとは言っても、リレーとなるとまた話は変わる。
私達のチームは二位の状態で、アンカーのB君にバトンは渡された。

B君は、速かった。
風のように、速かった。

一位の人にグングン追いついた。
だが、一位の人も、アンカーに選ばれた人だ。学年で二位の足の速さだ。一位の人も、もちろん負ける気はない。

歓声は凄まじかった。

二人はほぼ横並びで最後のコーナーを曲がり、ほぼ同時にテープを切った。
応援席から見た時に、どちらが一位か分からないくらいのデッドヒートだった。

結果は、二位だった。
コンマ何秒差という絶妙なところで、B君は負けた。

その瞬間の写真は卒業アルバムに載っているが
白熱したことが分かるいい写真で
本当に僅差であったことが分かる。 

 
あの勝負の後の、B君の顔は、私が初めて見た顔だった。
いつもお調子者でムードメーカーの一人であったはずのB君は 
歯を食いしばり、悔しくてたまらない顔をしていた。
真剣だったのだ。本気の、男同士の勝負だ。
中学時代最後の運動会、渾身の力を込め
そして、僅差で破れた。
チームの勝敗も、リレーにかかっていた。

リレーに破れた私達は
優勝を手にすることはできなかった。

それはもちろん、リレーのせいではないし、B君のせいでもない。
他種目で点数を稼いでいたらまた、結果は違かったのだ。
だけど、毎年リレーは最後の見せ場、大勝負だ。

そのリレーのアンカーという大役に選ばれたことは
名誉であり、プレッシャーでもあっただろう。
本番で僅差で負けたことは
B君に、気にするなという方が無理だ。

 
B君はいつものように、それをネタにして、笑いには変えなかった。
ただジッと歯を食いしばった。

その顔を見た時、私はそれまで抱いていた好意が、恋に変わっていったことに気づいた。
運動会の日に、私は自分の新たな気持ちに戸惑いを覚えたのだ。

 
 
 
その恋心に自覚した時、私が真っ先に伝えなければいけない相手は、Aちゃんだ、と思った。

忘れもしない。
「話があるから、二人で一緒に帰りたい。」と伝え
学校からの帰り道、自転車を降りて、立ち止まった。
私はAちゃんに伝えた。

「私もB君を好きになってしまったから、まずAちゃんに伝えなきゃいけないと思った。もう、Aちゃんの協力はできない。ごめんなさい。」

私は正直に、Aちゃんに話した。
Aちゃんは一瞬言葉を失った後、顔が怒りで真っ赤になった。

「協力してくれるって言ったのに!嘘つき!嘘つき!もう絶交だよ!」

Aちゃんは泣きながら私を罵倒し
自転車でその場から立ち去った。

やけに夕日がキレイだった。
一人残された私はジッと足元を見た。
  
 
ごめん、Aちゃん。
私は自分に嘘がつけない。
自分の中に生まれた恋心を、邪険にはできない。

 
  
私は次の日、Aちゃんに挨拶をしたが、露骨に無視をされた。
泣き腫らした目をして、不機嫌だった。
事情を知らない周りの友達は、Aちゃんの気まぐれだと思ったし、私に「あんな子ほっときなよ。」と言った。

仕方ないのだ。
私はこれを覚悟して打ち明けたのだ。
嫌われても仕方ない。

そう思っていた。

  
その日の帰り際、Aちゃんは私に「……後でこれ読んで。」と手紙を渡して足早に去った。
私は一人の時にこっそりと、その手紙を読んだ。

昨日の話にとても驚き、傷ついたこと。
だけど私にとってともかちゃんは大切な友達であること。
感情的に絶交と口走ったけど、これからも友達を続けたいこと。

B君は譲らない、とのこと。


そんなことが、手紙には長々と書かれており
私達は次の日から、多少ぎこちなかったもののまた話し始め 
握手をして、仲直りをした。 

 
仲直りという名の、Aちゃんからの宣戦布告、でもあった。

 
 
