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【厳選映画】タクシードライバーに教わる3つの学び(マーティン・スコセッシ×ロバート・デ・ニーロの胸熱コンビが奏でる狂気の物語)

「You talkin' to me?」(俺に用か?)これは、この物語の主人公であり、自分を最も理解している男“トラヴィス”の鏡像に対する名台詞であり、この作品を表現するにふさわしい問いかけである。

【厳選映画】年間100作品ほど映画鑑賞をすることが大好きな僕が(最高記録は年300)その中でも特に喰らった映画を敬意を払い紹介していく企画。その中から個人的に学んだことをシンプルにわかりやすく3つに絞ってお話しします。好きな映画を熱く語るからこそ、興奮して文章や文体がおかしくなります。ご了承下さいませ。 by Curiosity

はじめに

タクシードライバーという作品は、ロバート・デ・ニーロという怪物と初めて出逢った作品で、個人的にとても感慨深い作品です。デ・ニーロが体現している狂気の芝居は、何度見ても飽き足らないし、あの日の感情を思いださせます。この物語の主人公、トラヴィスのDNAは、40年以上の時を経て「ジョーカー」へと受け継がれています。(この作品も喰らったので、いつの日か…)その上、オマージュは勿論のこと、デ・ニーロがキャストとして両作を繋ぎ、それぞれが“狂気へのプロセス”を重視している点も見逃せない。日常では垣間見る事の出来ない、狂気へのプロセスを描いた作品を観て、何か感じるものがあるのでは無いでしょうか?マーティン・スコセッシ×ロバート・デニーロというコンビも映画ファンとしてはアチチですね。鑑賞時は、火傷しないようにご注意下さいませ。。

『タクシードライバー』は、1976年公開のアメリカ映画であり、第29回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品です。カンヌ国際映画祭は、世界三大映画祭の一つです。世界三大映画祭について詳しく知りたい方はこちらの記事👇をご覧ください。30秒で読めるようにわかりやすく書いています。

あらすじ

ベトナム帰りの青年トラヴィス・ビックルは夜の街をタクシーで流しながら、世界の不浄さに苛立ちを感じていた。大統領候補の選挙事務所に勤めるベッツィと親しくなるトラヴィスだったが、彼女をポルノ映画館に誘ったことで絶交されてしまう。やがて、闇ルートから銃を手に入れたトラヴィスは自己鍛錬を始めるが、そんな彼の胸中にひとつの計画が沸き上がる……この先は実際に観賞して観て下さい‼︎次からは学んだ事を解説します。👇

①執着と怒りと妄想には要注意

僕は、これらの感情を否定している訳ではない。ただ、執着と怒りと妄想との関わり方には自他共に注意を払わなければいけないと思っている。時に、内へ溜め込まれた負の感情は、周囲への脅威・自己への喪失などのネガティブなナイフとして反転する場合がある。それを学ぶ場所は意外にも少ないし、体験した時には視野が狭く既に遅くなる場合もある。だからこそ、この作品や「ジョーカー」などの映画を観て学ぶ必要がある。学ぶというと固いが、「このような視点もあるのだふむふむ」という感覚が大事だと思う。実体験に変わる体験はないものの、この世界のあらゆることを全て体験することは不可能だ。だからこそ、映画鑑賞や読書を経て追体験することで、自分の価値観を拡張することができる。だから僕は、映画や読書が好きだ。大好きだ。追体験の効用は物知りになるということではなく、共感力・理解力を向上させ人に優しくなれるという点である。話が周りに回ったが、執着・怒り・妄想などを負の感情に支配させるのではなく、前へ向かう・強く進むための原動力・モチベーションに変換させる、それが大事である。

②デ・ニーロの役作りから学ぶプロフェッショナリズム

常に徹底した役作りで知られるデ・ニーロですが、本作の撮影に際し数週間実際にタクシーの運転手を務め、役の研究を行ったと言われています。この徹底した準備力には、役者としてプロフェッショナリズムを学ぶとともに、その作品への溢れんばかりの熱量は、トラヴィスの狂気へとも通ずるものを感じる。どのような仕事にも、準備は求められるものだが、役者の役作りへの準備は、命を削るようなものや、憑依するに値する覚悟を感じるものがあり、リスペクトがやまない。スタンディングオベーション極まり無いCuriosityです。日常で、仕事で、勉強で、準備をする時は、是非デ・ニーロの役作りのようにあらゆる角度から、目的のために全てを捧げたアプローチを、たまにはしてみてはどうでしょうか??

③時代背景を知る事でより愉しむことができる

僕はこの作品を何度か鑑賞しましたが、最初に観た18歳の時はよくわからなかったというのが本音です。それは作品の時代背景を知らなかったからだと思っています。勿論、事前知識無しで楽しめる作品が良作だ!!という意見も理解できますが、作品鑑賞には様々な愉しみ方があり、分かりづらかった表現に対して、時代背景やキャラクターのバックボーンなどを後で調べてみて「そういうことか!」というビックリマークを愉しむのも良きなのです。「珈琲はブラックじゃないとダメだ!砂糖を入れたものは珈琲ではないのじゃ!」のように堅苦しくならず、ブラックもよし、ミルクもよし、砂糖もよし、様々な嗜み方を試して、自分のストライクゾーンを知ることが大切であり、人生の醍醐味だと僕は思います。時代背景を知る事でさらに、皆さんの映画ライフが輝くことを祈っています。つまらないなと感じるのは自分の教養・知識不足なんじゃないか?という視点を頭の片隅に入れるだけでも、ストライクゾーンは広くなります。可能性の入口を広げた方が心地よいとCuriosityは思います。

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『タクシードライバー』は、1976年公開のアメリカ映画。監督はマーティン・スコセッシ。脚本はポール・シュレイダー。主演はロバート・デ・ニーロ。製作はマイケル・フィリップス、ジュリア・フィリップス。コロムビア映画配給。 第29回カンヌ国際映画祭パルム・ドール受賞作品。

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