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【2022.7】今月良かった曲20選レビュー

 どうもです。

 月末恒例、音楽紹介記事の7月分です。今月もリリースされた楽曲(アルバム、EP、シングルetc…)を対象に、良かった楽曲を紹介していきます。読んでくださった方に1曲でも良き出逢いがあります様に!ではどうぞー。



#1『Fabulist』/ Unprocessed

 ドイツはヴィ―スバーデン出身のプログレッシヴ・メタル/Djentバンド。8月12日にアルバム『Gold』のリリースを控えており、その中から公開された1曲。ちょっと良すぎたので紹介しました。
 何度聴いても新鮮に感じる特徴的なサウンド、緊張感とオーラ漂う演奏、それらが演出するロマンティックな世界観は相変わらずで、Gt/Vo.Manuelのとろける様なクリーンも非常に親しみやすく安らぎすら感じます。一度聴いたら最後、開幕から繰り返されるメロディがもう耳から離れなくなる仕上がり。新譜は個人的名盤『Convenant』に匹敵するのか…楽しみです。


#2『バスタイムプラネタリウム』/ HACHI

 VSingerプロダクション「ライブユニオン」所属の"感情系VSinger"。HACHI×海野水玉によるシリーズで今年3曲目となるシングルをデジタルリリースしました。
 「夜に寄り添う」をコンセプトに活動している彼女ですが、この新曲でもそれが歌詞や歌い方から強く伝わってきます。また、寄り添うだけでなく、背中を押してくれる様なラスサビの展開も特徴的でした。澄んだ海にも負けない透き通った歌声、感情の乗った伸びやかなロングトーンも日々進化している気がします…。新衣装&ヘアスタイルでまた一段と可愛くなって楽曲を披露するMVも透明感ありすぎるので是非ご覧ください。
 因みに、2ndワンマンライブ開催を目指したクラウドファンディングでは開始僅か数分で目標金額800万を達成。最終的にはそれを大きく上回る支援金額2800万(360%)、支援人数1,200人で幕を閉じました。自分も支援し現地参加が決まっているので本当に楽しみです。


#3『新世界へ』/ 存流ある & 明透あす

 クリエイティブレーベル「KAMITSUBAKI STUDIO」(花譜らVsingerが所属)から派生した「SINSEKAI STUDIO」所属のVsinger存流ある明透あすの、2人で歌うのは初となるオリジナル曲がリリースされました。作詞・作曲・編曲は女性ボカロPの香椎モイミが手掛けています。
 映画の様なただならぬ雰囲気で幕を開け、その後の展開も映像的なので是非MVと共に聴いて欲しい1曲。華麗な劇場パフォーマンスと空間を彩るプロジェクションマッピング、そして大胆なステージの移り変わり、全てが完成されており隅から隅まで美しさが限界突破しているので。
 ピアノのように繊細で囁き混じりの透明感ある歌声が持ち味の存流ある、対照的にハリのある大人っぽい声で予測不能の声色を持つ明透あす、ソロパートで個性を魅せながらも、それが合わさった時の相乗効果たるや。美しいハーモニーが文字通り新世界へ連れていってくれます。ずっと浸っていたくて、思わずリピートしたくなる曲でもありましたね。


#4『afterglow』/ AZKiあずき

 VTuberグループ「ホロライブ」所属のAZKi、今年初となる新曲をデジタルリリースしました。本楽曲は、2022年7月3日に行われた彼女の生誕祭ライブで初披露され、多くの感動を巻き起こしました。
 作編曲はDaijiro Nakagawaが担当し、そこにAZKi自身も作詞・作曲で参加。夕空に想いを馳せるような情景溢れる楽曲で、彼女らしい優しく繊細な表現力が際立っています。一度は卒業の道も考えた彼女でしたが、2021年4月のライブをキッカケに「後悔のない活動をしたい」と踏みとどまり、ホロライブで活動を続けています。歌姫としてVTuberとして激動の4年間を送ってきた事を想うと、"もう行かなくちゃ"など自身との決別を表す様な歌詞を筆頭に色々とブッ刺さり、もう涙無しでは聴けなかったです。
 これらを知らなくても何か感じ取って貰える楽曲になっているとは思います。逆に何か感じ取って貰えたなら、それをキッカケに彼女の活動を覗いてみてください。上記に貼った生誕ライブだけでも是非。


