畑をたたんたたんと走っていく猫をみた。あの猫はうちが建つ前からいるんだよと母が言った。この辺りの猫だよと。ここに越してきたのはもう25年も前だから、その時にいた…
あああああああああああ あああああああああああ 文字が形どる世界の崩壊 こうすれば 世界を何ものにも囚われず 見られるかな あああああああああああ ああああああああ…
人はだれかを組み敷くと、少しいじわるな気持ちになるのかもしれない。布団に背をつけていた時はされるがままだった。あなたの動きを優しく止めて身体をおこす。陶器のよ…
翻弄されて、ぐったりした身体に寄り添って、大丈夫?なんて聞いたりして。主導権を握ってご満悦のわたしに、あなたは力のない笑顔を向けている。 目が合って、重ねた…
あなたにもわたしの身体が陶器のように美しくみえていたらいいな。ひとつひとつがあらわになるたび、わたしは恥じらってみせる。確かに恥ずかしいのだけれど、ほんとうは…
すでに始まっている。相手を誘惑することは。でもそれを意識してはダメ。まわりくどいくらいの言葉のやりとりで少しずつ近づいていく。離れてまったく関係ない話をして、…
夜空に燦然と輝く憧れの星 恋いこがれ 願いが届いたお姫さま その星を 一生愛すると誓いました ある日その星を 分厚い雲が隠してしまいました いつか雲は晴れるはずと …
わたしはあなたのことが好きなのか、嫌いなのか。どちらでもないような、どちらでもあるような。たしかにわたしはあなたのことが気になっていたから、こういうことになっ…
うずら
2024年4月1日 12:09
畑をたたんたたんと走っていく猫をみた。あの猫はうちが建つ前からいるんだよと母が言った。この辺りの猫だよと。ここに越してきたのはもう25年も前だから、その時にいた猫が、まだ元気に走り回ってるなんてことはないと思う。でもそんな猫がいてもいいし、そうやって昔を思い出してる母にとって、この猫は25年前にも駆けていた猫なんだ。 越してきたとき、となりには昔からの立派なお屋敷があって、もう片方は売り地で
2024年3月29日 23:04
ああああああああああああああああああああああ文字が形どる世界の崩壊こうすれば世界を何ものにも囚われず見られるかなああああああああああああああああああああああ「あ」という文字は得体の知れないものになるでも「あ」という音はまだ聞こえ続けているなぁ音も崩れていったなら「あ」の世界は宇宙にとけていくね宇宙に吸い込まれていくねゲシュタルト崩壊した「あ」がいつ
2024年3月24日 22:11
人はだれかを組み敷くと、少しいじわるな気持ちになるのかもしれない。布団に背をつけていた時はされるがままだった。あなたの動きを優しく止めて身体をおこす。陶器のような顔を見下ろす。あなたの目って夜みると透き通ったガラスみたい。世界の不思議にワクワクする子どもみたい。 上からの観察者の目、鯉であったことは忘れてしまう。でもつながっている分、さばく人にもなりきれない、なんとも言えない気持ち。でもわた
2024年3月24日 00:17
翻弄されて、ぐったりした身体に寄り添って、大丈夫?なんて聞いたりして。主導権を握ってご満悦のわたしに、あなたは力のない笑顔を向けている。 目が合って、重ねた唇を離さないまま、その手が下へ下へ曲線をなぞっていく。思わず身をよじると、もう俎上の鯉だった。もう少し波でいたい、さばく側でいたい…。それなのに、されるがままになってしまうのは、快楽の恐ろしさでしょうか。 そこに近づいたら大変なことに
2024年3月23日 00:54
あなたにもわたしの身体が陶器のように美しくみえていたらいいな。ひとつひとつがあらわになるたび、わたしは恥じらってみせる。確かに恥ずかしいのだけれど、ほんとうは、抵抗するほど恥ずかしいなんてことはない。恥じらう所作をみせている。それであなたがより高まってくれることを期待して。 夜の交わりは二人でつくりあげる世界だから、あなた一人でつくらせたりしない。そこにわたしも意志をもって登場する。一緒にこ
2024年3月21日 21:50
すでに始まっている。相手を誘惑することは。でもそれを意識してはダメ。まわりくどいくらいの言葉のやりとりで少しずつ近づいていく。離れてまったく関係ない話をして、またふとしたきっかけで言葉の駆け引きがはじまって。 あなたはちょっと変わっているから、ちょっと変わっているわたしがななめの角度から駆け引きするのか好きなのかしら。読めそうで読めない態度に、ほんとうに不安になる。わたしのことどう思っている
2024年3月15日 15:18
夜空に燦然と輝く憧れの星恋いこがれ願いが届いたお姫さまその星を一生愛すると誓いましたある日その星を分厚い雲が隠してしまいましたいつか雲は晴れるはずと待ち続けたけれど雲は晴れずお姫さまは雲に問いかけましたわたしの言葉は届きますか聞こえているとも星とお話したいのですいつか必ずお姫さまは雲と何度も問いかけあったいつも答えはいつか必ずそうして月日
2024年3月12日 15:02
わたしはあなたのことが好きなのか、嫌いなのか。どちらでもないような、どちらでもあるような。たしかにわたしはあなたのことが気になっていたから、こういうことになったのだし、恋人になってほしいとお願いした。 あなたはやっぱりそうなるよね、とたいそう失礼なことを言っていた。腹も立つし、いい加減にしてくれよと思うこともたくさんあるのだけれど、じゃあもう知らない、別れてしまえというのでもない。 チョ