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「Let’s go to France!」~英語多読のための読書ガイド [絵本]~

英語学習誌『多聴多読マガジン』連載記事「多読のための読書ガイド」からのスピンアウト! 多読のプロたちによるおすすめの良書(英語の本)を紹介するコーナーです。


絵本編 ~2024年08月号~

執筆:柴田 里実 (金城学院大学准教授)

今年の夏は、なんといってもオリンピック! パリ五輪にちなんでFranceについての絵本も良書がたくさんあります。オリンピックメダリストたちの奇跡の物語を読んで、自分の知らない選手たちに絵本の中で出会えるかもしれませんよ。オリンピックの歴史をわかりやすく描いた絵本もたくさんあります。この夏は、絵本多読を通して、様々な角度から、パリとオリンピックを満喫してみてはいかがでしょうか。


(1)『Long-Armed Ludy and the First Women’s Olympics』

YL 1.2-1.5
著者 Jean L. S. Patrick
イラスト Adam Gustavson
出版社 Charlesbridge
総語数 1,405 語

1900年生まれのLudyは腕がとても長い少女。

の長さを武器にできるとコーチに見いだされ、the shot put(砲丸投げ)の選手として、過酷な練習を重ねます。

「フランスで開催される“Women’s Olympic Games”(女子国際オリンピック)に出場したい!」。

ただ、当時は、アメリカからフランスへ行くには莫大な費用が掛かりました。

この絵本は、女性がスポーツに取り組むことへの反発に負けず、試練を乗り越え、勝利をつかんだLucile Godboldの勇気と希望の実話です。


(2)『Madame Martine』

YL 0.8-1.0
著者 Sarah S. Brannen
出版社 Albert Whitman & Company
総語数 656 語

美しいものを大切にして、毎日同じルーティンを繰り返すことを好むMadame Martine。

「エッフェル塔に登るなんてとんでもない! あれは観光客のもの」。

そんなマダムのもとへ、一匹の犬が迷い込んできます。

きれいにしてあげて、マダムのルーティン通りの生活を一緒に送ります。

ところがある日、動物は立ち入り禁止のエッフェル塔に、マダムの犬が駆け上がってしまいます。

やむを得ず、入場料を払い、犬を追いかけるマダムが、初めて登ったエッフェル塔で見た風景は?

2014 New England Book Festivalノミネート作品。


(3)『Everybody Bonjours!』

YL 0.5
著者 Leslie Kimmelman
イラスト Sarah McMenemy
出版社 Knopf Books for Young Readers
総語数 100 語

英語ではHello! フランス語ではBonjours! パリでは、誰もがBonjours!

お店でも、カフェでも、塔の上でも、どこでもBonjours!

この絵本では、素敵なイラストが、パリの街を案内してくれます。

Bonjoursと言いながらパリを旅してみてはいかがでしょうか。

旅の終わりは……?


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犯人は誰だ!? 結末が気になるミステリーは最後まで読み通す強い動機づけになり、多読におすすめです。多読継続のために、そしてミステリーファンのために、4段階の無理のない読み進め方を提案します。

最初は英語学習者向けに語彙制限されたリーダーからスタートし、児童書、シャーロック・ホームズものやアガサ・クリスティーの名作、綾辻行人や東野圭吾の英訳本とステップアップ。

さらに、まだ翻訳されていない作品にも、癖がなくてすらすら読みやすく、とびきり面白い本があります。最後はそんな旬のミステリーの世界にご案内します。

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