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遊びって、大事じゃね?~AI時代の教育のあり方を考える~Part 2(全10回連載)

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忙しいかた向けの要約が目次の最後についているので、忙しい人はそこだけみてください!
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ご挨拶


やあ、皆さん。
私は教育業界でいわゆる塾長をしながら、
教育によってもっと子どもたちが、ひいてはその親が、
もっと心地よい人生を送っていくためにはどうしたらいいんだろうなって
考えているおじさんです。

塾長しながら、
「あれ?これからのAI時代、”遊び”大事じゃね?」
と、思いまして。(いきさつはPart 1をご確認ください。)

これからの社会を想像すると、
きっとAIなどに代表されるテクノロジーがどんどん進化して、
いわゆる、”仕事”で取り組むような課題解決が容易になっていき、
人はより人としての実存的な在り方と向き合う時代になるのではないかと。

その時代で大切になると思われる”遊び”という概念を調べ始めると、
「遊びスイッチ、オン!」という素敵な本と出会う。

しかし、なんとこの本の要約がないじゃないですか日本語で。

そこで、
これからの社会に必要な教育のヒントが”遊び”かもしれないというお話をしつつ、「遊びスイッチ、オン!」の要約を作る。

という目的の連載です。

今回はパート2でございやす。
相も変わらず、クセ強文体で、心の声駄々洩れで、遊びってなんだろうとか、
なんで遊びが重要になってくんだろうこれからの教育で。とか、
「遊びスイッチ、オン!」とかを引用しながら、章ごとに書き連ねていく試みですね。(全8章構成の本です~。)

さて今回は、
著者の紹介のみです!(え?要約は?)
(と、おじさんの個人的な意見モリモリ)

では、お届けしますね。

著者:スチュアート・ブラウンさんについて


そういえば前回この記事を書いた時に、完全に忘れていたのです。

本の要約をするとか言っておきながら、著者を紹介せず私の紹介に終始していたことに・・・
(でも誰が要約しているかって大事だよね?)

ということで、著者の紹介を、彼の設立した団体、NATIONAL INSTITUTE FOR PLAY(以下、NIFP)の博士紹介ページから引用してやってきやす。

スチュアートさんが遊びを研究するまで(超絶意訳します)

NIFPの創設者であるスチュアート・ブラウン博士は、
その人生の大半を人の遊びとは何か、それが私たちにどのように影響するか、そして遊びが抑圧された場合にどのような結果を産むのか。

これを研究してきたようザマスね。

35年くらいにわたる臨床実践、独立した研究、そして遊びの研究者との豊かな関係から、私たち(NIFP)は「遊ぶために作られ、遊びによって作られる」(ここのエコシステム的発想は、遊びというものの本質を捉えていると思うです、ロドリゲス。)と確信しています。

とのこと。

そもそもことの興りは、どうやらテキサスタワー乱射事件という事件なんですって。
(事件のリンク是非行ってみて欲しいのよ。日本でも通り魔事件やオウム真理教のような事件の背景で見かけるような、いわゆる優等生が起こした事件。)

その事件に、若かりし頃、
精神医学の助教授だったブラウン博士は、この事件の犯人(前途有望で順風満帆な若者)がなぜこの事件を引き起こしたかをリサーチするチームに参画するのでござす。

4ヶ月間にわたる調査、そして調査するにつれて、そこのリサーチメンバーの1人が、

「もし彼(犯人)がもっと遊んでいたら・・・」

としきりに言っていたそうなのよ。

ほんでもってこのチームが出した結論は、
前途有望で何不自由なく過ごした彼がこんなことを引き起こしたのは、
超絶抑圧的な父により犯人自身の自由な時間、遊びの時間が
抑圧されたことにあると結論づけた
んす。

