BAND☆やろう是 第十一章 本番
遂に開場時間になり、次々と客がサロンキティへと入り始めた。それを二階から見ていた僕達は、予想以上の客の入り用に、驚愕していた。
「めっちゃ入っとるなあ…。」
「なんか緊張してきたなあ…。」
どこか弱気な声を上げているのはイータダとトースであった。その横で鼻歌交じりに髪にスプレーをかけていた大ちゃんは言った。
「そりゃこんな祭りに客が殺到しなきゃ何かの間違いだろうさ。」
そんな向かいの席で、自身の顔に髭剃りを施している智さん。
「然り。それなりに腕が鳴るってもんだ。な