 
Aちゃんは、恋心を隠さなくなり、大胆になった。
分かりやすい形でB君にアピールを始めた。
「えげつない。」と周りは評価した。 

  
私は私でグループの子に事情を話したので
グループの子が、今度は私の恋を応援することになった。
「Aちゃんに負けるな。」と親友が言う。
負けるな、と言われても
Aちゃんほど大胆にはできない。

学期が変わり、私の親友が学級委員になった。
裏工作で、行事で私とB君が一緒に組めるように仕組んでくれた。 
親友は私の恋の協力者だった。
持つべき者は友達である。

 
 
私はその年、バレンタインデーのお菓子を
親友の家で作った。
そして、親友と親友の母親に後押しをされ
作りたてホヤホヤを、B君の家に一人渡しに行った。
親友の家から電話をかけ、B君を呼び出したのだ。
心臓がはち切れるかと思った。

私は嘘がつけない性格だから、もともと気持ちはバレバレだったと思うが
手作りお菓子を渡したのは、決定的だろう。
だからこそ、私はその時告白しなかったし
相手もただ受け取るだけで
余計なことは言わなかった。

 
もうすぐ、高校受験が迫っている。
私もB君も同じ高校を受験する。
倍率が高い、難関校だ。
今はチョコを渡すだけで精一杯だ。

それ以上は、受験が終わるまで、お預けだ。
 
 
 
さて、そんなこんなで卒業式を迎え、その次の日は県立高校合格発表日だ。
親友やAちゃん、B君は見事県立高校合格し、卒業式の次の日に再会となったが
私は不合格だった為、会えなかった。
県立高校合格者は午前中、不合格者は午後に集まる決まりだったからだ。 

 
不合格の私を心配して、Cちゃんはわざわざ電話をかけてきてくれた。
Cちゃんは同じ塾仲間で、県立高校に合格していた。

「なんでともかちゃんが落ちるの?あんなに頑張っていたのに。あんなに頭良かったのに。」

同じ塾仲間だからこそ、Cちゃんは知っていた。
私達は夏期講習や冬季講習だけでなく、お盆特訓、正月特訓という、任意コースにも申し込んでいた。
夏休み中も冬休み中も毎日のように塾に行き
正月に至っては一日八時間授業というスペシャルコースだった。
模擬試験を受け、採点され、また問題を解く。
連日行われたし、成績優秀者は貼り出された。

同じ塾仲間なら知っている。
私達がどれだけ今年、受験に向けて頑張ってきたか。

私は涙が溢れて止まらなかった。
声にならない。
確かに本命高校はB判定だった。
だけどまさか、内申点や学校の成績が私より下の人が受かり、私が落ちるとは思わなかった。
分かっている。
努力していない人はいないし、結果が全てだ。
落ちた以上、私には足りない何かがあったのだ。

実際、私は数学の証明問題と理科の電流問題でしくじった。
私の苦手分野だった。
文系科目は手応えがあったが
難関校だ。
二科目でしくじっていない人が合格するのは、至極当たり前のことだった。

 
泣いて泣いて泣いて、Cちゃんと二時間くらい電話しただろうか。
Cちゃんと電話を切って30分もしない内に、今度は親友から電話が入った。
 
 
親友「実はね、B君からうちに電話があったの。ともかに今日、本当はホワイトデーのお返し渡したかったらしいんだけど…ほら、落ちちゃったじゃない。
それで、もし良ければ明日、うちで待ち合わせをして、受け取ってほしいらしいんだわ。どうする?」

 
天国と地獄とはこのことだ。
 
 
私「嘘ーーー!?マジで!?マジで!?B君が!?ホワイトデー、用意してくれたの!?私、何やってるんだよ、もー!!高校落ちて、B君に気を遣わせてるんじゃないよ、私は!!!」

…現金なものだ。
ついさっきまで泣きじゃくり、悲劇のヒロイン主役級だった私は、一気に恋する乙女になった。

 
B君に明日会える!しかも私服だよ!私服!
うわー!うわー!
私ははしゃいだ。

なんせ、中学時代だ。
ほとんど制服姿と体操服しか見たことがない。
B君は、私が通っていた塾の近隣の塾に通っており、夏期講習中や冬季講習中にタイミングが合えば、私服姿が拝めたくらいだった。

