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おりたらあかん
2022年8月6日 21:49
禅宗の開祖達磨について恥ずかしながら初めてわかったことがいくつかあった。「洛陽伽藍記」という信頼性の高い記述に「波斯国(ペルシャ)からきた達磨が洛陽の永寧寺の美しさに感嘆し、連日「南無」と唱えて立ち尽くしていた」とあるらしい。そう、中国禅宗の開祖である達磨はインド人あるいはペルシャ人だということだ。確かに達磨図をみると胸毛も濃いし?風貌も中東系だ。今の禅宗は六祖と呼ばれる慧能が祖と仰がれている。
2022年4月6日 16:56
鈴木大拙は金沢が生んだ世界的な仏教哲学者。単なる国内研究者ではなく、英語で日本の仏教思想を広く翻訳し、広めたという点で他を圧倒している。キリスト教の素養もあり、仏教を客観的な視点から実に深く観察している。俺が一番面白かったのは「エデンの園」と「自由」に関する考察だった。キリスト教的な思想では必ず一神教の神が存在し、その対象あっての自由であり、幸福ということになるが、そうすると自然と人間の位置は確定
2022年3月29日 16:16
学習院大学時代に白樺派の気鋭の美術評論家としてゴッホ、セザンヌ、ゴーギャンを初めて的確に紹介した柳宗悦。特に有名なのはウィリアム・ブレイクの神秘主義の研究である。彼はブレイクの中に大乗仏教の菩薩道と通底する普遍性を感じていた。こういう素地の上に「民藝という言葉の創造と発見」が展開される。李朝の白磁壺によって開眼された柳の「民藝の美」に対する感覚は実に直観的なものであったという。柳は学習院時代、師で