ダイドウジボード

“退屈に、楽しみと思考を”──ささいなことを見つめる。自分と向き合う。深く考えてみる。…

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“退屈に、楽しみと思考を”──ささいなことを見つめる。自分と向き合う。深く考えてみる。日常を味わう、退屈を楽しむ。文章を書きます。 / 2024年1月15日note開始 / 普通の会社員。趣味は読書と格闘技をみること。

記事一覧

固定された記事

人生100年時代に求められる趣味――消費する趣味と生産する趣味。

この前、X(旧Twitter)でバズってたつぶやきについて。 なるほどなぁと思った。 このツイートは“無職”からみた観点ですが、 自分はそれとは別で思ったことがあった。…

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仕事の反対語は?――休日が仕事の疲れを休めるためのものになっていないか

木暮 太一 著 『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』を読んだ。 10年以上前の本なので、ちょっとどうかなと思ったが、楽しく読めた。 図解などもあって、読み…

小説『かか』の感想――宇佐見りんという“作者の感性”を味わう

宇佐美りん 著 『かか』 『推し、燃ゆ』があまりにも良かったので、続けて、こちらも読みました。 少しだけ感想を。 宇佐見りんという作家は、小説作品を味わうというよ…

宇佐見りん『推し、燃ゆ』の感想――一つの経験に対する“深さ”が表現力を養う

宇佐美りん 著 『推し、燃ゆ』 読みました。今更ですが。 少しだけ感想を。 どんな本を読んだらこんな文章が書けるのか、いや、どれだけの本を読めば書けるのか。 何か…

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「ドラム式洗濯乾燥機」を買って半年経った感想。

【これを買ったら生活が変わる!10選!】 そういうランキングで常に上位にある、 “ドラム式洗濯乾燥機”を、今年1月に買った。買いました。 「QOL爆上がり!」なんてこ…

成し遂げなければ幸せにはなれないのか?

今日は休み。 ソファで寝転がって、ぼーっと、幸せとは何かを考える。 幸せだとか、そんなもん、考えることすら恥ずかしい。 恥ずかしい大人になったものだと思う。 お…

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『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の要約と感想です。

三宅 香帆 著 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んだので、本書の要約と感想を残しておく。 ■ 今の労働ってヤバくないか?って話 読み終えて最初に感じたこ…

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心の不調のサイン──好きなことが億劫になったら赤信号。

「仕事が大変で、精神的に病んじゃって、会社を休んでいる人」 私の周りにもいる。何人かいる。 しかし、これは他人事ではなく、いつ私の身に起こってもおかしくない。 …

なぜ学生は、駅のホームで整列しないのか?――理由と原因について考えてみた。

※今回書くことは、完全に私の憶測であることを、先に断っておきます。 朝、出勤時、駅のホームで電車を待っているとき。 中高生、学生さんたちとの通学時間と重なるんで…

SNS教育『自分が思っているより、周りはあなたのことを見ている』。

こんな言葉を聞いたことはないだろうか。 『自分が思っているより、周りはあなたのことなんて見ていない』 自意識過剰な人への戒め、あるいは慰めとして、この言葉は広く…

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noteを書くうえで『太字』は最低限にしたほうがいい、という話。

最近、人のnoteの投稿を読んでいた思ったことがあって。 「“太字”って、あまり多用しないほうがいいのかも…」 ということ。 【太字】 ・[Ctrl]+[B]キー ・<b></…

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“何者”でもない人の文章に需要がある──何者にもなれない時代。

最近思うのは、 「 “何者”でもない人の表現に需要がある」 ということ。 いや、これは私個人が勝手に思っていることなのですが、 例えばnoteにおいて、“何者”でも…

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就職面接で人の本質がわかるわけがない――『六人の嘘つきな大学生』の感想・レビュー

浅倉秋成 著 『六人の嘘つきな大学生』 どこの書店でも平積みされている、色々な賞も獲得している、話題の一冊。 Amazonレビューもやたら多いし、気になっていたので読ん…

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書店の減少について私ができること――ブックカバーを外して読む。

街の本屋さん、 「書店が減少している」といわれるようになって久しい。 “国のほうでも支援していこう”と、 このようなニュースが最近あった(やや物議をかもしている…

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定年後の仕事を定年前に考える――『ほんとうの定年後』の感想・レビュー

坂本貴志 『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う 』 を読みました いやぁ、いい本でした。良書。 “人生100年時代” “生涯現役時代” “労働供給制約…

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古文漢文の勉強は無駄なのか――税金/経済/政治とのトレードオフ。

最近、少し話題になっていたことについて。 ■ “古文漢文の授業は無駄なのか?” こういうのって、昔からあって。 そして、こういうことが言われると、 「いや、そん…