#5『Neck Splitter』/ Colosseums

 イギリスバーミンガム出身のメタルコア・ラップコアバンド。昨年デビューEP『Chaleur』をリリースしたばかりで、今年初となる新曲をリリース。
 いやぁ…更に良くなった。MVからも分かる通り、Attila辺りの影響を受けてるであろう楽曲スタイルはそのまま、切れ味が増したなと。特にボーカル、普通のラップだけでなくシャウトに切り替えてからも問答無用に刻みまくるの凄すぎます。サウンドアプローチもよりヘヴィに攻撃的になって、無駄にテクニカルな処も好き。それでいてこのノリの良さ、キャッチーなメロディがあるのはズルい武器。


#6『Future Downloader』/ Kobaryo

 ハードコアテクノを制作及びクラブなどでのイベントを開催している同人サークルHARDCORE TANO*C(ハードコアタノシー)と、DJ Myosukeらが設立した「Psycho Filth Records」に所属し、自身もハードコアレーベル「HiTNEX TRAX」を設立しているDJ/トラックメイカー。国産スピードコアでKobaryoさんの右に出るものはいないと思ってます(好きなだけ)。そんな彼がHARDCORE TANO*Cより新曲をデジタルリリースしました。
 天才。最強が過ぎました…特に曲展開。Kobaryoさんらしいスペーシーでキャッチーなフレンチコアをベースに、0:56~にはゴリゴリのメタルギターリフ盛り込んできてひっくり返った。その後も気づいたらスピードコアになったり、相変わらず幅広いサウンドで差分を付けたりしつつ、2:34~にはまさかのピアノ!!これで終わりかと思いきや極め付けはお得意の超爆速カオスキック(3:12~)。マジで最高です、本当に。


#7『Nonnegative』/ coldrain

 国内ラウドロック界を代表し、世界中でも活躍を魅せるメタルコアハンド。今年でバンド結成15周年を迎え、前作『THE SIDE EFFECTS』から約3年ぶり、7枚目となるアルバムをリリースしました。
 リリース当日に聴いた1周目は微妙では…って云うのが正直な処でした。勿論何曲かは良い!って思えた曲もあった。んで、その後も何周かテキトーに聴いてて多分5、6周目辺りから「あれ…良くね…?」ってなったw ファーストインプレッションの新鮮さ、目新しさはやっぱり薄みなんだけれども、15年かけて積み重ねてきたモノが確実に楽曲に反映されてるなと云う気はしました。クラップやシンガロングなどライブを意識したパートも多いのは、今月からスタートしたツアーのファイナルステージである横浜アリーナがイメージに絶対にあるんだろうなと思う程。最終的に気に入った曲はTr.2「CALLING」, Tr.3「Cut Me」, Tr.9「2020」, Tr.10「Rabbit Hole」です。ただ、先述した通りどれもライブ映えするはずなので、ライブ次第で好きな曲は増えていきそうです。横アリ行こうか本格的に検討しなきゃですわ。


#8『Dawnfall』/ Greylotus

 アメリカはメリーランド州ボルチモア出身のテクニカルデス/デスコアバンド。遂に記念すべき1stアルバムをリリース。2018年リリースの「Currents」も収録されてるのがちょっと驚きでしたが、お陰でこの1枚が名刺代わりになったのかなと思います。
 デスコア由来のゴリゴリアグレッションを備えながら、テクニカルなピロピロメロディ、シンフォニックでドラマティックなパートも搭載。うっすらと光るシンセやコーラスはダークな世界観をイイ感じに柔らかい仕上がりに。全曲通して何でもアリ、全部乗せにしやがったと云う印象しかないんですが、それが紛れもない個性として昇華されてるのがエグいです。Tr.1「Rectilinear Motion」でも十分伝わるかなと思います。
 音作り的には奥行きもあるし、パートの棲み分けもハッキリしてるので、ちゃんと聴き終わるとスムーズな融合を果たしていると思わされます。表題曲Tr.8「Dawnfall」なんかは6:20と長尺ながら、難なく聴けるし、アウトロで多幸感に包まれるので一番好きなまである。普段テクデスそこまで聴かない自分でも本作はかなり気に入っていったので、一聴の価値はあるかと。


