見出し画像

半世紀前から普通の人生に挑戦して、普通のおばあちゃんになった車椅子ユーザーの物語⑮

京都、沖縄、スキー!

Tちゃんと京都旅行へ行き、奮発して観光タクシーをチャーターしました。
観光タクシーの運転手さんは少しご年配の方でしたが、
とても親切にしていただきました。
化野念仏寺では、車椅子では回れないからと、ずっと私をおんぶして
あの石仏群の中を歩いてくださいましたし、
金閣寺では、急な坂道を一生懸命車椅子を押して案内してくださいました。
 帰りにホテルまで送っていただきましたが、
「あとで遊びに行こうかな」
「部屋はどこ」
と言われびっくり、上手にごまかして感謝をお伝えしました。
きっと翌日は筋肉痛で大変だったのではないでしょうか。
でも、おかげさまで楽しい旅でした。

栄養士のHちゃんとは
一番たくさん旅に出ました
初めての沖縄
うだるような暑さの国際通りを歩き
初日はケチって公共施設に宿泊、
その夜は窓いっぱいの、もの凄いいなびかりのショーでした。
二日目以降は奮発してバルコニーつきの高級ホテルに連泊
プライベートビーチで砂遊びをしていたら、
ちょっと怖そうな人達と遭遇、そそくさと退散しました。
オプションツアーでハーブガーデンへ
中には階段がありましたがスタッフの方々が助けてくださり
やっとたどり着いたハーブティーのカフェ
初めていただいたハーブティーに思わず
「くさっ」顔をしかめてしまいました

 ハレー彗星をみようと、四国へも行きました。
当時は、まだ宇高連絡船が運航されていて
岡山から香川へ渡る船の上で食べたさぬきうどんがとても美味でした。
ハレー彗星を見るために
「サンフラワー号」というフェリーに乗り込みましたが、
あいにくの天候で何も見えず、海は大時化
到着時間が大幅に遅れて、食事や飲み物が無料サービスされましたが
小さなグラス1杯のビールで超船酔いしてしまい、
何も食べられませんでした。
 
Hちゃんは大の巨人ファンなので、
示し合わせて仕事を早退してスタジアムへ巨人戦の観戦
 初めての道でナビもなく、どうにかなるさと、とりあえず出発
道を間違え一方通行道路へ進入してしまい、
「ピッピー!ピー」
おまわりさんに車を止められ
「どこ行きたいの?」
「ここ、進入禁止ですよ」
「すみません、スタジアムに行きたいんです」
道を教えて頂き、誘導されて無事到着
するとスタンドで、またまたお巡りさんに声をかけられました
「来れてよかったね」
「あ、さきほどのお巡りさん」

Hちゃんとは他にも
東京ディズニーランドや、つくば科学万博、
劇団四季のミュージカル「キャッツ」など、ほんとによく遊びました。
 
他の課の先輩にはスキーにも連れて行っていただきました。
金曜の夜仕事が終わってから出発
月曜の朝始業時間までに帰りそのまま仕事です。
スキー場では
一緒に行った人がリフトに私を乗せて、
先輩がリフトの到着地点で私を下ろし
私をおんぶして、ストックなしで頂上から滑り降りたのです!
 
「え、え、え~!」
「きゃ~っ!」
「うるさい!」
「耳元でさけばないで!」
 
こんな経験は後にも先にも一生に一度です。
正面にきれいな湖が見えます
その湖に向かって一直線に
真っ白なゲレンデをすごいスピードで滑走していきます
風を切って!
 
ほんとうに夢のようです。
この10年間私にたくさんの夢を叶えさせてくださったすべての方に
感謝です!
 

 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?