「あなたを癒してくれる絵本」~英語多読のための読書ガイド [絵本]~
絵本編 ~2024年06月号~
執筆:柴田 里実 (金城学院大学准教授)
6月はPride month(プライド月間)ですね。
Pride monthの中心にあるLGBTQ+inclusion(性的少数派+インクルージョン)という言葉の根幹には、acceptance(受容)やequality(平等)という意味があり、「皆が平等に楽しめる社会を作ろう」、「ありのままのあなたでいいんだ」というメッセージが込められています。
人に優しく、そして自分にも優しくして欲しいという思いを込めて、今月は心温まる絵本をご紹介します。
(1)『The Hug』
Hedgehog(ハリネズミ)は、ある日、あまりにも悲しくて、誰かにHugしてもらいたいと、Hugを求めて出かけます。
ところが、みんないろいろな理由をあげて逃げてしまいます。
「どうして誰もHugしてくれないの?」
Hedgehogをありのままに受け入れてHugしてくれる誰かはいないのでしょうか。
この絵本は、裏表紙から読むとTortoise(カメ)のストーリーになっており、二つのお話が表と裏から読める仕組みになっています。
ハリネズミもカメも悩みは同じ。
ありのままの彼らをHugしてくれる誰かに出会えるのでしょうか。
(2)『Bedtime Stories for Hard Days』
一日の終わり、ちょっと疲れたとき、ちょっと元気が欲しいとき、ちょっと褒めてほしい時はありませんか。
この絵本は、そんなあなたを12個のBedtime storiesが、動物たちのイラストとともに癒してくれます。
ライムの響きも心地よく、毎日、一つずつ読んでもいいし、気分に合わせて読んでもいい。そんな素敵な絵本です。
今日のあなたの一日はどんな一日でしたか。
素敵なストーリーがあなたに寄り添ってくれますよ。
(3)『Hug Machine』
I am the Hug Machine! 「僕はハグマシーン!」と、さっそうと現れた少年は、「僕のHugはみんなを元気づけるんだ」と、町中の人から郵便ポストまで、誰でも何でも、Hugします。
町中をHugで元気づけたら、今度は少年が、ヘトヘトに。
そんな彼を元気づけてくれるのはもちろん……?
少年のユーモアにクスっとしながら、Hugのパワーを感じてください。
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