#9『Conjuration』/ The Wind Covenant

 イタリア出身のプログレッシヴ・メタルコアバンド。デビューEPをリリース。全7曲中3曲が既にリリースされてた曲でしたが、残りが良かったので全然満足してしまったw
 オリエンタルなサウンドが響く世界観で、煌びやかと思いきや、どちらかと云えばスクリームボーカルもギターもローが効いてて印象としてはヘヴィさが勝ってる感じ。スピードや展開もそこまでアグレッシブではなく、ゆったりと奏でられるサウンドを聴かせるパートが多いなと。その中でDjent特有のグルーヴ感が上手く溶け込んでるのがかなり好み。また、クリーンの入るタイミングとか展開に若干クセがあって、独創的なスタイルを魅せてくれるのが良いなと思います。メリハリもあるっちゃあるし。Tr.3「Periphecy」, Tr.5「Absolution」, Tr.7「Long Forgotten」が特に気に入っています。


#10『Translucent』/ Termina

 ギタリストNik Nocturnal(リアクション動画でも有名ですねw)、ヴォーカリストAndy Cizek (Monuments, Makari, WVNDER)によるプロジェクト。昨年は普通に良作だった1stアルバムをリリースした彼らが、今年初となる新曲をリリース。本作からドラマーにChris Turner (Oceans Ate Alaska)を起用し、ミックス・マスタリングはZakk Cervini(今年だとBad Omensの新譜なんかも彼)が手掛け、ガチプロメンバー揃っちゃったっていう。
 グルーヴィーに繰り広げられるDjentリフ、浮遊感アリのキャッチーなメロディ、レンジ広すぎスクリーム&クリーン、手数多すぎバケモンドラミング、流石のメンバー構成で明らかに前作よりクオリティアップしてるし、よりヘヴィになりつつもちゃんと聴きやすかった。ブレイクダウンも狂気。総じて好き、満点!


#11『Arcana Eden』/ Team Grimoire vs Sakuzyo vs Laur

HARDCORE TANO*C所属のDTMコンポーザー/DJであるLaurさん、Diverse System所属のSakuzyoさん、El dorado所属のTeam Grimoireさんによる渾身の合作曲がリリース。作曲の3名をご存知の方からすればヤバすぎるのは目に見えてました。混ぜるな危険なんよ、自分も2度見どころか5度目した。
 ガチでこの世の終りか?と想う壮大すぎるラスボス曲が解き放たれてしまった、、、としか言いようがないバケモノクオリティ。3人のそれぞれの個性が丁寧にかつ尖ったまま散りばめられていて、例えば1:09~の切り込み方、コーラス&キックはLaurさんの荘厳ムーブだし、1:32~優雅なピアノと不規則なサイケデリックベースによる世界観構築はSakuzyoさんしか有り得ないし、2:15~の悲鳴サウンド一呼吸爆裂多重キックもGrimoireさんの十八番。終盤はもうごちゃ混ぜカオスで最高。本当にクソカッコいいです、ありがとうございました。
 因みに7月7日にリズムゲーム『Arcaea』の最終章Ver. 4.0がリリースされた為にラスボス級楽曲が一挙にリリースされたっぽいです。気になった方は下記画像を参考に残り曲もチェックしてください。完全にヤバすぎるので。

