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「大切なものが何であるのか?」を学ぶ「父の革命日誌」

<文学(109歩目)>
麗水・順天事件、済州島四・三事件を知らない私たちにはきっかけになる。そして、田舎の人間関係はどこもあまり変わらない。

父の革命日誌
チョン・ジア (著), 橋本 智保 (翻訳)
河出書房新社

「109歩目」は、チョン・ジアさんとの初めての出会いになった作品。チョン・ジアさんはとても筆力ある作家です。

私には知らなかった韓国における麗水・順天事件、済州島四・三事件等から、南朝鮮労働党(南労党)等々知らないと読み進められないことも学べました。

同時に、そんな歴史を深く知らなくても求礼という韓国の田舎の人間関係って、私たちの国でも田舎でよく見る風景であることを感じた。首都ソウルでの成功のために努力するも報われず、父の葬儀のために帰省した主人公に「大切なものが何であるのか?」を生前に父をよく知る人から伝えられる。

この手法が、とてもこの作品にあっていた。

まだ未読(未訳でもある)ですが、「パルチザンの娘」という作品も読みたくなりました。

このまま、日本を舞台にした映画作品にもなると感じました。

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