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2020年 メタルコアベストアルバム10選

 どうもです。2020年もいよいよ終わりが近づいてきたので、今回の記事から1年の総まとめ的なのをいくつか書いていきたいと思っています。

 それの第一弾ということで、タイトルからもわかる通り、普段一番よく聴く音楽ジャンルである"メタルコア"から今年のベストアルバムを10枚選びました。今年はくそコ〇ナのせいでライブも中止や延期が相次ぎ、中々音楽との向き合い方が少しいつも通りではなくなってしまった年でした。非常に残念無念。。。その代わりといってはなんですけど、家で新しい音楽を求めて沢山ディグれた年でもあったなぁと思います(YoutubeとSpotifyは常に有能)。まじで家にいるときはほぼずーっと音楽聴いてるし。

 ということで、早速なんですけれども、完全主観で悩みに悩んで選んだ10枚を軽くコメントも交えて紹介していきます。ただ、自分は楽器弾けない聴く専の人間なので、コメント内容は期待しないでください(笑) あと今回メタルコアってしてるんですけど、スクリーモ、ポスト・ハードコア、プログレッシヴメタル、Djent、などなど含まれてます。まぁこの畑好きな方は細かいとこ恐らく気にしないでしょう(笑)



1.『Anna』- Wildways

 ロシア出身のポスト・ハードコアバンド。4枚目のアルバムですね。昨年3枚目出してくれたのに、もう4枚目。大好きなバンドの1つなので、むちゃくちゃ嬉しいし、今作はこれまでの中でもかなり好きです。スクリームとクリーンが一番好みな配分だったのがデカいのと、一枚通しで聴いて時の流れが気持ちいい。始まりと終わりを完全に位置付けてるような楽曲だったし。

 疾走感溢れる1曲目の「Hyenna」と激しさとエモさが入り混じる3曲目の「Event Horizon (Ближе к тебе) 」、静と動がハッキリしてる8曲目の「Воздушный замок」が特に好きです。

 今作は全体的にも、ちょっとふざけた遊び心ある感じや、過度な転調みたいな捻りを効かした感じは然程なく、真っ当な自分たちの強みであるサウンドやメロディーライン、ボーカルワークを前面に押し出したような一枚だったと思います。歌詞の意味はわからずとも、雰囲気、曲調で伝わってくるものが確かにありました。



2.『Radiant Dark』- If I Were You

 アメリカ、ニューヨーク出身のポスト・ハードコア/メタルコアバンド。もう5枚目にもなるアルバムですが、またまた最高でした。まじでジャンルとか関係なく、今年最高の1枚を選ぶなら迷わず今作です、そのくらい聴き込んだし、好き。

 しかし、本当に彼らは初期の頃からスタイルを全く曲げないですね、まじでその姿勢から既にカッコいい。自らの王道を貫き続けながらも、少しずつ進化を遂げていくのってマジで難しいと思うんですよ…。よっぽど好きなんだろうなぁ、って思います。聴く側も好きだから、最高なんですけど(笑)

 特に好きなのは3曲目の「False Reality」。楽曲単位なら今年ベスト曲。自分のSpotifyによると、今年一番聴いた楽曲でもあるらしいので(笑) サビがいいのよ、この曲。2段構えで加速していく感じも、クリーンとスクリームが交互にくる感じも。1番のサビから間髪入れずに2番に繋がっていくのも最高にイケてる。そんで極めつけはブレイクダウン。溜めが入っての、サウンド全消しーの、ボーカルで落とす!!これこれー!!!ってなる(脳汁ぶしゃー)。そのまま刻みつつフェードアウトするので、余韻も良き。マジで素晴らしい。

 圧巻で身体に馴染むメロディをこれでもかと浴びせてくれる彼らには今後も期待と信頼しかないですね。早く来日ライブしてくれないかな…。



3.『Sun Through a Harsh Winter』- Dreamwalker

 アメリカオハイオ州、クリーブランド出身のプログレッシヴメタルコアバンド。2枚目のEPです。1枚目も最高だったけど、更に進化してきてくれました。サウンド面とメロディ面も。