© 2021 lowiro


#12『Ⅱ』/ Jason Richardson

 メタルコアバンドBorn of Osirisや、デスコアバンドChelsea Grinを経てソロプロジェクトを始動し、アメリカで大注目の実力派ギタリストJason Richardsonが2ndアルバムをリリース。前作『Ⅰ』から実に6年ぶり。嬉しすぎて軽く発狂しました。
 ガチで筆舌に尽くし難い程の超絶技巧は相変わらずで、もう聞き惚れるばかりでした。終始、徹底的にギターを弾き倒す姿もMVで拝めます。なお、ドラマーは今回もThe Word Aliveで2016年までドラムを担当していたLuke Hollandを迎えています。『Ⅰ』と比べて、本作は三味線や琴っぽい和のテイストや、8itサウンドなどゲーム音楽をオマージュしたような楽曲が多く収録されている印象。これまでも独創的なアイデアが詰まっていましたが、また新しい遊び心が加えられた様な気がします。細部までの入念に作り込まれており聴き応えしかなく、最後には壮大だった…って云う感想に尽きます。特に気に入ったのは、Tr.1「Tendinitis」, Tr.4「p00mbachu」, Tr.5「Sparrow」, Tr.7「Byronius of the 4th Order」, PolyphiaのギタリストTim Hensonを迎えたTr.11「Upside Down」です。インスト曲なんで作業のお供に是非。


#13『Watchers』/ Rosen Bridge

 イギリスはウェールズ出身のメタルコアバンド。2019年に活動休止から復帰したバンドで、今年2曲目となる新曲をリリースしました。
 本作はHacktivistのVo.Jot Maxiをフィーチャーし、彼の独特なラップスタイルが見事にマッチ。Vo.Alex Woodallとの絶妙なコントラストを生んだ1曲に。開幕シャウトは強烈で、サビまでは絶妙にドライブ感のあるメタルコアリフと、フローとを織り交ぜていく展開。ブレイクダウンへも隙が無く綺麗にキメてくるのには唸りましたね。近いうちにアルバム出たら嬉しいわ。


#14『Прятки』/ Wildways

 ロシア出身のポストハードコアバンド。今年2曲目となるシングルをリリース。2020年にリリースしたアルバム『Anna』は気に入っていて、2020年の名盤記事でも取り上げました。その後、シングルをいくつかリリースしてましたが、個人的にはどれも刺さらずスルー…w
 このシングルを以てまた一つ方向性が固まったのかなと云う気がします。前身バンド"Sarah Where Is My Tea"からだともうキャリア10年にもなる訳で、どこか集大成っぽさもありますね。彼らの持ち味であったチャラい遊び心とオシャレな感じを残しつつ、思いっきし緩急を付けたヘヴィーなメタルコアサウンドをプレイ。2:30~のブレイクダウンも彼ら史上一番重いのでは?と感じた程。次のアルバムが少し楽しみになった1曲でした。


#15『SHINIGAMI NOTE』/ Mori Calliope

 VTuberグループ「ホロライブ」所属で、英語圏を中心に活動する部門「ホロライブEnglish」の神話をモチーフにした「holoMyth」のメンバー。ユニバーサルミュージックEMI Recordsからメジャーデビューし、メジャー1st EPをリリースしました。
 この月末記事でも度々紹介してきたので、本当に遂に…っ!って感じ。メジャーシーンに来ても良い意味で変わらず、彼女の全力が詰まった一枚でした。楽曲テーマや歌詞は全て彼女自身が手掛けており、自己観察的なモノを多く取り入れ彼女の内面を映し出しています。共感してくれるリスナーがいたら嬉しい、"何か"を届けられたらと想いを込めているそうです。また、ヒップホップを始めたキッカケを"ヒップホップはどの言語でも美しいから"と語り、最大のルーツは日本のネットラップと語る彼女らしく、日本語ならではの言葉遊びも添えながら英語と組み合わせるセンスには脱帽です。
 EP新規曲では、Tr.6「Let's End the World」がヤバすぎた。世界観も素晴らしく、Giga & TeddyLoidによるサウンドの切れ味、攻撃力は言わずもがな。そして終盤(2:13~)に掛けての展開が本当に最高です。
 EPリリース翌日の初のソロライブでも最高のパフォーマンスを魅せてくれた彼女。年末にはメジャー1stフルアルバムをリリースすると発表。この勢いでVTuber界だけでなく、世界を代表するアーティストになると信じてます。


