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りんごと欧米文化 ~英語多読のための読書ガイド[絵本]~

英語学習誌『多聴多読マガジン』連載記事「多読のための読書ガイド」からのスピンアウト! 多読のプロたちによるおすすめの良書(英語の本)を紹介するコーナーです。



絵本編 ~2023年10月号~

執筆:柴田 里実 (金城学院大学准教授)

秋は林檎の季節。

特に欧米、アメリカでは、Appleが様々な場面で登場し、文化に溶け込んでいます。

“An apple a day keeps the doctor away.”「1日1個のりんごは医者いらず」といった格言は聞いたことがある方も多いかもしれません。

Halloweenにはりんご飴に似たCaramel apple(飴のかわりに、キャラメルでコーティングしたもの)を食べたり、Apple cider、Apple pieなど、りんごをおいしく食べる方法も多様です。

Appleを通して欧米文化を感じられる、今回はそんな絵本をご紹介します。


(1)『Applesauce Day』

YL 0.8-1.0
著者 Lisa J. Amstutz
イラスト Talitha Shipman
出版社 Albert Whitman & Company
総語数 603 語

Hannahは、大きなお鍋(pot)をキッチンで見つけて、今日はApplesauce day(アップルソースの日)だと大はしゃぎ。

Applesauceは、りんごを使ったお料理の中でも、アメリカでは特に人気のお料理です。

そんなApplesauceをおばあちゃんやお母さんの子どもの頃の話を聞きながら、皆で作ります。

代々受け継がれたレシピと家族の歴史が刻まれた大きなお鍋の向こう側に、家族の絆を感じられるお話です。

最後にレシピも掲載されています。


(2) 『How to Make an Apple Pie and See the World』

YL 0.8-1.0
著者 Marjorie Priceman
出版社 Dragonfly Books
総語数 489 語

次のりんごを使ったお料理は、Apple pie(アップルパイ)。

Apple pieを作るのは簡単。

ただし、それはお店が開いていればの話。

Apple pieを作りたいのにお店が閉まっているから、さあ大変。

主人公は、材料を探しに、イタリア、フランス、スリランカ、イギリス、ジャマイカへと旅に出ます。

各国の魅力と、そこで手に入る最良の材料がわかる素敵な絵本です。

最後にやっぱりレシピが掲載されています。


(3) 『The Apple Cake』

YL 1.0-1.2
著者 Nienke van Hichtum
イラスト Marjan van Zeyl
出版社 Floris Books
総語数 1,100 語

Apple cake(林檎ケーキ)が食べたくなったおばあさん。

作ろうと意気込みますが、肝心のりんごがない。

プラムはあるので、誰かに交換してもらおうと、出かけます。

プラムを欲しい人には会えたけど、残念ながらりんごは持っていない。

“better one person happy than two disappointed.”(ふたりとも不幸であるより、ひとりでも幸せなほうがいい)と素敵な考え方で、前進します。

おばあさんはりんごを手に入れることができるのでしょうか。


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