読書メモ:考えすぎてしまうあなたへ 心配・落ち込み・モヤモヤ思考を手放すセラピー

本の概要

些細なことで落ち込む・心配になる・不安を感じる人の思考過程を可視化させ、その非合理的な部分を洗い出すことで、自分の思考を見直せるスキルを会得できる本

本のメリット


このスキルのメリットは、これを癖付けることで、長期的な心の安定を手に入れられることにある。要は、心の矯正ができるようになる点に最大のメリットがある。

不安症・心配性が原因で、たとえば不眠症などを発症して生活に支障が生じ、メルタルクリニックや精神科にかかった場合、通常は医師からのヒアリング・カウンセリング→薬の処方というケースが多い。薬が切れるとまた病院にかかり、ヒアリング・カウンセリング→処方というケースが基本的に続いていく。

しかしながら、薬で眠れるようになったとしても、医師のヒアリング・カウンセリングが機能しなければ、薬を絶てるようにはならない。考えすぎているという根本的な自分の癖を直さなければ、病気は何度も再発するし、永続するためである。

この本は、本来であれば医師のヒアリング・カウンセリングで見直すべき自分の思考過程を自分で見つめ直し、考えすぎの根本的な原因である非合理的思考プロセスを洗い出すことができるようになる。

考えすぎるというのは長所

考えすぎだよと言われることに慣れてしまい、自分はほかの人よりも臆病なんだと錯覚している人も多いと思う。しかし、臆病というのはある一面から見た時の評価にすぎず、ある一面から見れば思慮深く、細かい点に気付くことができる優秀な性格と言えるのであって、この考えすぎてしまう能力を否定的に考えるのはもったいない。

もっとも、この考えすぎてしまう思考過程の中には、時に非合理的・非論理的な部分が介在している場合も多くある。

このような、いわば思考過程を蝕んでいるウイルスを見つけ出し、思考の矯正を図ろうというのが、この本の狙いであり、この矯正ができるようになれば、考えすぎてしまう自分の思考フレームを冷静に操ることができ、臆病ではなく思慮深い自分を自負できるようになると考える。

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