#16『glow』/ 水瀬いのり

 KING AMUSEMENT CREATIVE所属、声優および歌手として現在も大活躍中の、水瀬いのり。前作「Catch the Rainbow!」から約3年ぶり、4枚目となるアルバムをリリースしました。
 まず、アルバム新規曲が9曲もあって全14曲と云う中々に大作だったのが嬉しかった。全体としては素朴な落ち着いた印象の作品でした。インタビュー記事を読んでみても、彼女自ら「史上最高に人間味のあるアルバムになった」と評する通り、確かに背伸び感のない、自然体な感じが歌声や歌い方にも表れているなって気がしました。前作から3年の間は丁度コ〇ナが被っているのもあり、その間に抱えていた生々しい部分も含めた等身大の自分を沢山詰め込んだと云います。
 特に良かった4曲を挙げます。天才、田淵智也と初タッグとなったTr.2「僕らだけの鼓動」は自然と身体がリズムに乗ってしまう王道でありながら、2サビ直後で田淵節炸裂。続いて、Tr.3「We Are The Music」はTAKU INOUE独特の難解リズム、グルーヴ感しかなくてよく歌い切ったなと感激。そして、一番良かったのはTr.8「八月のスーベニア」、手掛けたのは彼女の名曲「三月と群青」と同じ藤永龍太郎。つまりはそういう事です。ラスサビへ向かっての感情の運び方が堪らん。そして、一番新鮮味を感じたTr.11「パレオトピア」はサウンド的にも楽曲展開的にもライブ映えすると確信してます。
 このアルバムを引っ提げてのツアーは9月よりスタート。ファイナルは昨年10月から1年ぶりの横浜アリーナ。自分も遊びに行くので本当に楽しみです。次こそは声出せる状況になっているといいなと願うばかり。Tr.13「僕らは今」を会場の全員で歌いたいんですわ。


#17『Overture』/ Midnight Grand Orchestra

 VTuberグループ「ホロライブ」所属の星街すいせいと、サウンドプロデューサー・TAKU INOUEによる“ユニバースミュージックプロジェクト”として今年3月に始動したMidnight Grand Orchestra が1stミニアルバムをリリース。
 このタッグは「3時12分」や「Stellar Stellar」などで巷では有名ですが、やはりハズレ無しだなと改めて思い知らされた一枚でした。オーケストラのような重厚感や壮麗さもイメージしたエレクトロニックポップが主体で、ユニット名に恥じぬガッチリとした世界観を演出。Tr.1~Tr.4では光り輝くネオン街を掻っ攫ったかと思えば、Tr.5~Tr.7は目を瞑ってゆったりと浸りたくなる。そんな色んな真夜中に連れてってくれる最高の楽曲達が揃っていました。中でもTr.6「流星群」への繋ぎが特に好き。作詞も共作がいくつかあり、両者のクリエイティブな面が惜しみなく反映されています。
 8月20日にはこの一枚を携えて初のバーチャルライブ「Overture」が開催されます。興味が湧いた方は是非。


#18『共鳴』/ V.W.P

 クリエイティブレーベル「KAMITSUBAKI STUDIO」所属のバーチャルシンガーである花譜、理芽、春猿火、ヰ世界情緒、幸祜の少女達が集結したバーチャルアーティストグループ。昨年から本格的に活動スタートし、「魔女」の系譜曲と呼ばれる、5枚目のシングルをデジタルリリース。
 作詞・作曲・編曲はお馴染みカンザキイオリさん。既にライブでは何度か聴いた事があり、ずっと待ち侘びていました。ライブ感溢れるノリノリになれるダンスロックナンバーですが、それだけじゃない彼女達の個性がとことん光った完成度の高い1曲。可愛い、カッコいい、エモい、全てをバランスよく詰め込んだ構成が本当に見事。開幕の名乗りや、3:13~のこれぞV.W.Pと云わんばかりの神秘的な雰囲気の演出には思わず息を呑む。また、歌詞には1人1人のオリ曲タイトルや他の系譜曲も隠れていて、彼女達の世界に引き込むパワーに溢れてるなと。MVも振り付けや表情には見応えしかないし、仲睦まじい様子には真面目にオタクスマイルが止まりません。相変わらずリリックモーションも素晴らしいに尽きるし。いつか絶対ライブで思いっきりコールしながら一緒に踊りたいですねマジで。