 
泣いたり笑ったり大忙し。
悲しみと興奮で上手くご飯が食べられない。夜眠れない。

それが、私の高校合格発表日だった。

 
 
次の日、私はお気に入りのワンピースを着て、親友の家に行った。

B君はうちを知らない為、受け渡し場所は親友の家が指定された。
B君と親友は小学校が同じ為、家を知っていたのだ。
まだみんな携帯電話を持っていなかったので、やり取りは家電だ。
連絡網があり、家電の番号はみんな知っていた。

今にして思うと、時代を感じる。

 
バレンタインデーのチョコを親友の家で作り
ホワイトデーのお返しを親友の家でもらうという
なんとも奇妙なシチュエーションだ。

B君は、私からチョコをもらったことを周りに言いふらさなかったようだし
お返し場所も、こうして周りにバレない場所に指定してくれた。
誠実だったと思う。

私は指定された時間より前に親友の家に行き、親友と過ごし
時間の10分前から、親友の家の前で、一人B君を待った。

 
B君は約束の時間前に来てくれた。

私服姿はそれはそれはもうかっこよくて、わざわざ私のために時間を作って会いに来てくれただけで
それはもうドキドキが止まらなかった。

花柄の可愛らしい缶に入ったお返しを渡してくれた。
私の不合格を気遣ったのか、恋愛関係だからか、いつものB君らしい明るさはなく、言葉を選んだような様子だった。

私はお返しを受け取った後、B君に伝えた。

 
私「今日はわざわざ時間を作って、こうしてお返しを渡してくれてありがとう。本当に嬉しい。あの…もうバレバレだと思うけど…………私、ずっとB君のことが、好き、だったんだわ…。」

B「ありがとう。俺は好きな人がいるから、気持ちには応えれない。ごめんね。」

私「うん……知ってる。でも今日、気持ちを伝えたかったんだ。気持ちを聞いてもらえただけで、私は満足だよ。高校行っても、頑張ってね。」

B「うん、お互いに高校生活、頑張ろうね。」

 
雑談をし、そんな会話をし、B君は去って行った。
私はフラれはしたが、B君に告白でき、二人きりでこうして話せたことに舞い上がった。
涙は出なかった。興奮が勝っていた。

そう………知っていたのだ。
B君には好きな人がいる。
噂で聞いていた。
意識的に見てみるまで、私は気づかなかった。
その子はとても可愛くて性格が良くて
男女人気が高く、先輩や後輩、先生ウケも良い子だった。

あの子になら、負けても仕方ない。
そう思えるくらい、素敵な人だった。

付き合いたくて告白したわけではなかった。
高校が離れ、もう会うことは容易ではなくなるから
けじめで区切り、みたいなものだ。

 
 
Aちゃんは気持ちを伝えず、私はB君にフラれ、B君はその子にフラれた。

恋はなかなか、上手くいかない。
 
 
 
 
高校生になり、私はB君と違う高校になったが、時折、パソコンでメールを送った。

携帯番号は交換していたが、ショートメールの時代だったので
パソコンを持っている人は、パソコン同士でメールをやり取りしていた時代だった。

私からのメールに、B君が返事をしてくれる。
それだけで私は幸せだった。

 
 
そんな中、高校に入ってから、初めての夏休みを迎えた。
親友から、電話が入った。

「ともかに話さなくちゃいけないことがあるんだ。実はね、B君に誘われて、この前、花火大会に行ってきたの……。」

 
私は絶句した。
何が起きたか、一瞬分からなかった。

話をまとめると、こういう話だった。
中学卒業後も親友とB君は連絡をマメにとっていた。
最初は、私の恋の協力だったが、意気投合し、どんどん仲良くなっていった。
それで、花火大会に行くまでの仲になった。