世間の多くの人は、犯人の境遇を、
「悲劇的ではあるが特殊で稀な異常事態である」と見ていたそうな。

しかし、ブラウン博士はこの”異常事態”に興味をもって、
このチームが出した結論から、遊びを深めていきます。

博士は、

殺人を犯すような暴力的な反社会的行動の動機は果たして遊びの欠如によるものなのか

これをもっと理解したかったんだけど、

当時遊びを奪われたことによる様々な科学的データは存在しなかったそう。
(ほんでもって今でもそのデータはあんまりないらしいよしらんけど。)

なので、
ブラウン博士は研究助成金を得て、
殺人罪で投獄された男性にインタビューを行ったり、
同時に、教授の職務として、色々研究してみたんですわ。

彼の遊びの研究で見えてきたもの

研究を始めるとどうやら、
「遊びが著しく欠落しているプレイヒストリー(遊んできた経験)が、暴力や深刻な生活機能不全を起こすということに結びつきそうだゾ。」
と、
遊びが社会性と情緒の能力を発達させる上で欠かせないんじゃないか
と、その可能性が高いという仮説を立てるに至ったようです。

かくして、遊びを深く研究して理解するための土壌が整ったらしい・・・
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塾長の小話

ここで塾長として怖くなるのは、
「あたしら塾って、子どもから遊びを奪う片棒担いでんじゃね?」
という点。
そして前述の乱射事件のようなものを見るとより心配になってきますよね。
(塾=抑圧の宝石箱という側面が・・・!?)

吾輩の職務的にはさ、当然、塾なんでね。
通わせてくれる親後さんとの間に、通ってくれる生徒の学びの伸びが課せられるんですね、はい。

期待されるわけです。

そんでもって、カリキュラムね、カリキュラム。

目標から逆算的に、偶然を必然にするために頭捻って作るやつね。
そんなものを作ってですね。みんながカリキュラムに合えばいいんですけどね。

その私たちが作ったカリキュラムという型にはまるように抑圧しなきゃいけないんですよ塾って。学力伸ばすことを期待されてしまうので。
(教育の場=割とどの登場人物も抑圧を生むという奇跡が・・・!?)

怖いよねこの事件知ると。

なんか人として大切な、倫理とかそういうやつね、
そういうものをポイってほっぽり投げてさ、

サービスという体のいい資本主義ワードで有耶無耶にして、
教育が調教的に形を変えて、人から人らしさを奪ってるんじゃねえかと。
ふと思いますね。

ぶっちゃけ世の教育者が思うことなんだろうけど、
「いやいや、もっと子ども達に遊ばせてあげたほうがええやろ。」
という場面はきっとあると思います、遊びたがってんだからさ、子どもの本能が。

受験や成績も大事なんですよ、たしかに多分。

でもそれって「誰が、大事だと思っているの?」

親が思ってる?塾が思ってる?子どもが思ってる?

教育関連で登場する人物それぞれが、もう一度考えなおしたほうが良くない?この問い。どう思います?

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・・・コホンコホン(意図的で大根役者な咳払い)

そしてスチュアート博士は遊びの研究に心血を注いでいくんですって。

さらに深めてみえたもの

その後、同じ科学者であるジェーン・グドール博士から、
「遊びを理解しようとするならば、野生の動物の遊びを理解しなければならない」と言われ、
ブラウン博士(急にFamily name!?)は1991年にナショナルジオグラフィック協会のために複数年にわたるプロジェクトを開始したそう。

そう、動物の遊びからアプローチしていきます。

そして、ブラウン博士は遊びがほとんどの哺乳類で高度に進化した行動であるという証拠を目にしたそうなの。。。

さらに遊びの欠如がもたらす悪影響が、動物の遊びの研究者たちによって明らかにされていることを知ってしまったの。。。

それと並行して、遊びが動物にとってプラスに働くことも明らかに。
遊びをより包括的にとらえる考え方が確立されていったの。。。

さらにさらに、
ブラウン博士は、遊び歴=プレイヒストリー(その人の遊びの歴史)を蓄積しまくります。
多くのノーベル賞受賞者を含む、あらゆる分野の人々のプレイヒストリーを含む5,000件以上のレビューが完成した。