#19『2222』/ Chaosbay

 ドイツはベルリン出身のプログレッシヴメタルコアバンド。先月の記事でも我慢できず紹介した位には楽しみにしていたアルバムが遂にリリース。
 結論、今年の名盤入り決定。捨て曲ゼロ。むっちゃ良かった。「今日まだ解決できていない諸々の世界情勢が解決され、平和的共存が可能な新しい時代を切り開くことができる可能性を強く信じてできた作品」とGt/Vo.のJan Listingがコメントしている通り、コンセプトアルバムとしても良かったです。ゲストボーカル達も中々に豪華ですし、相当気合入ってるなと。
 Tr.1「New Age」の開幕感とか最高で。このバンド独自の太い歪みまくったサウンド、数多のジャンルや他媒体作品からヒントを得たであろうオシャレエフェクトの組み込み、透明感ある伸びやかなボーカルをこれでもかと聴かせてくれました。タイトル通り未来への旅の期待感・安心感すらあった。
 曲の繋ぎもTr.3「Future of Death」⇒Tr.4「2 Billion」や、Tr.5「What Is War」⇒Tr.6「All This Beauty Can't Be Real」はこの順番じゃなきゃ聴くの有り得ないレベルで好き。んで〆のTr.12「New Age(Reprise)」でそのままリピートできちゃうのズルいんだわ。
 改めて、重低音付き耳馴染み良すぎ爽やか超メロディックアンセムに仕上げるのが本当に巧み。最高の1枚でした。引き続き推していきたい。


#20『Over Time』/ ORIO

 VTuberグループ「ホロライブ」所属、天音かなたと常闇トワによって今年5月に結成されたユニット「ORIO」。結成時にリリースされた1stシングル「Over Time」に加え、上に貼ったユニットライブにて初披露した「Like a Phoenix」, 「Pray」を収録した本ユニット初のEPをリリースしました。動画は初手ORIOが登場するので、是非3曲とも見てください。
 早く音源聴きたかったので、やっとか!って云う喜び。2人とも4期生であり、それぞれのコンセプトである“天使”と“小悪魔”の化学反応が魅力的なこのユニット。クールで透明感ある歌声で深みを与える天音かなた、重厚感あるイケボでパワフルに支える常闇トワ、と云う感じで、Tr.1「Over Time」リリース時にも相性は抜群に良いなと感じていました。
 Tr.2「Like a Phoenix」はそんな2人の美麗ハーモニーが圧倒的すぎて何度聴いても震え上がるほど。歌詞も日々の活動への想いが込められている様に感じます。Tr.3「Pray」は作編曲t+pazoliteさんの時点で優勝確定、その期待を遥かに超える攻撃力高すぎゴリゴリのクラブトラック。2人ともカッコよく歌いこなし、オマケにダンスも超カッコいい。堪らんのよ。近日中に現地でのユニットライブ開催を切に願っております。




ーーー以上、7月の良かった曲20選でした。

 今月はアルバム5枚、EP4枚、シングル11枚を紹介。メタルコア・デスコア、VTuber(Vsinger)、ハードコアテクノ、アニソン(アニメ声優)と、かなり自分らしい幅広い選出にもなった気がします。中でもVの勢いが凄まじかった月かなと。あとはライブも沢山あって、メタルコア現場は地元のライブハウスも行ったし、VTuberのライブも現地・配信共に楽しんだ想い出。
 流行り病とか関係ない位体調も全然崩さないし、この調子で下半期もやっていきます。ここまで読んでくださって、ありがとうございました。何かオススメ曲や要望等あれば何でもお気軽にコメントください。また、少しでも良かったと感じていただけたら、スキでの反応やシェアしていただけるとむっちゃ嬉しいです。よろしくお願いします!

 ではまた!

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