 前作より、よりテクニカルに、よりドラマチックになってる。繰り返しフレーズが多いのに曲展開が予想つかないのが彼らの魅力として、前作でも感じていたけれど、その展開に激しさと派手さが増した気がします。特に6曲目「Arkadia」は圧巻。畳み掛けるようなフレーズ、重なるクリーンとスクリーム、2:35~辺りからの流れなんか、凄すぎて。大好きですね、ここのボーカルワーク。スクリームもレパートリー多すぎ(笑) 

 ラストのタイトル楽曲も、超壮大な感じに仕上がってて。コーラスがいい仕事してるし、波の音なんかも使った音空間表現が綺麗でいいですね。まだまだ作品数も少ないバンドなので、今後も期待"大"です。



4.『C'est La Vie』- NOVELISTS FR

 フランスはパリ出身のDjent/プログレッシヴメタルコアバンド。3年ぶり、3枚目となる今作ですが、やっぱり最高でした!と同時に、ボーカルMatteoにとっては最後のアルバムにもなりましたね。バンド内で何があったか、彼らがどんな人であるかは深く知らないけれど、彼が抜けた後も、彼は"Sal3m"という新バンドを組み、Novelistsは新ボーカルとしてTobias Rische(ex.ALAZKA)を迎えてカッケー新曲「Lost Cause」をリリースしてくれました。

 ファンとしてはやっぱり音楽出し続けてくれれば十分なのです。プライベートは正直どうでもいい。その音楽を通して好きだったり、応援したいだったりという気持ちが生まれるのでね。

 で、今作の話。1曲目からなんか安心絶対最強を確信するんだよなぁ。これぞNovelietsというか。元々この畑のパイオニア的な存在でしたが、その後も磨きがかかりすぎて完全に誰も到達できない領域にいます彼らは。伸びやかなクリーンとエモいメロディで聴かせてきたかと思いきや、たまに入る力強い厚みのあるスクリーム。このコントラストが本当に好き。そんな感じで過去最高傑作とも言える今作なんですけれども、一番好きなのは4曲目「Modern Slave」

 まじでサウンドがテクい!テクい!この軽やかに踊ってるみたいなギターリフ好きすぎる。サビの唄い上げも最高。ラストのギターソロも綺麗すぎんだろ。間違いなく傑作でした。今後も両バンドから目が離せません!



5.『Zodiac』- October Ends

 イギリスはイングランド、ニューカッスル出身のメロディックメタルコアバンド。EPはリリースしていましたが、今作が記念すべきデビューアルバムです。シングル曲「DEVIL'S DEN 鬼」や「LOST 蛇」を昨年から徐々にリリースしていた彼らですが、その時から異才を放ってましたね。ツインボーカルで、多彩なサウンド溢れる楽曲センスもそうですけど、ファッションセンスが最高です。こういう見た目から自分たちのバンドの趣味を前面に出して世界観を作っていくバンド大好き。しかも、イケてるし。

 作品の方はメタルコアを軸に、メロディックやハードコア、ニューメタルなど幅広く取り込んでて、かなり聴き応えのある一枚。干支の漢字だったり、MVでは歌詞が漢字で出てきたりと、漢字愛?日本愛があるっぽいのでいつか来日して欲しいバンドの1つです。そんな感じで、一番刺さったのはMVにもなった11曲目の「BURY ME UNDER 豭」

 ファッションマスクまじで似合うなぁ(笑) っていうのは置いといて、この曲割と色々詰め込まれてるのに、仕上がりが完璧なのよ。ラップがあったり、1サビ終わった後のスクリームラッシュもくっそカッコいい。そのままブレイクダウンだし。ブレイクダウンもスクラッチ入っててお洒落かよ、まじで。サビで交錯するツインボーカルは図太く、唯一無二感出てます。ラストはコーラスも入って、壮大にドラマチックにフェードアウト。まだ再生回数少ないので、多くの人に聴いていただきたいですね。彼らは今後大注目というか、個人的には大物になってくれると思ってます。



