見出し画像

すごい体制批判の方法「犬の心 怪奇な物語」

<文学(118歩目)>
洗練された体制批判の手本のような作品、ブルガーコフさん「いいね!」。この本がロシアの高校生が読んでいるとは。。。
かなり文学読解力が高度です!

犬の心 怪奇な物語
ミハイル・А・ブルガーコフ (著), 石井信介 (翻訳)
未知谷

「118歩目」は、ミハイル・А・ブルガーコフさんの発禁本。

「巨匠とマルガリータ 岩波書店」「悪魔物語・運命の卵 岩波書店」でがつーんと来ましたが、この作品もイケる。

そして、レーニンの死から一年後に執筆(スターリン時代をよく銃殺以外で亡くなることができた)、ペレストロイカまでソ連国内で62年間発禁処分。そして現在はロシアの高校生の必読作品となったとか書かれていて、がぜん興味がわきました。

最初に、ちょっとかわいい犬の写真ですが、登場する犬はスターリンを思わせる「粗暴で嫌な奴」。

ソ連時代の体制を批判した風刺小説で、すごいの一言。

確かに、「ソ連」を批判するものですから、長らく発禁処分になっていたことうなづける。

でも、この作品を高校生の必読書にしたところはすごいです。

体制を強化して、皆の守護者になるものが、皆にとって不幸の原因になる。
これって、今のロシアで読まれていいのか??と思うくらい新鮮でした。

ブルガーコフさんはどの作品もうなります。

#読書感想文 #わたしの本棚 #犬の心 #怪奇な物語 #ミハイル・ А・ブルガーコフ #ブルガーコフ #石井信介 #未知谷 #スターリン #ソ連 #スターリン批判 #ソヴィエト連邦 #ソヴィエト #文芸 #小説

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?