[最新令和5年 外国人労働人口 在留資格編] 変化が大きかった在留資格は?
1月26日(金)厚生労働省のHPに「外国人雇用状況」の届出状況まとめが掲載されました(厚生労働省リンク)。前回は国別の比較を行いましたが、今回は在留資格別にみたいと思います。
前回の国別の比較はこちら↓を参照ください。
また、在留資格につきましては、↓で簡単にまとめていますので、参照ください。
今回の記事のデータは全て"「外国人雇用状況」の届出状況まとめ(令和5年10月末現在&令和4年10月末現在)"からの数値となります。
在留資格別
総数
まずは労働人口が多い順に見ていきます。
1位 身分に基づく 615,934 人 (全体の 30.1%)〔前年 595,207人〕
2位 専門的・技術的分野 595,904 人 ( 同 29.1%) 〔 同 479,949人〕
3位 技能実習 412,501 人 ( 同 20.1%) 〔 同 343,254人〕
書き方が独特ですが、上記順位の表現は以下の在留資格を指します。
・身分に基づく:永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者
・専門的・技術的分野:教授、芸術、宗教、報道、高度専門職、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術・人文知識・国際業務、企業内転勤、介護、興行、技能、特定技能
永住者等が一番多く、続いて特定技能を含む専門的・技術的分野が多い結果となりました。
増減率
続きまして前年比の増減率となります。2009年からの変動率推移のグラフとなります。
2023年の変動上位は以下となります。
1位 専門的・技術的分野(グラフ赤) 24.2%増 (595,904人)〔+115,955人〕
2位 技能実習(グラフオレンジ) 20.2%増 (412,501人)〔+ 69,247人〕
3位 資格外活動(グラフピンク) 6.5%増 (352,581人) 〔 +21,671人〕
上記の表現は以下の在留資格を指します。
・資格外活動:留学・家族滞在などが週に28時間以内で行うアルバイト
増加率1位の「専門的・技術的分野の在留資格」には「特定技能」が含まれています。その「特定技能」で働くの外国人労働者数は 前年比で 59,464 人(75.2%)増となり、顕著に増えていることが分かります。
特定技能と技能実習の変化
技能実習: +69,247人 (343,254人→412,501人)
特定技能: +59,464人 (79,051人→138,518人)
身分に基づく: +20,727人 (615,934人 → 595,207人)
留学: +15,141人 (273,777人 → 258,636人)
外国人労働人口の全体の増加数225,950人のうち、
特定技能+技能実習の増加数(128,711人)が全体の増加数の57%を占めます。全体的に増えては来ていますが、やはり国が進める特定技能や技能実習の伸びが一際多いことが分かるデータとなりました。
産業別
総数
最後に簡単に産業別を見たいと思います。
医療・福祉や建設を差し置き、製造業が27% 55万人以上という結果です。
日本の製造業は、外国人に支えられていますね。
増減率
去年との変動率は以下となります。
1位 建設 +24% (+28,192人)
2位 医療・福祉 +22% (+16,500人)
3位 製造 +14% (+67,271人)
全産業共に増加となり、特に絶対数が比較的には少なかった建設と医療・福祉が伸びている結果となりました。近いうちに総数でも上位に来るかもしれません。
以上となります。
今回は最新の外国人労働者の在留資格別、産業別に見てみました。
また統計的な数字が出たら、比較したいと思います!
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