人格が「混ざる」とは?混ざった時の対処法

(これは、2021年5月、私がまだ完全に解離状態で交代人格達がはっきりと存在している時期に執筆した記事に、僅か修正を加えて投稿しています。)

解離者あるあるだと思います。

「混ざる」

交代人格が「混ざる」って?

これは、人格交代をする時に完全に交代しきれずに、その前に表意識に出ていた(私達は表意識に出ていることを”浮上している”と言います)人と混ざってしまっていたり、表に浮上した時に既に複数名が混ざっているような状態で、その中でも一番濃く出ている人の意識が前面にあって「自分は〇〇だ」と自覚がありながらも何だか他の人たちの嗜好や考え方や特徴などが表れているような時もあれば、ぐちゃぐちゃに混ざってしまっていて今自分が誰だかもわからないような時もあります。

その人達を良く知っている人が外から見ると、「あれ?〇〇さんだと思うんだけど何かちょっと違うな」というような状態、下手をすると新しい人格さんかな、と思ったりする可能性もあります。

解離者にもよりますが、表からとてもわかりやすいケースでは、混ざっている時はその混ざっている人員の趣味嗜好や考え方・意見、性格的部分だけでなく、声の特徴なども本当に絶妙にその人員全員の特徴がその混ざっている配分通りに表れてくるなど、演技では決してでき得ない現象が起こります。

実は、私達も最近、「混ざっている」ということが非常に多く起こるのです。

まず、

何故「混ざる」ということが起こるのか?メカニズム

「混ざる」理由

これは解離者それぞれのケースにも依るのであくまで一概には言えませんが、

・既に出ていた人格が下がって人格交代しようとしたが、その人格の存在力が強すぎたりその時表に出ている必要性がある(内部の絶妙なバランス維持のためやその時全体として表出すべきもののために)のに無理に交代しようとしたため、内部に下がり切れずに次に出てきた人格と混ざる

・本来その時表に出すべき感情を担う人格が出られない(出せない)状況にあって抑え込んでしまっているために、代理で何とか表意識を保つために複数名が混ざってしまう

・逆に表出すべき状態が多すぎて収拾がつかなくなり、コントロールしきれずポップアップになったり混ざったりしてしまう

・内部が不安定なために(表出すべき状態が解消されていない)、内部バランスを何とか調整しようと(表意識を保とうと)して細かいポップアップを起こし、わけがわからなくなったまま混ざってしまう

・常に存在や存在意義を周囲から認められていない環境であるがゆえに、全体的な意味で表現するための自我を失っていたり、逆に特定の存在だけ求められるなどアンバランスな状態を強要される環境であるがゆえに、「誰が出ていれば良いのか」「誰が出ていても良いのか」わからず、ひとまず押し出されてきた人格達が混ざってしまう

・人格交代した時、表に浮上しようとした人格の存在力がそもそも弱いか弱っている状態で、ひとりで意識を持つ・保てるだけの存在力がないため補充・補完という形で他の者が混ざる

などのことが考えられます。

…何となくメカニズムがお分かりかもしれません。人格交代というのは、酷く語弊を招きやすい言い方なので当事者(特に自身が交代人格)としては言いたくない言い方ではありますが、”全体としての根底の感情バランスの揺らぎ”によって起こります。

勿論、人格だって必ずしも例えば”怒り”の感情しか持っていない、とかいうわけではありませんし(そういう完全に特定の感情担当の人格が存在することもありますし、逆に非常にあらゆる感情を兼ね備えた人格もいます)、全体として”怒り”の感情に傾いたからといって必ずしも”怒り”感情担当の人格が表に出るとも限りません。ここは非常に解離の複雑なところです。

(2023年2月追記:
また、解離自体や人格が混ざるというところにはもちろんもっと深いところにももう少し根本的なメカニズムが色々とあります。ただ、この記事においてはあくまで「人格が混ざった時の対処法」の紹介ですので、複雑な部分や根本的なメカニズムに関しては割愛します。もし深い部分まで知りたい方は、この記事の最後や別の記事にもWebsiteを記載しておりますので、そちらから直接お問い合わせ下さい。)

しかし、何にしても”人格交代”というのは簡単に言えば”抑圧”です。表に出る人格(表出すべき状態)がいれば、その裏にあるものは抑圧されます。それが複雑に複雑に絡み合いもつれ合って、内部バランスがどんどん変わっていくのです。

さて。つまり、その”人格交代”の現象が起こる中で、更にこれ自体に葛藤が起こっている時、”混ざる”という現象が起こる、というのが理解しやすい言い方におけるメカニズムといえます。

でも、自分は自分で在りたい

時には、現実目の前の環境・状況に対処するため、混ざった状態で適応しようとすることもあります。

時には(本人達の意思であれ、無意識であれ)「混ざる」べくして混ざって浮上している時もあります。

ただ、”混ざっている”状態が、本人達にとっては気持ちが悪い・苦しい・辛い・キツいという時も、非常に多いのです。

自分の存在自体が、曖昧になるわけですから。

そして、器の操縦者が複数名、しかもぐちゃまぜになるわけなので、何をどうしたらいいのかわからなくなってしまう状態になっている時もある。

外部の人との会話がうまくできなくなっている時もある。

自分達を知ってくれている人にすら、名乗れない。

自分達の存在を知られていながらちゃんと理解されていなかったり普段浮上しているひとりひとりをありのまま受け止めて貰えていないような環境だったら、混ざっていればいたでそういう時に限って「え、じゃあ今結局誰なわけ?」と対応され、更に自分達の存在や存在意義がわからなくなる…

自分は自分で在りたいのです。

この記事では、私達が編み出した、「混ざった時」の対処法・解消法をお伝えしていきたいと思います。

恐らく人によるとも思いますが、解離者は自分で「混ざり」に対処するのに困っておられる方、とても多いと思います。ここに紹介するのは私達が編み出してきた方法ですが、中にはちょっと独特な方法もあり、効果を上げるためには正しい方法をちゃんと知った上で多少なりと練習が必要なものも多いので、本当に「困っている・やってみたい」という方にご自身の意志で取り組んでもらえるよう、今回はここから有料部分とさせていただきます。

その代わり、ちゃんと読んでやってみてもらえれば効果の出やすい方法が多いですよ。

また、解離・解離者以外に拘わらず、「ありのままの自分を受け止め、受け容れる」方法としてもお伝えしています。本当の自分自身を探し、見つめ、認めたい人、日常との軋轢から解放され心が自由に・楽になりたい方などにも、ぜひおすすめな方法です。

どんな方も、きっと、読み終わった時には「自分」「自己の在り方」というものに一歩近づいている、あなたの無意識が愛を感じている、そんな記事になっていると思います。

ちなみにですが、この長文記事を読まなくても対処法・解消法が知りたい、直接教えてくれという方には勿論、色々な方法お伝えし、習得されるまでご一緒できますので、その場合もお問い合わせくださいね→こちら

◆「混ざった時」の解消法 ちょっとテクがいるけど自分でできる方法その1

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