固定された記事

人生100年時代に求められる趣味――消費する趣味と生産する趣味。

この前、X(旧Twitter)でバズってたつぶやきについて。 なるほどなぁと思った。 このツイートは“無職”からみた観点ですが、 自分はそれとは別で思ったことがあった。 ■ 「人生100年時代」における趣味の位置づけ 「人生100年時代」とか、言われるようになって。 そうすると、今の本業の仕事だけじゃいけないだろう、という議論が起きて。 副業したほうがいいんじゃないかとか、老後はどうするのか、とか。 そんな議論がなされるんだけど、 そんな中で、「趣味」というの

仕事の反対語は?――休日が仕事の疲れを休めるためのものになっていないか

木暮 太一 著 『僕たちはいつまでこんな働き方を続けるのか?』を読んだ。 10年以上前の本なので、ちょっとどうかなと思ったが、楽しく読めた。 図解などもあって、読みやすい。難しくない。 本書の内容については、他に感想を書いている方々がとても上手にまとめてくれているので省くとして。 個人的に考えさせられたのは、 「仕事」の反対語は?の質問に対し、 「休み」と答えるか、「遊び」と答えるか。 休日が仕事の疲れを休めるためものになっていないか? これでは年中仕事をしているとい

小説『かか』の感想――宇佐見りんという“作者の感性”を味わう

宇佐美りん 著 『かか』 『推し、燃ゆ』があまりにも良かったので、続けて、こちらも読みました。 少しだけ感想を。 宇佐見りんという作家は、小説作品を味わうというより、“作者の感性を味わう”、そんな作品を書く。 鋭い感性で日常を切り取り、そこには新しい視点もあれば、絶妙な共感も存在する。 本作においても、それが随所にあった。 しかし、まぁなんとも言えないほど、読みにくい文体、文調だった。 大抵、こういうのは読み進めるうち、慣れてくるものだが、最後まで読みにくかった(ひら

宇佐見りん『推し、燃ゆ』の感想――一つの経験に対する“深さ”が表現力を養う

宇佐美りん 著 『推し、燃ゆ』 読みました。今更ですが。 少しだけ感想を。 どんな本を読んだらこんな文章が書けるのか、いや、どれだけの本を読めば書けるのか。 何か、次元が違うような気がした。 面白いというか、すごい。すごい感性だなと。 これは純文学である。 大衆小説は、スラスラと一気読みできることが、一つの面白さの基準だと思っている。 一方で、純文学は1ページ1ページをめくるのが重い。本書はそのような1ページの重さを感じさせる。 ラストシーンにもあるように、 「背

「ドラム式洗濯乾燥機」を買って半年経った感想。

【これを買ったら生活が変わる!10選!】 そういうランキングで常に上位にある、 “ドラム式洗濯乾燥機”を、今年1月に買った。買いました。 「QOL爆上がり!」なんてことを、ネット上でみんなが言うから、買いました。 ほんまかいな、と。 完全に、世間に流されるかたちで購入。 けっこうなお値段、26万くらいで、名のある某社の洗濯乾燥機を購入。 これまでは乾燥機がついていない、ノーマルの安い洗濯機を使っていたのですが。 購入して、半年が経過ーー。 使ってみて、実際ど

成し遂げなければ幸せにはなれないのか?

今日は休み。 ソファで寝転がって、ぼーっと、幸せとは何かを考える。 幸せだとか、そんなもん、考えることすら恥ずかしい。 恥ずかしい大人になったものだと思う。 おいしいものを食べたら“幸せ”である。 うつくしい景色をみたら“幸せ”である。 家族と楽しい時間を過ごすのが“幸せ”である。 好きな映画や音楽で満たされるのが“幸せ”である。 ……これら、いずれも“幸せ”である。 幸せとは、“感じるもの”である。 身近なもの、たとえそれが退屈なものであっても、それを私がどのよ

『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』の要約と感想です。

三宅 香帆 著 『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を読んだので、本書の要約と感想を残しておく。 ■ 今の労働ってヤバくないか?って話 読み終えて最初に感じたことは、 この本は、『読書』の価値観ではなく、 『労働』の価値観を揺さぶる一冊ということ。 「読書ってやっぱり素晴らしいんだな、再認識」とか、そんなんじゃない。 「今の労働の仕方ってヤバくないか?」という問いかけが重点。 ■ なぜ働くと本を読まなくなるのか? 時間がないから本を読まないのではなく、 余計な情報

心の不調のサイン──好きなことが億劫になったら赤信号。

「仕事が大変で、精神的に病んじゃって、会社を休んでいる人」 私の周りにもいる。何人かいる。 しかし、これは他人事ではなく、いつ私の身に起こってもおかしくない。 職場が異動になって、仕事がハードになって。人間関係がうまくいかなかったり。 だんだんと仕事に行くのがしんどくなって、気づけば精神的に病んじゃって。仕事を休むことになる。 そんなことが、私の身に起こる可能性はじゅうぶんにある。 しかし、私は思う。 どうやって、“そのこと”に気付けるのか? 「一度、精神的に