その結果、

遊びの経験が、その人の人生の形や質に大きな影響を与えることを発見したのです。非常に優秀な人は、遊びを許容し受け入れる人生を送る傾向があり、不健康で硬直した非生産的な行動をとる人は、しばしば深刻な遊び不足である。と。

彼は、遊びの行動には個人差があること、人は生まれながらにして、
どのような遊びをすれば自然に夢中になれるかという好みがあることを発見したザマス。

その結果、非科学的でありながら、実用的な8つの遊びのパーソナリティーを導き出しましたんですわ。

この8つの遊びのパーソナリティーは、人が自然に夢中になる遊びの大半を代表するもの。
(私は、The Creator/Artist, Joker, Kinesthete, Storytellerが当てはまりそう。第3章要約時に紹介しまっせ!)

ちなみに、遊びの性格モデルは、遊びを「失った」大人たちが、遊びを特定し、それを取り戻すのにクソ(Language!)役立ちます。

「え!?大人も遊ぶの?意味あんの?」と思ったあなた。

ブラウン博士の観察によると、自分の最も深い才能を発揮することは、遊びのセンスと関連しているらしい。
人生に遊びを持ち続けることは、人生の旅路を成功させるために不可欠なこと。
むしろ、大人になって虚無るのは遊んでないからなのかもな・・・?
とか思ったり。

そしてブラウン博士は、
遊びは単一の活動ではなく、存在する状態であり、"人が生き生きと体験・体感すること (something that people must experience and “live out.”の意訳)"であると考えているらしい。わお、マインドフル。
そして言葉にできないものを頑張って言葉にしてくれている感じもして素敵。

実はちゃっかり博士は、 Stanford 大の d.school で10年間、“From Play to Innovation”の共同指導を行ったり、TEDとか、色々なところで露出があります。

そして、
遊びに関する科学的事実が広く知られるようになるにつれ、遊びが私たちの幸福のために必要な基本的な公衆衛生であると見なされるようになることが、ブラウン博士の究極の望みである。
ちゃんちゃん。

で、
そんな彼の成果の1つとして、今回私が日本語の要約がないことに腹を立てて要約をすることにした、
2009年発売の『Play: How It Shapes the Brain, Opens the Imagination, and Invigorates the Soul』、現在12カ国語に翻訳されている本です。

日本語版タイトルは、『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』

ふう、なんか博士について熱く語ってしまったでゲス。

え?本を要約しろ?

忘れていました。します。(セルフ抑圧)

追記:
このまとめをする中で、自分の遊び心を大切にした結果、絵本が生まれました。
もしよろしければ、サンプルだけでも読んでみてください!
絵本:かみかみかみ

では次回から、要約していきます。笑
次回記事はこちら

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忙しい人向け要約はこちら!


今回は、著者についてのご紹介のみです。

『遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』の著者、ブラウン博士。
(原著:『Play: How It Shapes the Brain, Opens the Imagination, and Invigorates the Soul』

博士は、凄惨な大量殺人犯の動機の調査をチームで取り組んだ結果、
「遊びの経験が欠落している。」ということに気がつきます。

そこから、博士はゴリゴリと遊びについて研究します。

その結果、
遊びは単一の活動ではなく、存在する状態であり、"人が生き生きと体験・体感すること (something that people must experience and “live out.”の意訳)"であると、博士は考えるようになりました。

そんな博士の願いである、
遊びが私たちの幸福のために必要な基本的な公衆衛生であると見なされるようになること。
ここに寄与するリスペクトを持って、

研究の結晶である、遊びスイッチ、オン!―脳を活性化させ、そうぞう力を育む「遊び」の効果』

この本の要約を、日本のサイトにあんまりないので、
これを、次回からしていきます。次回は下からも行けます。


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