6.『Desiderata』- Revision the Dream

 イスラエルはテルアビブ出身のDjent/プログレッシヴメタルコアバンド。今年一番の掘り出しもの?ですね、いい新人バンドを見つけてしまった。1st EPとなる今作ですが、マジでデビュー作とは思えないハイクオリティ。

 細かくリズミカルに刻むギターリフ、浮遊感を煽るキラキラシンセ、全く読めないドラマチック性溢れる展開が最高です。2曲目の「Untame the Unknown」が一番傑作かね。1:00~からの展開ヤバすぎでしょ。引きずり込むセンスの塊。ボーカルのスクリームも聴いてて心地いいタイプ。

 5曲目の「Broken Chains」なんかは民族楽器系のサウンドも入ってて、テンポの切り替えも上手い。この手のジャンルは如何に飽きさせず、何なら無限リピートできるかみたいなところが個人的には割と大事だと思っているので、それを既に確立させている彼らは凄いと思います。今後リリースする楽曲でも色んなアプローチで驚かしてくれそうです。



7.『No Time to Waste』- Inventure

 アメリカニュージャージー州のブリック・タウンシップ出身のプログレッシヴメタルコアバンド。1stアルバムから2年ぶりとなる今作ですが、より厳つく、より激しく、よりメロディックになってる。。。

 1曲目のアナウンスのような入り、怖すぎでしょwww でもそれが超カッコいいっす。2曲目の「Renaissance」はMVにもなってますが、サビのスローテンポクリーンが気持ちいい。

それ以外がかなり狂ってる極悪サウンドしてるので、ギャップがまた最高です。でも、これがInventureだなっていうのを凄い感じます。1stアルバムでもスピード感の扱いが上手で、聴く側を優しく乗せてくれる感じあった(「Creations Of Chaos」とか)。サウンドは全く優しくないのにね(笑) 

 極悪さとスピード感では9曲目の「Ghost」もヤバかった。刻みも気持ちいけど、随所で入ってる打ち込みがダークな世界観作ってて好き。このバンドはMVもそうだけど、ダークな感じがとことん似合う。あとインスト曲が5曲目と8曲目に入ってたけど、雰囲気のギャップが凄い…でもアルバム全体として見た時に前後の繋がりとしては最高でした。そういうとこでも今作はかなり完成度高いと思います。



8.『Way It Ends』- Currents

 アメリカコネチカット州出身のプログレッシヴメタルコアバンド。2年ぶりの3rdアルバムです。このバンドは枚数を重ねるに連れて聴きやすくなっていってる気がする…自分が慣れていってるだけかもだけど(笑)

 そんな今作なんですが、楽曲幅が広い!2曲目と3曲目とか別バンドかと思う(流石に言い過ぎ?)。2曲目「A Flag To Wave」は重低音ビート効かせまくってきたら、サビはむっちゃノリやすくクリーンパートってこともあってこのバンドにしては表情明るめだなと思います。良いメタルコアしてる。

 逆に3曲目「Poverty of Self」は悪い音鳴らしてるねぇ…(褒めてる)。終始スクリームもサウンドもくっそ重いし、暗いし、刻むし。これはどちらかというと前回のアルバムの延長線を感じます、「Into Despair」と同じ系統。でも、不思議と今回の方が聴きやすくなってる気がするんですよね。随所のDjent寄りなテクニカルな部分でしっかり聴かせにきてるというか。この曲が今作だと一番好きかもです。

 あとは最後に持ってきた10曲目、11曲目ですかね。かなりドラマチックな仕上がり。こういう楽曲はライブ映えする。特に10曲目中盤以降の盛り上がりは最高。ブレイクダウン、ギターソロ、叙情的なスクリームとクリーンが入り混じってフィニッシュ。新しいCurrentsを感じれた気がします、そうなると彼らの転換点とも思える今作ですが、これがまだまだ進化途中かもしれないと思うと益々今後の活躍が楽しみです。来日してくれェェェ!!!