なぜ学生は、駅のホームで整列しないのか?――理由と原因について考えてみた。

※今回書くことは、完全に私の憶測であることを、先に断っておきます。 朝、出勤時、駅のホームで電車を待っているとき。 中高生、学生さんたちとの通学時間と重なるんです。 けっこうな人数の学生さんたちが、登校しようと電車を待っている。 で、前々から、ずっと思ってたことなんだけど、 中高生の学生さんって、なんで駅のホームで整列しないんだろうか? いや、たまたま自分の乗る電車(路線)だけがそうなのかもしれないけど、並んでいない。 並ばずに、例えば二列に整列せずに、駅のホー

SNS教育『自分が思っているより、周りはあなたのことを見ている』。

こんな言葉を聞いたことはないだろうか。 『自分が思っているより、周りはあなたのことなんて見ていない』 自意識過剰な人への戒め、あるいは慰めとして、この言葉は広く流布された。 しかし、昨今、というか結構前から、これはもはや通用しなくなった。 ■ 自分が思っているより、周りはあなたのことを見ている X(旧Twitter)は、“バカ発見器”と呼ばれる。 「寿司ペロ」「バイトテロ」などは、その一例である。 『自分が思っているより、周りはあなたのことなんて見ていない』 “

noteを書くうえで『太字』は最低限にしたほうがいい、という話。

最近、人のnoteの投稿を読んでいた思ったことがあって。 「“太字”って、あまり多用しないほうがいいのかも…」 ということ。 【太字】 ・[Ctrl]+[B]キー ・<b></b> ・font-weight:bold なんで、私がそう思ったかというと、、、 強調したい箇所を太字にして書いている記事を読むとき、太字の箇所を中心に速読してしまう。 これ、私だけじゃないと思うんですよね、おそらく。 逆に、太字を使っていない記事は、 どこか重要なのか、どこがポイントなの

“何者”でもない人の文章に需要がある──何者にもなれない時代。

最近思うのは、 「 “何者”でもない人の表現に需要がある」 ということ。 いや、これは私個人が勝手に思っていることなのですが、 例えばnoteにおいて、“何者”でもない普通の人の、素朴な文章に惹かれる。 最近、そういうことが多い。 ■ そもそも“何者”とは何か? 一昔前、“何者”という言葉が流行った。 (それをタイトルにした小説もあったくらい) 『“何者”かになりたい』 多くの若者が、そう思っていた。 『“何者”かになりたい』 言い換えれば、“何者”でもな

就職面接で人の本質がわかるわけがない――『六人の嘘つきな大学生』の感想・レビュー

浅倉秋成 著 『六人の嘘つきな大学生』 どこの書店でも平積みされている、色々な賞も獲得している、話題の一冊。 Amazonレビューもやたら多いし、気になっていたので読んでみた。 朝の4時まで、ぶっ通しで読んだ。一気読み。 (おかげで、寝不足で出勤) ■ 有り得ないのに、無理やりな感じが一切ない 読んだ感想としては、「非の打ち所がないな」と。 緻密で、綿密。一つ一つに意味を持たせ、神経質に思えるほど、無駄がない。 「ここ変じゃない?」「この部分、ちょっと無理やりすぎ

書店の減少について私ができること――ブックカバーを外して読む。

街の本屋さん、 「書店が減少している」といわれるようになって久しい。 “国のほうでも支援していこう”と、 このようなニュースが最近あった(やや物議をかもしているけど…)。 さて、今日ちょっと思ったことがあったので書いてみます。 ■ ブックカバーについて 今日、先ほど、いつものように電車の中で本を読んでいたら、 ふと思ったことがあって。 ちなみに私の趣味といえば、読書と格闘技をみることくらい。 「電車の中で本を読むこと」が、毎朝の通勤時のルーティンとなっている。

定年後の仕事を定年前に考える――『ほんとうの定年後』の感想・レビュー

坂本貴志 『ほんとうの定年後 「小さな仕事」が日本社会を救う 』 を読みました いやぁ、いい本でした。良書。 “人生100年時代” “生涯現役時代” “労働供給制約時代” “少子高齢化” このへんがキーワードとなっているのですが、 本書の内容を自分なりにまとめ、思ったことをちょっとのせておきます。 ■ “小さな仕事”が日本社会を救う 本書の内容を、簡潔にまとめると、以下。 定年後も働かないとやっていけないよ。 とはいっても、年金にプラス5~10万くらいの月収

古文漢文の勉強は無駄なのか――税金/経済/政治とのトレードオフ。

最近、少し話題になっていたことについて。 ■ “古文漢文の授業は無駄なのか?” こういうのって、昔からあって。 そして、こういうことが言われると、 「いや、そんなことねぇから」と、反発する意見が出てくる。 反対意見の主なものとしては、以下。 「様々な学問がある中で、選択肢の一つとして提供されるべき」 「こういう知識が、我々の社会を支えていることを知るべき」 「役立ってないように見えて、思考プロセスの一つとして身についている」 「無駄かどうか、活かすも殺すも、本人次