 
「まだ付き合ってないけど、そういうことになると思う………ともかがB君のこと、ずっと好きだったのに、ごめん…。」

 
…私はその時、Aちゃんはきっとこんな気持ちだったんだな、と初めて理解した。
まさか親友が、B君を好きになるなんて思わなかった。
親友には付き合っていた人がいたし、タイプがまるで違かった。
あぁでもそうだ。もうその人とは別れていたし、次の恋が始まってもおかしくない。
そうか。私とB君は、たまにしか連絡していなかった………どころか、いつもメールは私からだ。

完全な一方通行で、完全な片思いだった。

そうかぁ。
全然気づかなかった。
二人はそんなに仲良くなっていたんだ。
私の知らないところで、そんなに…。
B君から花火大会誘ったなんて、それはつまりもう、答えだよね。答えだよ。
B君は、親友を好きになったのか。

 
私は泣きながら、笑えてきた。

私「謝る必要なんてないよ。好きになるのは自由だし、私は片思いだし、しかもとっくにフラれてるし、何も問題ないよ。
両想いなら、私は何も言うことはないよ。だって私の自慢の親友だよ。美人だし、優しいし、芯がしっかりしてるし、頭だっていいしさ……私が好きになっちゃうくらいだもん、そりゃあB君だって、好きになるよ。分かるよ。お似合いの二人だと思う。」

 
親友「怒ってないの?ともかが好きな人と、私、付き合っちゃうかもしれないんだよ!?」

 
私「………怒り、はないなぁ。そりゃビックリはしたけど。話していて、私、ハッキリ分かったよ。B君より、親友が大事だわ。親友が幸せだったら、それでいいや。逆にお願いだよ。今回の件で変に気を遣ったり、後ろめたくなって、私と親友やめないで。私は親友だけは失いたくない。」

 
私はその日、最後まで笑っていた。
目からは涙がポロポロこぼれた。

誰が親友を責められるだろう。
私は私がしたことが返ってきただけだ。

 
 
 
それから三ヶ月もしない内に、親友から連絡が入った。

「実は私、彼氏できたんだ。」

 
その彼氏は、B君ではなかった。
おいおいおいおい!?

 
私「あれ?B君は?あれ?あの日の私の涙は?」

親友「ん~…あれから告白されなかったし、私も恋までは、結局いかなかったんだよね。」

 
ひどく、拍子抜けした。

……恋とは、不思議だ。
こうして、私達の間にB君が入ろうが入らなかろうが、私達の友情に亀裂が入ることはなかった。

 
 
やがて、B君と同じ高校に通っている友達から、B君に彼女ができたと聞いた。
姉がその子を知っていた。
「かわいくて、いい子だよ。」と姉が言っているのを聞き、私はホッとした。

B君、幸せになってね。

一人ヒッソリと、そう思った。
 
 
ちょうどその頃、B君の誕生日があった。
私はB君に誕生日おめでとうメールを送り、それを最後にメールは二度と送らなかった。

 
 
 

 
中学校を卒業して大人になり、私には他にも大切な友達が新たに何人もできた。
その友達と、もしも話をすることがある。

私「ねぇ、もしもさ、私と同じ人を好きになったら、どうする?」

 

友「当たり前じゃん。ともかの幸せを願うよ。ともかより、大事な恋はないでしょ。」
 
 
私「私も。恋より、友達だな。ただ、揉めたくないから同じ人を好きになりたくないわ…。」

 
友「それはないな。好み全く違うし。」

 
私「まぁね(苦笑)」 
 
 
私が大切に想う友人はみんな性格が違うのに、みんな同じ回答だった。
そして、私も同じ思いだった。
 
私にとって、今繋がりのある女友達はそういう存在だった。
絶対的な信頼感と好意から成り立つ友情で
恋愛と秤にかけたら、友情以上のものはない。

 
 
 
友達の彼氏の写真を見て、好みじゃないとホッとする。
私の彼氏の写真を見せて、友達が好みじゃないことを伝えてくると、ホッとした。

 
合コンでも、私は友達とことごとく、好みが重ならなかった。
そのことに、心底ホッとする。


 
 


 

  



 






 

 




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