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なぜ長時間労働をさせるのか?

こんにちは!

こしあんです。

今回は、「長時間労働って良いことあるの?」という話をしていきます。

たとえば、「仕事の量が多すぎて終わらない!」、「上司の圧力で早く帰れない!」といった人も沢山いると思いますが、実際、長時間働くことで「仕事がはかどりました!」という人はどれくらいいるのでしょうか。
というかそんな人いますか?

工場でのライン作業などでは、時間に比例して生産性は上がっていくかもしれませんが、それですら同じ人が作業をやり続ければミスも出てきます。
しかし、多くの企業で長時間働き、休暇を取らないことを良しとする文化があります。

なぜなんでしょうか?


1つ考えられるのは、長時間働くことを「勤勉」だと思っている人たちがいるためです。

一見、定時で帰る社員よりも残業している社員の方が上司の目に留まりやすく、「あいつ仕事頑張ってるな」と見てもらえるかもしれません。
そもそも、社員の忠誠心や意欲というものが、管理職の人に伝わりにくいため、目に見えるもので評価しようとすることがあります。

その代表的なものが労働時間であったり、有休をとらずに働くことだったりします。
労働時間は簡単に測定できるので、社員の熱意や献身を表す指標としてよく使われるそうです。

私は、時間内に仕事を終わらせることが出来る人が優秀な気がしますが世間の評価は違うようです。

実際、労働時間の長さが給与水準や給料の上がり方に反映されている場合もあります。
しかし、程度の違いはあっても、長時間働けば疲れるし、ミスも増え、気が散り、アイデアも出なくなります。

そこまでわかっていながら上司は長時間働く部下が好きだったりします。
そういう部下が高く評価されてしまうため、一部の部下たちはやる気をアピールしようとたいした仕事もないのに遅くまで残ったり、遅い時間にわざとメールを返すような人もいるそうです。

【長時間働きたがる人たち】

社員とその家族よりも仕事が大事だという価値観が職場に根付いている場合、管理職や平社員ですらも、長い時間働くことは会社や仕事への献身と忠誠心を表すものだと考えている場合があります。

仕事のために、多くのことを犠牲にした人たちは、自分の行動に一貫性を持たせようとして、自分の頑張りを正当化し、自分のやっている仕事はこんなに重要なんだと主張します。

最悪なのは、このような考えの上司の下についてしまった場合です。

ある職場で中間管理職の人が、「昨日は、4時間しか眠れなかった」というと、その上司は「自分は3時間だ」と返事を返したそうです。

よくある光景のように思えますが、普通なら4時間しか寝ていない部下を気遣い「体調は大丈夫か?休みをとれ」と言いそうなものですが、このような職場では絶対に「休め」なんて言いません。
なかには長時間働くほど自分がタフで強靭な人間であることの証明になると考える人たちもいます。

そして、このような職場で働いているうちに感覚がマヒして、自分の部下にまで「どんなに遅くなってもいいから、今日中にやれ」と命令するようになります。




【長時間労働の影響】

国際労働機関(ILO)は2012年に、労働時間が生産性と企業業績に及ぼす影響について調べた研究文献の総括を公表しています。

報告によれば、多くの研究で長時間労働はむしろ生産性を低下させることが判明しています。
長い時間働いてもアウトプットは増えないという研究結果がでているにも関わらず、企業はなかなか時間を減らそうとはしません。

従業員の健康に配慮して労働時間を減らしても、アウトプットが減ってしまうと心配する必要はなく、むしろ労働時間を減らすほうが従業員の健康も生産性も向上し、仕事の質的向上も期待できることが研究からもわかってきています。

しかも、長時間労働が1週間続くと、まとまった睡眠時間が取れなくなり、免疫システムの機能低下につながります。

アメリカの成人7000人以上を対象に行った調査では、睡眠時間と自己申告による幸福感との間には相関関係があり、たっぷり寝ている人ほど、幸福感を味わっているそうです。

また、過重労働が常態化している職場では、従業員はたとえ病気になっても休もうとしなくなります。
「病気で休んだらクビになるのではないか」、「報酬を減らされるのではないか」、「他の人の負担が増えるのではないか」、「会社のことを第一に考えない忠誠心の乏しい奴と思われはしないか」と不安になります。

2014年にBBCが行なった調査では、アメリカ人就労者の25%以上が病気でも仕事を休まないと答え、さらに4分の1近くが自分の病気または家族の看病のために休暇をとって解雇されたり、解雇するぞと脅されたことがあるそうです。

残念ながら日本でも、「お子さんの行事や急な病気などがあっても大丈夫です」と求人に書いてあったとしても、実際は子供が熱を出したので休みますという電話をすると、「代わりに看てくれる人がいないか」や「当日に電話されても困る」といった対応をする会社があります。

あなたも「書いてあったことと違うような、、、、」と感じたことがないでしょうか。

もちろん、そんな会社ばかりではありません。
なかには、子供のインフルエンザで1週間休み、その後、親がインフルエンザになって、さらに1週間休むことになった場合でも、第一声が「大変だったね、大丈夫?」と従業員の健康状態を心配してくれるところもあります。


【ワーク・ライフ・バランスを大切に】

ついブラックな職場に目が行ってしまいますが、仕事と家庭を大切にしている会社はたくさんあります。
アウトドアウェアを販売しているパタゴニアや、家具の販売で有名なIKEAなど、あなたも聞いたことがあるのではないでしょうか。

最近は職場に保育施設を完備する会社が増えてきました。
子供を預ける社員は、朝食や昼食を子供と一緒に食べることができたり、ちょっと休憩をとって、子供と一緒に寝転んだりしてもいいそうです。

しかも、小さい子供がいる母親が出張する場合、子供の交通費や宿泊費も会社が出し、母親が仕事中に子供の世話をするナニーの費用も会社が負担してくれます。

しかし、私が一番驚いたのは、パタゴニアの場合、育児休暇をとった社員の99%が職場に戻ってくることです。
詳しい内容はわかりませんが、社員曰く、職場復帰が容易になるように様々な措置が用意されているとのことです。

業績が少しずつでも上がっている会社は、従業員を大切にしています。
やはり、そういう会社は復帰しても働きやすい環境を整えているのではないでしょうか。


今回はここまで

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最後までお読みいただきありがとうございます。

それではまた次回お会いしましょう。

※この記事は読んだ本をもとに考察し、私の経験したことなども踏まえて書いています。
そのため、参考にした本とは結論が異なる場合があります。
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