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80′s
2024年6月20日 09:14
或る晴れた日の南の方から吹く あたたかな風に乗って誰かの心に届く様に…(郵便ポストに届く手紙みたいに特定の人宛てではないのです。)忙しい朝のちょっとした合間にゆとりができた午後の微睡に落ち着いた夜の帷に誰かの時間に言葉が降りて来て人生の一部として溶けていってくれたら…何物にも代え難い喜びが溢れて来て胸がいっぱいになるのです心の窓をそっと開けて差し込む光と共に風の便りが
2024年6月11日 09:15
あれは胃から酸がじわじわと滲み出した湿った夜駅の近くの駐車場ハンドルを握り 前方に目を遣ると迷った星の様に蛍が飛んでいたここは綺麗な場所でもないのに生命を燃やしながら暗闇で光る蛍宙に飛んでいく黄緑色の瞬きを必死に目で追う私には まだ時間が残されている改善する時間も修復する時間も没頭する時間も変わる時間も躍進する時間も薄汚れた場所で発光する蛍もいるその事実が私の明日
2024年4月22日 09:15
僕は覚めない夢の中で息をする人が休息している時間ですら夢の為の準備をする僕は人に夢を与える生きた世界を一瞬でも夢の世界にする為に僕は時間を費やす現実を味わう時間ですら夢を追い求めている夢の世界は人に優しい争いや苦しみは存在しない人が見たい夢をつくりだすのだから当然の事なのかもしれない僕は夢の為に生き 夢の中で滅するその覚悟は出来ている人は僕を幻だと思うかもしれない
2024年2月16日 09:15
湖の底に眠っている魚の夢を見ました泳ぎもせず何もできず泡も吐かずまるで時が止まっているかの様な…上では他の魚が「遊ぼうよ」って泳いでいるのに水面は高くて遠くて光っているのがより怖くって…端と端の長さも知らないのにねそんな魚に同化していく自分を見ました頭が壊れていないから分かるのです背中をハリで刺される様なあの痛さが無理矢理 誰かに捕られる様なあの怖さが
2023年12月21日 09:15
氷の中に固めた冬の時間が溢れる思い出と共に今、私の胸の中で溶けて流れ出す″あの頃″はゆっくりとでも、確かに時は、進んで行きました儚くも美しく…そこに差し込む光と影大切な物とは何かを私に密やかに教えてくれました今という時は、私の胸の鼓動と共に足早に過ぎ去って行くでも溶け出したあの頃の想いが確実に今の私を突き動かす動き始めたゼンマイ仕掛けの絡繰人形が軽やかに