9.『Greyview』- Invent, Animate

 アメリカテキサス州出身のプログレッシヴメタルコアバンド。4年ぶりとなる待望の3rdアルバム。前作2枚も好きですが、今作が一番好きかもです。そのくらい良かった。何が良かったって、曲構成、曲展開ですね。あとキャッチーな感じとエモさが追加された。恐らくなんですが、ボーカルがBen EnglishからMarcus Vik(ex.AVIANA)に変わった影響が大きいのでしょう。

 サウンドは今迄の彼らのDjent寄りなギターリフが顕在ながらも、抑えるとこは抑えてドラムや打ち込みといいバランスになってると思います。特に4曲目の「Hollow Light」はイントロからカッコいいし、サビのクリーン寄りなスクリームがむっちゃ好き…。

 そんで、ラストの「Nova」よ…完璧じゃん…。静寂を切り裂く轟音ギターリフと、力強くも伸びやかなスクリーム。織り重なってる時にごちゃごちゃせずに両方綺麗に聴こえるの凄いよ…。中盤で休んだ後は怒涛の畳み掛けでまた静寂に帰ります。ほんと見事な曲展開。メタルコア直系の聴きやすさとDjent系の重圧・轟音が綺麗に昇華された傑作、必聴です。



10.『GHØSTKID』- GHØSTKID

 ドイツ出身のメタルコアバンドで、今年2月にESKIMO CALLBOYを脱退したSebastian "Sushi" Biesler(前ボーカル)による新プロジェクト。セルフタイトルアルバムかっけー(個人の感想です)。いやぁ…EskimoはEskimoで今年リリースしたEPかなり良かったけれど、こっちも負けじとやってくれました。アルバム全体を通して、彼がいた頃のEskimoらしさを若干感じさせつつ、エレクトロサウンドを排除したことで、鋭い牙を剥いたような攻撃的で凶暴なメロディが溢れてます。彼のスクリーム、"ザ叫び"って感じでキレが凄いし、怖いんだよね、それが魅力的なんですが(笑)

 何といっても2曲目の「START A FIGHT」やっぱり彼のボーカルセンスというか、バリエーションが半端じゃないなと想わせてくれた。クリーンとスクリームの切り替えしが異次元なんだよな…まじでエグイ。あとは、サビへの盛り上がりと、サビに入った瞬間流れ込むダンスチューンで最高にノリノリになれる。

 あとは「YØU & I」Sushiがギターボーカルやってます。これはこれでカッコいい…。彼が友人を集めて始めたプロジェクトってこともあり、ギター握って自分で弾きたいとこもあったんですかね…。そんな彼に引っ張られるよう他のサウンドも波打って、荒ぶってて最高です。

 デビュー作から確かな実力と独自性を魅せつけてきた彼らですが、MVが5曲分あるくらいには活動も活発なので次回作もそう遠くはないかもです…。まじで楽しみだわ…。



ーーー以上、2020年メタルコアベストアルバム10選でした。

アルバム以外も含めるとかなり新曲多かったので、もっと紹介したい、良かった楽曲沢山あるんですよね…。


ということで!反則みたいな感じですが、MV賞じゃないけど、オマケとしてシングル曲を少しだけ貼っておきます。どれもカッコいいMV!!

 ってことで、本当に〆ます(笑)

 好きなジャンルの音楽の、好きなところを言語化して書くのってホント難しい(笑) ここ好き!!って耳が脳が神経が反応してはいるんですけど…。なので、この記事で知らない楽曲と出逢えたなら実際に聴いてもらって、そこで好きになって頂けたらそれが一番嬉しいです。僕のコメントはその後読んでも読まなくてもいいので(笑)

 今年noteを始めて、やっと好きな音楽記事を書けたのは楽しかったし、1年の振り返りできてスッキリしたので、来年からも気楽に続けて行けたらなぁと思います。そして来年はライブに行けるのかどうかわからないけれど、いくら考えてもどうしようもないので、マーチやCDを買ってバンドの支援はしていきたいですね。どういう状況下になっても、今後とも自分なりの音楽ライフを突き詰めて、楽しんでいけることだけは間違いないのですし。
 読んでくださった方々も是非、楽しい音楽ライフを!!ここまで読んでくださり、ありがとうございました。

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